マガジンのカバー画像

徒然

96
運営しているクリエイター

#徒然

あの頃わたしは許されたかったんだ【『放課後カルテ』】

あの頃わたしは許されたかったんだ【『放課後カルテ』】

思い出す、あの頃の痛みを。
あの頃、わたしは許されたかったんだ。
救われたかったんだ。

母がドラマの『リエゾン』をテレビでつけたので見ていた。
Twitterの広告でよく見ていたし、いい漫画だと思っていた。実写ドラマに適した作品だろう。

しかし、私はなんとなく苦しくなって、拒絶したくなった。

発達障害を久しぶりに会った同僚に突然カミングアウトする主人公とか、

痩せてないと友達が居なくなると

もっとみる
徒然 芸人がノーベル文学賞を目指す世界線が好きだ

徒然 芸人がノーベル文学賞を目指す世界線が好きだ

昨日書いたAマッソの記事を読んでくださった方が、私の記事を引用してこんな記事を書いていた。

ファンとしては、あの村上愛と村上春樹が同列で文章に書かれているという時点で面白くて仕方ない。

訓読みが何かもわかってないあの村上さんと日本の文学のトップとも言える村上さん。

両者とも村上であること以外で並べられることは無いだろう、遠い存在だ。

そして、村上愛がノーベル文学賞をとる、と考えた時ふふって

もっとみる
会話 ハラヘリーニョ3世

会話 ハラヘリーニョ3世

お昼時

とかげ「ご飯どうしよ、ハラヘリーニョ3世やわ」

兄「3世かー、王政結構続いたな」

とかげ「なー、そろそろやばいですね」

兄「革命起こるな」

とかげ「2世までは、お父さんが作った国を守る的な頑張りがあったけどな」

兄「傲慢さが出たね、国民を思わない政治しちゃってるから」

とかげ「独裁国家になってるわ」

兄「革命起こったらどうなるの?」

とかげ「ご飯を食べる」

くだらない会

もっとみる
徒然 引き寄せすぎた結果猫が家の中にいる

徒然 引き寄せすぎた結果猫が家の中にいる



最近、こんな猫が現れた。

センター分けにも程がある猫。
家の裏庭に現れ、お母さんのおっぱいをすっていた子猫。
あまりにも衝撃的な前髪に私は取り憑かれてしまった。

センター分けの『センタ』

と名付けよう。

かわいい。ヘンテコ。あほねこ。

でも、これは7月27日に母の撮影したもので、私は見た事がなかったのだ。
そして、先日、とうとう少しだけ見ることが出来た!

ひゃー!!!思っていたより

もっとみる
徒然 «白菜とミンチのあんかけ»がめちゃくちゃ美味しいんだよ!【レシピ】

徒然 «白菜とミンチのあんかけ»がめちゃくちゃ美味しいんだよ!【レシピ】

ここ半年ハマっている料理がある。
それが、

«白菜と豚ミンチのあんかけ»
である。

これが美味しいんですよ……
しょうがとニンニクで炒めているので、熱々になります。体がもうぽっかぽかで、幸せとはこのことってなります。そうなるのは私だけじゃないはずなので、みんなを道連れにしたいと考えて実行します。

これ正直、中毒性が高いのでお気をつけて。
美味すぎる。
ハマりすぎて、週に2回してました。ちなみ

もっとみる
徒然 いやそれは優しさの問題ですから!

徒然 いやそれは優しさの問題ですから!

私の家族は仲が良い。

家族というか、私、兄、母が仲が良い。
多分一般的な家族の1週間分の会話量を半日で喋るぐらいには、よく喋る。

兄はストレートで京都大に入り今は大学院にも進んでいる秀才。なのに阿呆。スーパーのBGMに合わせて(合わせてない)踊っている。

母は着付けに五行陰陽に中国茶、あとその他もろもろ何をしてるのかって聞かれると説明に困る多彩な知識を持った知性のある人。だけど、めっちゃアホ

もっとみる
徒然 猫に気付かされた私の幸せは

徒然 猫に気付かされた私の幸せは

今の私には唐突に電話をしても許してくれる人がいるんだ。

今日はどうしても体調が悪くてうげうげ言っていた。台風の影響か頭が痛くて、どうしたものかと思っていた。

それでも、八時に起きてある合同誌に提出する原稿をやった。もうすぐ書き終わるけど、面白いかどうか分からない、なんて思いながらキーボードを叩いていた。昼過ぎになり、疲れたとベッドへ休憩として向かってから頭の違和感に苛まれた。原稿と課題をやらな

もっとみる
散文 夏色に乞う

散文 夏色に乞う

進行方向に向かって座ったまま何キロで進んでいるかも分からないで、目的地に行こうとする。そんな私と同じようにスマホをいじるだけの乗客もみな、いつの間にか半袖に衣替えをしていた。

世界には黒と白しかないのかと思うぐらい彼らの服装は無彩色であった。色があるのは私だけなのか。多数に流される方がきっと楽だ。でも、私は色が好きだ。夏の毒々しいほどの名前の知らない赤い花とか、遊びに行くからと玄関に投げ捨てられ

もっとみる
散文 夏を撒く

散文 夏を撒く

私は今、蚊に刺されている。左の肘に少しの痛みを感じたから目をやると細い足と胴、そして翅がそのサイズよりも存在感を表していた。すぐに腕を動かすと消えた。ぎりぎり噛まれていなかったのだろう。だけど、先の痛みを意識してしまって、痒くなってきた気がする。気の所為かもしれないけど、痒い気がする。こそばゆくて、痛い。

私はきっと思い込んでいるだけ。痛みを作り出しているだけでしかないんだろう。今もずっとジーっ

もっとみる
徒然 私はキャラクターを愛せない【映画『キャラクター』感想】

徒然 私はキャラクターを愛せない【映画『キャラクター』感想】

私の書く物語の登場人物は、世界を見るためのレンズでしかない。

ある依頼で自分の小説を元に脚本を書くことになったのだが、そこで役者さんに「キャラの設定どれぐらいありますか?」と聞かれた時の答えがそれだった。

私の中では実にしっくり来た。
私がショートショートばかり書くからかもしれない。
ショートショートはよりそうだ。

私は電車に乗った時、見たものを別の人として文章にしようと観察する。

つり輪

もっとみる
徒然 二律背反こそ私だ

徒然 二律背反こそ私だ

まいにちは

せかいは

ゆめは

動かない頭で打ちこむ私の世界は、ありきたりなものであふれていた。頭痛は止まらない。吐き気がする。

楽になるためのものを私は拒むのか。

付いた傷を取り払いたいと母は言う。
そうすれば、出来ないと思い込んでいるものが出来るようになるかもしれないから。人生が変わるかもしれない。どうしても恐怖心を持ってしまう、トラウマを取っ払ったら、したいことが出来るようになるかも

もっとみる
散文 なのはなはうそをつく

散文 なのはなはうそをつく

消えゆく私は赤の中。
明後日を泳いだあの子はもうずっと後ろに。
10年後に落ちる葉っぱの鋸歯を見た。
彼は振り返ることなく、落としたものになる。
揺れて揺れて巻き上がる。
夏の日に見た道路の蜃気楼なんてあいつの人生を語るよりずっとできっこない。
猫になる。
指が白く伸びていく。
黒にはなれずにいる影はもっと先を進む。
またあの日を懺悔する。
消えてなくなる。
消えたら存在がわかるもの。
大事な人な

もっとみる
散文 今日の不安は明日の睡眠

散文 今日の不安は明日の睡眠

もうなにも考えられない。
日々睡魔に襲われて起きてる時間はほぼない。
生きているのか分からない。
じわじわと襲い来る不安感は何もしていないことへの罪悪感から起因する。

とはいえ、私たちは何も出来ない。
何も出来ないのに何かをしないと責められる社会に出ていかなければならない。
ないないばかりで心がおかしくなる。
もう、早くやめてしまいたい。
なにを?
なにも無いのに、何も無さすぎて息ができない。

もっとみる
散文 オイスターソースは牡蠣なんだ?

散文 オイスターソースは牡蠣なんだ?

換気扇の音が響く。
足から伝わる冷気が私の足を重くする。
作った肉じゃがは、醤油を入れすぎた気がする。美味しそうだけどしょっぱいのかも。
なんてこともない日常。
平和な日々。
心が穏やかだ。
昨日までは何かに取り憑かれたように、鬱々とした思考がめぐり考えていないようで黒い霧が脳を覆っていた。
でも、何故か私の心は、頭は晴れやかで、生きているのが楽だと感じた。
私の日々のあれは、普通の人が抱えている

もっとみる