マガジンのカバー画像

本づくり以外の仕事

16
小さな出版社の2人が出版をしながら発見した本づくり以外の仕事について紹介します。
運営しているクリエイター

記事一覧

「対話する読書会」を開催します。

「対話する読書会」を開催します。

9月25日午後6時から「対話する読書会」を開催します。
参加費は1000円。

今回は、西村賢太など無頼の小説家にスポットを当て、その作品と人生をテーマにスタートします。

参加を希望される方は、ご自身が好きな無頼の小説家の本を持参してください。
みなさんの無頼小説家について語り合いましょう。

参加人数は10名を予定しています。
場所は東急池上線の荏原中延駅から徒歩6分ほどの会議室。
こちらはご

もっとみる
「小説を書く」という行為がもたらす人への影響

「小説を書く」という行為がもたらす人への影響

かつて小説家の村上春樹さんは、人間は2階建ての家のようであり、さらにそこには地下室がある、というようなことを書いていました。
普通の人は、1階と2階で暮らしているが、小説家は地下室に降りていって、さらにその地下室にはまた別の部屋があって、そこで小説を書くのだと。

20年ほど前、私は小説を書きたいと思い試みたことがあります。それはその後、以下の小説として完成しました。

この小説を書くにあたり、私

もっとみる
フリー株式会社から送られてきたパンフレットが秀逸だった

フリー株式会社から送られてきたパンフレットが秀逸だった

ある日ポストを見にいったら、クラウド会計ソフトのfreeeから封筒が送られてきたので開封すると、2〜3種のパンフレットが同封されていた。

freeeは利用したことがあるし、蔵前にある透明書店を経営していることも知っていたので早速開封すると、同封されていたパンフレットを見て思わず声をあげてしまった。

「デザインも形状も、こんなに考えられたパンフレットは最近見たことない!!」

(ちょっと独り言が

もっとみる
神保町のドトールで居合わせた客に力説したいことがあったら本にした方がいい

神保町のドトールで居合わせた客に力説したいことがあったら本にした方がいい

街にたたずむ1軒の店。
その店は、常連客同士がざっくばらんに雑談をし合えるような、和やかな場所。

そこで種々ざまざまなことが話題に上るのですが、自分の考えを力説する人がいます。

私は職業柄、そんな人の話に耳を傾けるのが苦ではなく、むしろ興味を持って聞いているのですが、そんな風に思う人はごくわずかで、大抵の人は「また言ってるわ…」と呆れています。

話は変わりますが、10年ほど前、神保町のT堂書

もっとみる
本の大事さを実感した瞬間

本の大事さを実感した瞬間

いよいよ来週末、依頼された版元ドットコムさんの「版元日誌」の締切があるので、原稿を書くための頭の中の整理もあり、このnoteで頻繁に書き溜めています。

さて、あなたが「本が大事だ」と思った瞬間はどんな時ですか?

学校の図書室で面白い本と出会った時、書店のフェアで運命の1冊に巡り合った時、みなさんそれぞれにいろいろあると思います。

私はずばり、入院した時に本の大事さに気づきました。

入院する

もっとみる
これからの出版社の在り方?!

これからの出版社の在り方?!

7〜8年くらい前に、地域の14の書店と組んで本のイベントをやっていた時のこと。

この当時から、書店や出版社は大変な格闘?を行なっていたのですが、なんとか書店に足を運んでもらいたい! 本が売れるとはどういうことか? について深く考えていました。

ずばり本が読める人は精神的、金銭的に余裕がある人だと思います。
スマホが手元にあり、種々様々な雑文が読める昨今においては、ひとつのテーマに沿って(単行本

もっとみる
6月29日はイベント出店(中止‼️)。大森駅前にて本を売ります。

6月29日はイベント出店(中止‼️)。大森駅前にて本を売ります。

 地元のつながりでお声かけをいただき、イベントに出店します!

 イベントの名前は「第3回城南クラフトマルシェ」です。 
 もともとクラフト専門のイベントでしたが、「本もクラフトでしょ」という主催者の言葉にのっかって、前回から出店させていただきました。

 さまざまな工芸アーティストも参加するイベントで、また今回は東京音楽の祭日との共同イベントです。会場にあるステージで音楽の演奏もあります。
 駅

もっとみる
たこ焼屋さんで本を売る

たこ焼屋さんで本を売る

 場所は大田区・洗足池。
 五反田と蒲田を結ぶ池上線のちょうど真ん中くらい。

 豊かな自然に囲まれた都会の中のオアシス・洗足池公園へとアクセスする洗足池駅から徒歩1分ほどの場所に、一軒の小さなたこ焼屋さんがあります。

 ここは、かつてこのnoteでも触れていますが歴史ある「発見の会」という劇団で役者としても活動してきた店主が営んでいるお店です。(この発見の会から発展した音楽バンド「渋さ知らズ」

もっとみる
整理整頓と混沌とで「わくわく」をつくる

整理整頓と混沌とで「わくわく」をつくる

 いい本屋さんだな〜と思う書店というのは、どこか混沌とした雰囲気があるものです。なんだかそう思う。

 1冊1冊が整然と整理され本棚に並んでいるのに、ちょっと引いてみると混沌としている……そんなバザールのような雰囲気を醸している。

 先日、いま流行りの「棚貸し」の書店を見に行きました。
 けれど、ひとつひとつの棚が整然と区切られていて、棚の枠がまず目に入ってくるせいか、「面白い本がありそうだな」

もっとみる
「文章は書かない」と言っている人の方が面白い本を書きそう

「文章は書かない」と言っている人の方が面白い本を書きそう

先日、昔から交流を続けている友人と渋谷で会い、会うといつもお互いの近況報告をしているのですが、その友人はアートをやっていて、ヨーロッパが出自で日本に通算20年近く住み……なんにせよ彼がこれまで歩んできた人生が面白い。

渋谷で家賃5万円の物件をある人から紹介されお店を開店。レーベルを立ち上げアジアの魑魅魍魎とした音楽家たちの音源を世に放ち、さまざまな表現活動を行なって、いつしか極貧生活へ陥り、そこ

もっとみる
本をつかまえるまで

本をつかまえるまで

欲しい本をどこで探していますか?
書店でしょうか? ネットでしょうか? それとも新聞? テレビでしょうか?

職業柄なのかもしれませんが、メディアで紹介されている本を見た時は「いまこういう本が注目されているのだな」と思います。
SNSもそうです。
SNSで話題になっていても、実際に本を触らないと自分の場合わからないのです。

では実際に買う本というのはどこで探しているかというと、書店とメールマガジ

もっとみる
本を作り、旅をしながら本を売る

本を作り、旅をしながら本を売る

先日、北関東へ旅に出てきました。

著者から誘われて行ったのですが、一泊2日のゆったりとした旅でした。
あらかじめ大まかな予定を著者の方で組んでいただいたのですが、結果、偶発的なことや私の行ってみたかった場所もあり、それらを織り交ぜて車でのんびり旅となりました。

旅に出る時は、仕事をするためのラップトップとスマホ、最低限の着替えを持っていくのですが、もう1つ忘れてはいけないのが本の注文書です。

もっとみる
またまた発送の話

またまた発送の話

先日、朝日新聞東京版(6月3日朝刊)に私たちの本が紹介されて結構な反響をいただきました。

記事を書いてくださったのは、私たちのところから群馬の本を出している小泉信一さんです。小泉さんは発行当初から、私たちの活動を見てくれていました。

https://cotonoha.stores.jp/items/636ae64b4ff8c2236413adaf

新聞掲載の日の朝、地元の先輩からメッセージで

もっとみる