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歴史あれこれ

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歴史ウラ話集。表の歴史に隠れたような歴史のこぼれ話が大好物です。 妄想や独自の見解話などの収集帳。
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#最近の学び

御朱印を書かない浄土真宗のポリシー

御朱印を書かない浄土真宗のポリシー

ほとんどの浄土真宗寺院では、御朱印の授与はないと言います。

一応、我が家が信仰する宗教であるにもかかわらず、初めて知った時は愕然としました。

そういえば過去に浄土真宗の寺院を参拝しなかった事にも気付かされたのです。

先日訪問した「四天王寺」は和宗、「一心寺」は浄土宗だったことにも思い至りました。

過去にいただいた御朱印も思い起こせば真言宗や禅宗のものが多いと、今更気付いたのです。

そして

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四天王寺から法隆寺、そして飛鳥京へ。大和川が結ぶ聖徳太子の思惑。

四天王寺から法隆寺、そして飛鳥京へ。大和川が結ぶ聖徳太子の思惑。

先週放送の「歴史探偵」で、聖徳太子に関して掘り下げていたのが非常に興味深かったです。

そういえば2020年にも「ブラタモリ」で法隆寺を採り上げ、聖徳太子に触れていたことも思い出されます。

両番組とも、私がハッとなったのは、外国からの来客に対して「四天王寺」と「法隆寺」を日本を代表するランドマークとして利用したという事です。

当時の都「飛鳥京」まで向かうには、船で瀬戸内海を通って大阪湾に入ると

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四季を司る女神

四季を司る女神

日本には四季、すなわち春夏秋冬それぞれを司る女神がいらっしゃることをご承知でしょうか?

春は、佐保姫(さほひめ)。

夏は、筒姫(つつひめ)。

秋は、竜田姫(たつたひめ)。

冬は、宇津田姫(うつたひめ)。

順々にご紹介いたします。

春を司る女神
佐保姫(さほひめ)

五行思想で春は東の方角にあたるので、かつて平城京の東にあり古くから桜の名所として知られていた佐保山に宿っている神霊佐保姫が

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「車でお遍路(キーワード)」弘法大師(空海)ってどんな人?

「車でお遍路(キーワード)」弘法大師(空海)ってどんな人?

「四国八十八箇所巡礼」では、弘法大師(空海)ゆかりの88ヶ所の札所(お寺)を巡礼するのですが、

「そもそも弘法大師(空海)ってどんな人?」

遣唐使で唐に渡り日本で真言宗を広めた人で金剛峯寺を開基した人って学校で習ったと思うけど、

もう少し理解を深めるために、弘法大師の生涯についてご紹介します。

因みに、自分の人生と比較するため、大師の年齢を少年期よりあえて最初に書きました。

弘法大師の生

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歴史は世界の履歴書ではない

歴史は世界の履歴書ではない

2022年 ロシアのウクライナ侵攻

何十年か後には、世界史の教科書にはこのように記載されるのかもしれない。
そして、中学生や高校生はこう思うのだろう。
「当時の人たちは、なんて好戦的で野蛮だったのだろう」
「誰か、反対する人はいなかったのだろうか」
「他の国は、なぜ何もしなかったのかな」
「あんなに簡単に人を殺したり、殺されたりする時代に生まれなくてよかった」
そして、この一行を暗記して教科書を

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おにーそと

おにーそと

本日は節分です。
明日は立春ということで、旧暦と格闘中の身としては、節分がそもそもは年末の「追儺」の宮中儀式から誕生した…という伝承も、身を持って体感している次第です。

旧暦は今の暦と約1ヶ月強のズレがあるので、新暦の「節分」が、旧暦の年末に当たるのですよね。

もっとも、私自身は厄払いの豆まきをするわけでもなく、ご近所の年配の方の「鬼は~外、福は~内」の掛け声を聞いて、恵方巻を頬張るくらいがせ

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法然と親鸞。その教えは今も生きている

法然と親鸞。その教えは今も生きている

我が家と宗教のかかわり最初に言っておきますが、私は宗教に特別に興味があるというわけではありません。

むしろ感覚的には「無宗教」と言ってもいいぐらいで、迷信や郷土話もただの「興味深い話」として捉えていて、神や仏を丸ごと信じているわけではありません。

やはり宗教は人それぞれの中に哲学として存在し、人生経験の中で培っていくものだと思っています。

だから決して、神や仏が何とかしてくれるとは思わず、頼

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歴史に学べ!殿様たちの学力低下が明治維新を物語る

歴史に学べ!殿様たちの学力低下が明治維新を物語る

殿様の学力問)以下を何と読むか。

一、酒井雅楽頭

二、井伊掃部頭

(答えはこの段落の下にあります。)

これは、徳川幕府が倒れたあと、明治元年(1868)に設けられた「沼津兵学校」への入試問題のひとつで、受験者は旧幕府直参の旗本の子息たちです。

彼らの回答は、目を疑うものでした

一、「さかいがらくあたま」または「さかいがらくのあたま」
二、「いいはらべあたま」または「いいはらいのかみ」

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リーダーなら心に留めておきたい3つの鏡

リーダーなら心に留めておきたい3つの鏡

皆さんは「貞観政要」をご存じでしょうか。

最近、「座右の書『貞観政要』 中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」(出口治明)」を再読してみたところ改めて学ぶべきところが多かったのでシェアしたいと思います。

太宗 李世民の教え「貞観政要」とは唐の第2代皇帝、太宗・李世民の言行録のことです。

「貞観」というのは当時の元号のことで(西暦627~649年)、今から1400年近く前です。貞観の時代は、中

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古文の面白さは気づきの多さ。4ページ読んで得た気づきの数々。

古文の面白さは気づきの多さ。4ページ読んで得た気づきの数々。

土佐日記にベタ惚れしているまと。です。ここ最近、土佐日記のことよく書いています…笑

まさか古文をこんなにも真剣に読むなんて夢にも思わなかったのですが、そうしてしまう最大の理由は気づきの多さにあります。

たった数ページ読んだだけで様々な気づきを得ています。特にユーモアに関すること。

ユーモア、端的さと例え逸脱です。

原文
上中下酔ひ飽きていと怪しく潮海のほとりにてあざれあへり。

現代語訳

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今さら知った「四天王寺」の事

今さら知った「四天王寺」の事

本来の読書はそっちのけで、相変わらず大阪の郷土史「あしたづ」をちびちびと読んでいる毎日です。

と言うのも、サークル仲間のチコさんが、お父様が郷土史家であられるので、実家にある「あしたづ」のストックをごっそり私に貸してくれたのです。

図書館で借りたら2週間という期限があるので、気が落ち着かないので助かります。

いや、普通の小説であるなら、十分読める。下手したら一日で読めてしまって物足りないぐら

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松本城の黒歴史「加助騒動」をご紹介

松本城の黒歴史「加助騒動」をご紹介

こんばんは、ゆうさいです。

今回は松本城の番外編となる、松本城の黒歴史をご紹介したいと思います。

松本城にも様々な伝説や逸話が残っていますが、今回は「加助騒動(享貞騒動)」を取り上げてお伝えします。

加助騒動とは、1686年に多田加助(ただ かすけ)さんという元庄屋を筆頭にして、松本藩で起こった百姓一揆です。

当時の城主は、信濃松本藩の三代目城主、水野忠直(みずのただなお)さん。

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郷土史には身近でリアルなウラの史実があった①~「あしたづ」第十号より

郷土史には身近でリアルなウラの史実があった①~「あしたづ」第十号より

「あしたづ」との出会い私の紀行サークル「レキジョークル」メンバーであるチコさんから、「あしたづ」という刊行誌を紹介され、図書館にあるよという情報を受けて借りてみました。

主に大阪府東部にあたる河内の歴史の詳細が書かれているのですが、私にとっては何もかもが興味深い歴史のひとコマが切り取られているので、夢中になってしまいました。

チコさんのお父さんは郷土史家であり、発行元である昭和59年11月発足

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