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歴史あれこれ

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歴史ウラ話集。表の歴史に隠れたような歴史のこぼれ話が大好物です。 妄想や独自の見解話などの収集帳。
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#幕末

気まぐれ創作裏話④~八月十八日の政変の舞台裏~波山義挙前

気まぐれ創作裏話④~八月十八日の政変の舞台裏~波山義挙前

只今、毎月1話ペースで更新中の「鬼と天狗」。
スローペースですが、プロット自体は割と早くからできているので、完結せず……ということはないです、多分(笑)。

本業で色々手出ししているのもさることながら、「直違の紋~」のときよりも、政局の動きを細かく追っているので、執筆者本人も全体像の把握が大変!……というのが、時間がかかっている主な原因です。なるみんは何気に二本松藩の要人なので、藩政というか国政に

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浅田次郎にハマれば歴史が知りたくなる~「幕末史2」

浅田次郎にハマれば歴史が知りたくなる~「幕末史2」

浅田次郎氏の小説パターンには、ただ単に時系列で物語が進むのではなく、さまざまな人の証言から全体の流れを構成し、ストーリーの核心に触れていゆくものがあります。

序盤は何の話なのかわからないものも、ひとたび共通点が見えると、もうページをめくる手は止まりません。

様々な角度から見た状況が自分の頭の中で組み立てられ、次第に輪郭がはっきりしてくるという感じです。

このあたりは非常に上手い!

一人一人

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幕末の海で 男神がささやく

幕末の海で 男神がささやく

それは確かに耳から入る言葉ではなかった。
脳ずいから頭全部に染み出るような。
数日前に開国の舞台浦賀を巡ったときの
ことを書こうと思う。

なぜか気になる場所がある。
理由のわからぬ感情が湧き出る。
私にとって浦賀とはそんな存在だ。
初めて訪れのは20年前、
黒船来航の書物を読んだのきっかけ。

奉行所与力、香山栄左衛門。
黒船に乗船しペリーと交渉に当たった人物だ。
世間的には年長の中島三郎助が有

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浅田次郎にハマれば歴史が知りたくなる~「幕末史1」

浅田次郎にハマれば歴史が知りたくなる~「幕末史1」

浅田氏は「新選組」がお好きなようです。
幕末を描いたもののうち、そう感じずにはいられない作品が多いように思います。

もっと絞れば「斎藤一」が好き?

読了した浅田作品から、新選組そのものより斎藤一に対しての愛を感じてしまいます。

どの歴史作家もそうですが、どうしても好意的に思っている人物が誰か感じ取れるもので、浅田氏も例外ではありません。

幕末の一連の事件を思う時、どうしても私はこの「新選組

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東京・水戸「尊王攘夷の旅」1日目

東京・水戸「尊王攘夷の旅」1日目

いきなり物騒なタイトルですが、2023年3月8日から12日まで、東京と水戸に旅行に行きました。東京の知人・友人と旧交を温めるのが主な目的でしたが、さいきんテーマとしている幕末の尊王攘夷思想について、ゆかりの地を訪ねてもみました。まだまだ勉強中なので、写真とともに、みなさんともに、楽しく学ぶぜ。あっ私は決して右翼でも過激思想の持主でもなんでもなく、ただの民主主義者?です。

博多から東京に行くのに新

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ざっくり薩長土肥の旅

ざっくり薩長土肥の旅

ほんとうに皆様の歴史探訪記には頭が下がる思いです。独自の視点で、詳細で、丁寧で。私はなにをしても「ふんふん、なるほど」と分かった気になってしまうので、旅行も立ち食い蕎麦屋もびっくりのスピードで廻ってしまいます。
それでもいい、旅行記をまとめよ、といってくださる方のために、今回は「薩長土肥」の旅行記をアップします。いずれ詳細な記事にしたいと思いますが、今回は基礎編ということで。

肥前編(佐賀市)今

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大阪人切望の「楠木正成の大河化」

大阪人切望の「楠木正成の大河化」

※歴史上の人物、俳優名は敬称は省いてお伝えしています。

宴たけなわの「鎌倉殿…」ストーリーは史実通りだとわかってはいても面白いですね。

おそらく執権・北条義時の代までしか描かないのでしょうが、その鎌倉幕府にも終わりはあり、次の時代が訪れます。

次の室町時代までのつなぎとも言える南北朝時代は実はとても面白いのです。

しかしその面白みに気付くのは、私も随分とあとになってからでした。

天皇家が

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歴史は続いているから面白い!

歴史は続いているから面白い!

noteを始めた頃にも書かせていただけましたが、私が歴史好きになったキッカケは小学校6年生の時に観た大河の「国盗り物語」です。

そこから3年後に司馬遼太郎による原作を読んで、あらためてツボにはまりました。

ですから、日本史は戦国時代から入り、人物的には織田信長のファンとして目覚めたのが最初です。

戦国、おもしろ~い!というのが最初なのです。

その後はたくさんの作家を読み漁り、そうする事で他

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【第1回】吉村昭 著 「牛」

【第1回】吉村昭 著 「牛」

幕末・明治維新への誘い〜点と点を結んで世界を堪能する〜19世紀中期から後半にかけて、約220年続いた鎖国の太平に風穴が開けられ、近代国家への転換を図るための革命的事件が各地で勃発した…それが日本の「幕末」「明治維新」です。ペリーの来航とか、尊王攘夷とか、新撰組とか…エピソードは聞いたことがあるけれど、全体として日本に何が起きていたかピンときていない、そんな人も少なくないのではないでしょうか?

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河合継之助の生き様~「峠・最後のサムライ」より

河合継之助の生き様~「峠・最後のサムライ」より

司馬遼太郎作品の映画・「峠」を観てきました!

このテのマニアックな映画を一緒に観るのは、やはりレキジョークルのチコさんです。
歴史好き同士でないと、ツッコミどころの判別もできないし、後で余韻を楽しんで語り合えないのです。

結論から言うと、シブい映画だった!
昨年見た「燃えよ剣」よりもっとシブい!
これこそ、意味が分かるには歴史を熟知していないと、その真意はサッパリわからないでしょう。。。

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歴史上の人物の意外な話

歴史上の人物の意外な話

「なんか思ってたのと違う」

想像と現実のギャップに良い意味でも悪い意味でも驚くことってあると思います。

今回は歴史上の人物3人のちょっと意外な話をご紹介します。

まず一人目は、『プラトン』です。

古代ギリシアの哲学者。著作とされるアトランティスの話が収録された「ティマイオス」「クリティアス」はあまりにも有名。

そんな『プラトン』さん、実は『プラトン』という名前は本名ではなくあだ名だそうで

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新選組の料理人

新選組の料理人

年末から「戊辰戦争」についてさまざまな文献と向かい合っていますが、やはりそうした中で避けられないのは「新選組」です。
私の年代では、既に新選組を「悪の権化」と捉える人は少ないのかもしれませんが、子母澤寛が「新選組始末記」などを発表するまでは、良いイメージを持たない人も多かったのではないでしょうか。

物語の背景

そんな新選組ですが、「壬生浪士組」時代から少し下り、組織として体裁を整えつつあった蛤

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生き残った者の使命を果たした人生

生き残った者の使命を果たした人生

2021年の大河ドラマ「青天を衝け」最終回、
ラストシーンに思わずジーンとしてしいました。

跡を継ぐことになった孫の敬三が、栄一の故郷・血洗島を訪れて、祖父・栄一の人生に思いを馳せるというもので締めくくられていました。

話は逸れますが、この敬三役は笠松 将さんというのですね。今回初めて知った俳優さんです。

どんな形であれ、一途に世のために尽くす人生は美しいものです。

「みんなが嬉しいのが一

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西暦で見た幕末・維新(1)~ペリー艦隊、浦賀沖に出現す~

西暦で見た幕末・維新(1)~ペリー艦隊、浦賀沖に出現す~

たぶん、社会人になってからだと思います。知って驚いたことがありました。
学生時代に学んでいた日本史について、です。
なんと年号の月日は西暦ではなく、当時の暦の月日なのでした。

わかりやすく言うと、坂本龍馬が暗殺されたのは、慶応3年11月15日です。
なので11月15日になると、今日が竜馬が暗殺された日だな、と思っていたりするわけです。しかし、それは和暦の11月15日であって、今ボクたちが使ってい

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