Akiko Ueda

東京と山形で、二拠点リジェネラティブ生活をしています。45歳。夫と二人暮らし。

Akiko Ueda

東京と山形で、二拠点リジェネラティブ生活をしています。45歳。夫と二人暮らし。

マガジン

  • リジェネラティブ生活

    リジェネラティブを感じられることや、リジェネラティブ生活のエッセンスを紹介します。 都会生活への違和感や、二拠点生活、土や植物との触れ合いや腸内細菌を豊かにすることで心身の健康増進を目指すこと、日本の文化や歴史に根ざした心地よいあり方を掘り下げます。

記事一覧

「リジェネラティブ建築」を知る

「リジェネラティブ○○」として確立されている分野には、どのようなものがあるだろうか。 インターネットでリジェネラティブと一緒に検索されているワードを見ていくと、…

Akiko  Ueda
2日前
6

「リジェネラティブ農業」を知る

「環境再生型農業」と訳されることの多いリジェネラティブ農業。「再生型」というワードが示すように、単に農作物を生産・消費するのみならず、土壌の健康を保ち、改善する…

Akiko  Ueda
10日前
5

初めての収穫から、アーバンファーミングの普及を願う

1ヶ月前、山形の家の裏庭に畑を作って以来、初めて帰省する。 YouTubeの自然農系チャンネルを参考に、見よう見まねで立てた畝(うね)に、果たして作物は育っているだろう…

Akiko  Ueda
2週間前
11

心の再生ボタンを押してくれる神社の「大祓い」とは

「神を信じますか?」と聞かれたら、「信じません」と答える日本人は多いだろう。にもかかわらず、初詣や大祓いのような神社の行事は、私たちの生活に自然と組み込まれてい…

Akiko  Ueda
2週間前
6

徳島の阿波踊りは、人や街をリジェネレーションする

全国各地で開催される祭りや盆踊り。日本に根付いた地域を一つにするこのフェス文化には、人や街をリジェネレート(再生)させる機能があるのではないか。 * 「お盆休み…

Akiko  Ueda
2週間前
2

40代半ばにシフトした発酵調味料とのリジェネラティブな野菜生活とは

「毎日野菜を食べる」。これは3年連続の、夫の新年の目標だ。 生野菜が大の苦手な夫だが、ここ数年少しずつ体脂肪率が増えつつあり、健康診断でアラートが出始めている。…

Akiko  Ueda
3週間前
9

リジェネラティブな物語とは

リジェネラティブを感じさせる物語は、心の「再生」を描く物語といえるかもしれない。 自分の殻に閉じこもりがちだった主人公が、他者との交流を通じて少しずつ心を開き、…

Akiko  Ueda
4週間前
3

リジェネラティブな旅、三輪山で感じた日本らしさとは

今年、最もリジェネラティブを感じた場所、それは三輪山だ。 三輪山は、奈良県桜井市にあるなだらかな円錐形の山。標高467メートル。でも普通の登山やハイキングとは違う…

Akiko  Ueda
1か月前
3

腸と脳の連動不調に効く食事とは

腸と脳はつながっている。 腸は、第二の脳。 そう見聞きしたことがある方も多いのではないか。一見関わりのない脳と腸が、互いに情報を伝達し合い、双方向で作用しあって…

Akiko  Ueda
1か月前
7

リジェネラティブ生活とは

日々、自然の循環に身を任せ、無理なく暮らせたらどんな感じがするだろう。 忙しくしすぎず、加工食品や添加物に頼らずとも消化吸収しやすいものを選んで、ゆっくり調理し…

Akiko  Ueda
1か月前
5

生ごみと土中コンポストでリジェネレーション

豊かな食材でおいしい料理をつくり、食卓を囲む。 明日へのエネルギーを、作物からたくさんいただく。 そうして残るのは、生ごみ。キッチンの嫌われ者。 この生ごみを腐ら…

Akiko  Ueda
1か月前
8

種まきバトン

畝(うね)が整ったので、いよいよ種まきだ。 今回まくのは、白菜、大根、カブ、ラベンダーの種。 それから、九条ネギと小さな玉ねぎの苗(ホームタマネギ)も用意した。 …

Akiko  Ueda
1か月前
3

初めての畝づくり

朝6時。今日は、畝(うね)づくりに挑戦する。 前日に草刈りを済ませた畳一畳分の土地。 雑草だらけだったこの土地は、果たして生物多様性あふれる畑に変われるだろうか。 …

Akiko  Ueda
1か月前
5

リジェネラティブな草刈り

「もういくつ寝るとお盆休み」 指折り数え、待ちに待ったお盆休みがやってきた。 そう、日ごろ夫と住んでいる東京のマンションを離れ、山形の家に帰るのだ。 山形の家は、9…

Akiko  Ueda
1か月前
25

ラーメン二郎の在宅クッキング〜味の乱れは宇宙の乱れ?

ラーメン二郎がスープの無償提供を始めた。 そんな情報をゲットした旦那さんの目の色が変わった。ラーメン二郎目黒店に鍋を持って行くとスープを無料でもらえるという。ち…

Akiko  Ueda
4年前
11

女子サウナのボス猿が消えた

近所のスポーツクラブに通うようになってしばらくしてから、女子サウナにはボスキャラがいることに気付いた。 正確には、各曜日、各時間帯にボスキャラがいる。 ボスキ…

Akiko  Ueda
5年前
11
「リジェネラティブ建築」を知る

「リジェネラティブ建築」を知る

「リジェネラティブ○○」として確立されている分野には、どのようなものがあるだろうか。

インターネットでリジェネラティブと一緒に検索されているワードを見ていくと、「リジェネラティブ農業」の次に、「リジェネラティブ建築」があげられる。

リジェネラティブ建築とは、単に環境への負荷を減らすだけでなく、自然環境を積極的に改善し、再生することを目指す建築である。

アメリカやヨーロッパを中心に、リジェネラ

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「リジェネラティブ農業」を知る

「リジェネラティブ農業」を知る

「環境再生型農業」と訳されることの多いリジェネラティブ農業。「再生型」というワードが示すように、単に農作物を生産・消費するのみならず、土壌の健康を保ち、改善することが目的とされている。

このリジェネラティブ農業は近年、環境保護や食糧安全保障の文脈で世界的に注目を集めているが、その普及はまだごく一部にとどまっている。

地球の総人口が80億人を超え増加を続ける昨今、短期的には、従来の大量生産型の農

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初めての収穫から、アーバンファーミングの普及を願う

初めての収穫から、アーバンファーミングの普及を願う

1ヶ月前、山形の家の裏庭に畑を作って以来、初めて帰省する。

YouTubeの自然農系チャンネルを参考に、見よう見まねで立てた畝(うね)に、果たして作物は育っているだろうか。

初めての収穫

そわそわしながら畑を覗いてみると、青々したものが!

ピンピンの九条ネギに、ところどころ虫に噛まれた大根の葉が、そよそよと、いくつも顔を出している。

なんということでしょう!

お隣の奥さんも、「ほれー、

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心の再生ボタンを押してくれる神社の「大祓い」とは

心の再生ボタンを押してくれる神社の「大祓い」とは

「神を信じますか?」と聞かれたら、「信じません」と答える日本人は多いだろう。にもかかわらず、初詣や大祓いのような神社の行事は、私たちの生活に自然と組み込まれている。

日本全国の神社の数は、8万8千社ほど。コンビニの店舗数の約 5万5千店よりはるかに多い。海外の人から見たら、日本人はさぞかし宗教的に見えることだろう。

信仰心が深い人が多いわけでもないのに、なぜ神社はこれほどまでに日本の社会に必要

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徳島の阿波踊りは、人や街をリジェネレーションする

徳島の阿波踊りは、人や街をリジェネレーションする

全国各地で開催される祭りや盆踊り。日本に根付いた地域を一つにするこのフェス文化には、人や街をリジェネレート(再生)させる機能があるのではないか。

*

「お盆休み、阿波踊りに行かない? 踊りに参加できるよ」
夏の初め、そんな奇特なお誘いをいただいた。

徳島の阿波踊りといえば、「日本三大盆踊り」の一つ。例年、8月11日から15日までの5日間に、約130万人が来場する巨大な祭りだ。

「踊る阿呆に

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40代半ばにシフトした発酵調味料とのリジェネラティブな野菜生活とは

40代半ばにシフトした発酵調味料とのリジェネラティブな野菜生活とは

「毎日野菜を食べる」。これは3年連続の、夫の新年の目標だ。

生野菜が大の苦手な夫だが、ここ数年少しずつ体脂肪率が増えつつあり、健康診断でアラートが出始めている。私自身も腸の不調を抱えていて、毎日の食物繊維の摂取はマスト。

そのため40代に入ってからというもの、なるべくたくさんの野菜を食事に取り入れようと、さまざまな工夫をするようになった。

そんな野菜生活をサポートしてくれるのが、自家製の発酵

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リジェネラティブな物語とは

リジェネラティブな物語とは

リジェネラティブを感じさせる物語は、心の「再生」を描く物語といえるかもしれない。

自分の殻に閉じこもりがちだった主人公が、他者との交流を通じて少しずつ心を開き、利他的な存在へと変わっていく。そんな成長の過程を描くストーリーだ。

その中で多くの場合、「食」が変化のきっかけとなる。

そんなリジェネラティブを感じさせる物語を、今回は4作品紹介する。

『食堂かたつむり』小川糸 著(ポプラ文庫)

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リジェネラティブな旅、三輪山で感じた日本らしさとは

リジェネラティブな旅、三輪山で感じた日本らしさとは

今年、最もリジェネラティブを感じた場所、それは三輪山だ。

三輪山は、奈良県桜井市にあるなだらかな円錐形の山。標高467メートル。でも普通の登山やハイキングとは違う、ガチの「登拝」の山だ。

山中では、話すことや写真撮影が禁じられている。食べ物や飲み物の持ち込みも禁止。頂上でおにぎりを食べようなどもってのほかだ。お水については、ふもとでご神水をボトルに詰めて、持参することができる。

なぜこれほど

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腸と脳の連動不調に効く食事とは

腸と脳の連動不調に効く食事とは

腸と脳はつながっている。
腸は、第二の脳。

そう見聞きしたことがある方も多いのではないか。一見関わりのない脳と腸が、互いに情報を伝達し合い、双方向で作用しあっているという「脳腸相関」。
しかもこの脳と腸との関係に、腸内細菌が深く関わっているという。

この考えを初めて知ったとき、長年悩まされてきた不調の謎が解けた気がした。

*

私には二つ持病がある。一つは、「潰瘍性大腸炎」という原因不明の大

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リジェネラティブ生活とは

リジェネラティブ生活とは

日々、自然の循環に身を任せ、無理なく暮らせたらどんな感じがするだろう。

忙しくしすぎず、加工食品や添加物に頼らずとも消化吸収しやすいものを選んで、ゆっくり調理して味わえたら、今より幸福を感じるだろうか。

より早く、便利に、安全に。それらがとことん追求された社会システムが、もう少し自然本来のあり方に寄り添うよう再構築されたら。
私たちの生活の質はどうなるだろう。

つらつらと、そんなことを考える

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生ごみと土中コンポストでリジェネレーション

生ごみと土中コンポストでリジェネレーション

豊かな食材でおいしい料理をつくり、食卓を囲む。
明日へのエネルギーを、作物からたくさんいただく。
そうして残るのは、生ごみ。キッチンの嫌われ者。

この生ごみを腐らせたり捨ててしまうのでなく、リジェネラティブ生活のサイクルに組み込めないものか。

半年前、裏庭に生ごみを埋めた。
こんなことしていいのだろうか。いやな匂いが発生しないか。ご近所さんに見られたらどうしよう。
心配はいくらでも沸いてくるが

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種まきバトン

種まきバトン

畝(うね)が整ったので、いよいよ種まきだ。

今回まくのは、白菜、大根、カブ、ラベンダーの種。
それから、九条ネギと小さな玉ねぎの苗(ホームタマネギ)も用意した。

今回参考にしている「協生農法」では、複数の種をミックスして植えることで、畑に生態系を作り出す。
そのため買ってきた種を、まずはお茶碗で混ぜ合わせる。

病害中防止のため、赤や青に染められた種たち。
様々な形をしていて、まるで惑星のよう

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初めての畝づくり

初めての畝づくり

朝6時。今日は、畝(うね)づくりに挑戦する。
前日に草刈りを済ませた畳一畳分の土地。
雑草だらけだったこの土地は、果たして生物多様性あふれる畑に変われるだろうか。

今回、二拠点リジェネラティブ生活 で参考にするのは、「協生農法」の考え方だ。
「協生農法」とは、畑に多様な生物からなる生態系をつくり出すことで、耕したり肥料を与えることなく作物を育てる農法だ。不在がちの二拠点生活者としては、自然にお任

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リジェネラティブな草刈り

リジェネラティブな草刈り

「もういくつ寝るとお盆休み」
指折り数え、待ちに待ったお盆休みがやってきた。
そう、日ごろ夫と住んでいる東京のマンションを離れ、山形の家に帰るのだ。
山形の家は、9代前のご先祖様から受け継いだ土地にある。高校までを過ごし、その後大学で東京に出てからは20数年間、離れていた。
そして昨年から、東京と山形の「二拠点生活」で行き来するようになった。大半は東京で暮らしているが、月に1度、1週間ほどは山形に

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ラーメン二郎の在宅クッキング〜味の乱れは宇宙の乱れ?

ラーメン二郎の在宅クッキング〜味の乱れは宇宙の乱れ?

ラーメン二郎がスープの無償提供を始めた。

そんな情報をゲットした旦那さんの目の色が変わった。ラーメン二郎目黒店に鍋を持って行くとスープを無料でもらえるという。ちなみに麺と焼き豚は販売している。

ということで鍋を持ってラーメン二郎に向かった。

到着するとラーメン二郎の前には二つの行列ができていた。

ひとつは店内で食べる行列。
それより3倍ぐらい長い列がテイクアウトだ。

20時ちょっと前に並

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女子サウナのボス猿が消えた

女子サウナのボス猿が消えた

近所のスポーツクラブに通うようになってしばらくしてから、女子サウナにはボスキャラがいることに気付いた。

正確には、各曜日、各時間帯にボスキャラがいる。

ボスキャラはサウナの奥の高いところに座って、周りを見渡しながら大声で話している。

そしてたまに二人のボスキャラが同じ時間帯に重なると、対決が繰り広げられることになる。

より声の大きいボスキャラが一旦場を制し、彼女が去った後にその人を罵倒

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