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【ABA】応用行動分析を日常生活で使ってみよう

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認定行動分析士(BCBA)の著者が、ABA理論を日々の生活の中で役立てる方法やABAを使って問題を解決する方法を紹介します。
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2022年9月の記事一覧

子どもの言葉の遅れ:原因と早期発見のための11のチェックリスト

子どもの言葉の遅れ:原因と早期発見のための11のチェックリスト

「えー!みんなあんなにお話しできるのー?。うちの子は全然だな…」

同じ月齢の子を見て、びっくりすることありますよね。
おうちに帰ってから、練習してみます。

ママ:「ママだよ」「ママ」「マーマ」
子ども:「マンマンマンマ…」

あー、ダメだ。
せめて「ママ」って言って欲しい。
「この子、話せるようになるのかしら?」
不安になってきます。

私たち親は、子供の口から言葉が出てくるのを待ち望んでいま

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子どもの言葉の遅れチェック#11:子供の方から関わろうとしてきますか?

子どもの言葉の遅れチェック#11:子供の方から関わろうとしてきますか?

お子さんは、あなたに反応して欲しくて、なんらかの働きかけをしますか?
自分からあなたの注目を得ようとして、声を出したり、あなたの体に触れたりして合図を出していますか?
自分の欲求を満たすために、あなたに声やジェスチャーで働きかけますか?

たいていのお子さんは、しゃべり始めるずーっと前から、
「泣く」
と言う手段を使って、あなたからの注目を得る方法を知っています。

そのうち
大声、身振り手振り、

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子どもの言葉の遅れチェック#10:ジェスチャーを使ってコミュニケーションをとりますか?

子どもの言葉の遅れチェック#10:ジェスチャーを使ってコミュニケーションをとりますか?

ジェスチャーとは、私たちが相手にメッセージを伝えるために使う身振り手振りなどの体の動きのことです。

言葉習得になぜジェスチャーが大切なの?「子どもがジェスチャーを使える」
と言うことは、すでに子どもは、

「ジェスチャーを使えば、自分の意思を他人に伝えることができる!」
ということを理解しているからです。

これは、まさに非言語によるコミュニケーションです。
人から話しかけられるのを注意深く見聞

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子どもの言葉の遅れチェック#9:マネをしますか?

子どもの言葉の遅れチェック#9:マネをしますか?

「誰かが何かをやっていることに注目し、自分も同じことをやってみる」ことをマネと言います。
この「見て、やって」のプロセスができれば、人はあらゆることを効率良く学ぶことができます。
だからこの模倣スキルは、人の発達にとても重要で、私たちは通常、生まれながらにして持っています。

生まれたばかりの赤ちゃんのマネこれは「新生児模倣」と言われるものです。かわいいですよね!

生後3、4ヶ月の赤ちゃん:「相

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子どもの言葉の遅れチェック#7:【受容言語】簡単な指示に従えますか?

子どもの言葉の遅れチェック#7:【受容言語】簡単な指示に従えますか?

「こちらの話していることは理解できているのですが、言葉がなかなか出てこないんです…」というお悩みをよく耳にします。

「お子さんは、お母さんやお父さんの言うことを聞きますか?」
「それが、全然言うことを聞かないんですよ〜」

このような場合、実は親が思っているほど、子どもは聞いたことを理解していないことが多いです。
親は、子どもが自分の指示に従わないと「性格の問題」だと取り違えてしまうことがあるの

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子どもの言葉の遅れチェック#6:いろんなおもちゃで遊びますか?

子どもの言葉の遅れチェック#6:いろんなおもちゃで遊びますか?

「うちの子、遊んでばっかりで…。いつになったら話せるようになるのかしら…?」

子どもは、遊びを通して全てを学ぶ
遊びは言語発達に重要です。なぜなら、
遊びは子供たちが学ぶのに最適な方法だからです。

遊びを通して認知能力が高まるおもちゃに夢中になっている子どもは、一見するとただ遊んでいるだけのように見えます。しかし、子どもはおもちゃを前にして試行錯誤し、問題解決能力を高め、脳をフル回転させている

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子どもの言葉の遅れチェック#5:注意を共有すること【共同注意】ができますか?

子どもの言葉の遅れチェック#5:注意を共有すること【共同注意】ができますか?

「注意を共有する」ってどう言う意味?専門用語で「共同注意」「Joint Attention」と言います。

まぁ、一言で言うなら、
「ねー、ママ見てー」と言えるスキル
のことです。

「え?これってスキル?」
と感じるかもしれません。お話できるようになると、
「ねー見て見て!」
ばっかりですもんね。

でも実は、これってとっても大切なスキルなんです。
特に、言葉の習得やコミュニケーションスキル、社

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子どもの言葉の遅れチェック#4:注意を持続させることができますか?

子どもの言葉の遅れチェック#4:注意を持続させることができますか?

お子さんの集中力はどれくらい?お子さんは、好きなおもちゃで一人遊びができる時間はどれくらいですか?
あなたと一緒にいるとき、あなたと対話できる時間はどれくらいですか?

「うちの子が今、一番ハマってるのはタブレット。タブレット持しておけば、結構長時間1人で遊んでてくれるから、助かるわぁ」

含めない遊び残念ながら、タブレットはここに含まれません。
タブレットやテレビゲーム、TVやDVDの視聴は含め

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子どもの言葉の遅れチェック#3:やりとりができますか?

子どもの言葉の遅れチェック#3:やりとりができますか?

赤ちゃんが人との関わりの中で学ぶ、最も重要なスキルのひとつは、
「順番を守ること」
です。

「順番を守る?赤ちゃんが?」
「ブランコの順番待ちする必要もまだないよね」

順番を守る=代わりばんこでのやりとりもちろん上記のようなことにも「順番待ちスキル」が必要ですが、
私がここで話す、赤ちゃんの順番待ちとは、
「代わりばんこでのやりとり」
のことです。

例えば、
赤ちゃんが「あ〜」とか「う〜」と

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子どもの言葉の遅れチェック#1:赤ちゃんは、見たり、聞いたり、感じたりすることに反応しますか?

子どもの言葉の遅れチェック#1:赤ちゃんは、見たり、聞いたり、感じたりすることに反応しますか?

子どもが言葉を発するまでに身につけなければならない11のスキルのうち、1番最初のスキルは、
「自分の周りで起こっていることに一貫して反応できること」
です。これが最初のスタート地点です。

このスキルは、身につけるというより、
「生まれながらに持っているスキル」
と言えるでしょう。
あかちゃんは、自分が見たり、聞いたり、感じたりしたことに一貫して反応します。反応することは、これから人とコミュニケー

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