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死ぬことすら出来ない辛さ

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難病を患ってしまった方の生活を覗いてみましょう。 あなたがその人と同じ病気になってしまったら、あなたはどう生きますか?家族はどう接してくれると思いますか? 色々と考えさせられる作…
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2023年5月の記事一覧

死ぬことすらできない辛さ 11 〜退院させてもらえない〜

点滴をしているため定期的に通院するのはなかなかに難しい。
途中で点滴が抜けたらどうする?

それだけでなく、頻回な吸引も必要なため家まで診察に来てくれる往診がベスト。

入院が必要な状態になったら、往診医から病院に連絡して入院させてもらえば良い。

往診してくれるクリニックは比較的スムーズに決まった。

問題は朝夕の点滴と夫不在時の吸引だ。

夫は7時過ぎには仕事に行く。
そんなに早く行く必要はな

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死ぬことすらできない辛さ 10 〜意識不明〜

食べることを楽しむ私は入退院を繰り返した。繰り返しながらも、それはそれで割り切って生活していた。

きちんと食べていたし、水分補給もきちんとしていた

それなのに、脱水症で入院することになった。

暑い日が続いたと思うでしょ?

違うの。冬なの。

入院する所までは覚えている。
でも、それからの記憶が全くない。

夫や医者、看護師さん達の話によると、どうやら10日間意識不明の状態だったらしい。

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死ぬことすらできない辛さ 9 〜それでも外出する〜

首が安定しない状態でも外出は控えません。

だって、日常生活に変化や楽しみがないのだからたまには刺激が必要でしょう。

自家用車はもちろん福祉車両。
車のタイプは秘密。
運転するのが夫のため、夫が欲しいと思ったタイプの車を福祉車両にして購入した。
と言うか、そこだけはどうあっても譲ってもらえなかった。
福祉車両であり自家用車でもあるので仕方ないけど。

後部座席に車椅子がそのまま入るタイプだと運転

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死ぬことすらできない辛さ 8 〜首〜

入退院を繰り返していると家に居るのとは違い体力が激減していく。

ベッド上での生活がメインなのだから仕方ない。

家では朝昼夜と車椅子に乗る時間がある。
別に車椅子をこぐ訳ではないけど、座っているだけで筋トレになっているようだ。

まぁ、長く座って居られないのでなかなか体力はつきません。

さて、突然ですが、下を向かずに水を飲めますか?

55歳くらいから首に力が入らなくなってきた。
自分で頭を動

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