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ラフに生きるとは? 自己肯定感を高めるマインドセットと工夫

「人生には2つのラフが必要ということか」

最近よく耳にする「自己肯定感」という言葉。日々を心身ともに穏やかに生きていくためには重要なキーワードですね。私も過去何度かこの言葉を記事の中で取り上げてきました。

そして、この自己肯定感について、最近また学びになるインプットを得たので共有したいと思います。

今回参考にしたのはこちらの一冊。『1万人超を救ったメンタル産業医の 職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全』。タイトルがめちゃ長い本ですが、このタイトルの通り、仕事において自己肯定感をいかに高くキープするかの指南書です。とても分かりやすい語り口で、参考になります。オススメです。

自己肯定感をいかに高めていくか、そのヒントを探っていきましょう。

ラフ&ラフに生きる

本書には著者からの心温まるこんな一節があります。

あなたはずっと無理をして頑張り続けてきて、とても大変でしたよね。
これからはぜひ、大ざっぱ(rough)に、笑って(laugh)生きてほしいと思います。

なんかほっこりしますよね。なるほど、大ざっぱ(rough)と、笑顔になる(laugh)の2つのラフを生活の中で大切にする。確かに、日々の生活の中で生きづらさを感じたり、自己肯定感が低い人の共通点は「真面目すぎる」「自分に厳しすぎる」ということが挙げられるかもしれません。その結果、笑顔にもなれていない…。

rough & laughの2つのラフの精神で、ある程度ルーズに、そして笑顔を大切にしながら生きていくことが重要ですね。まずはこのマインドセットを大切にしましょう。

60点=自分らしい

自己肯定感の高い人と低い人の比較として、下記のわかりやすい2人が紹介されています。

自己肯定感が低い人
「完璧でいなきゃ。目指すは100点満点」
「全部うまくこなさなきゃ。周りはちゃんとできてるのに」

自己肯定感が高い人
「60点くらいの姿や出来でも良い」
「それが私だし、それで良い」

これ、わかりやすいですよね。ポイントは評価の起点をどこに置いているかです。前者は「周りの人」の視線を感じているのに対し、後者は「自分」が起点になっています。「60点くらいでヨシ」と思えることは、誰かと比べて自分を責めていた自分から決別することにつながります。

他人への「厳しさ」にも余裕が生まれる

「60点くらいでヨシ」と思えることの利点は、自分を開放するだけでなく、周りの人にもプラスのメリットがあります。

というのも、自己肯定感の低い「100点じゃなきゃダメ」思考の人は、実は周りの人にも厳しいのです。自分が100点を目指す以上、周りの人にも同じように厳しい視点を持ちがちです。

「60点でもそれが自分」と思えると、周りの人に対しても余裕を持って接することが出来ます。その人のありのままを受け入れる。多少のミスも含めて、「その人らしさ」だと受け止めることが出来ます。

この心の余裕が、「自分らしさ」を肯定し、周りの人にも「その人らしさ」を認めていくことにつながります。人間誰しも完璧な人などいません。「60点くらい」がちょうどよいのかもしれません。

「自分はきっと大丈夫」

自己肯定感の低い人は「自分はダメだ・・・」と考えがちです。これは言い換えると「自分は失敗しないだろう」と思っている裏返しだったりします。逆に、出来ない前提の人が頑張っているケースでは「できるかも!」とプラスに発想できたりします。

自己肯定感の高い人は「自分も失敗する人間だ」と理解しています。ゆえに、失敗や間違いを受け入れる心の準備ができています。

ではどう発想すべきか。「自分はダメだ・・・」の逆に発想するのが良いです。「自分はきっと大丈夫」と考えることで自己肯定感は高まっていきます。

でも、無根拠にこの言葉を思い続けるのもしっくり来ないかもしれません。であれば「根拠」を集めれば良いです。

頑張っている自分を一つ一つ集めていく。「自分は○○をやっている、◇◇も頑張っている、だから自分はきっと大丈夫!」。根拠を自分で拾い集めて、根拠のある自信を自分で作っていくことができます。

自己肯定感を高める手法に3good thingsというテクニックがあります。この手法については過去まとめた事があるので詳しくはこちらの記事を参照ください。

この手法の応用で、毎日3つ自分が頑張ったこと、自分で自分を褒めたいと思えることを手帳に書き溜めていくのも良い手法ですね。つまり、根拠ある自信は自分で作っていけるということですね。

まず自分ではなく「周り」を褒めるというアプローチ

自己肯定感を高めるのに「自分を認める」「自分を褒める」というアプローチをこれまでご紹介しましたが、本書ではもう一つのアプローチも紹介されています。

それが、周りからまず褒めるということ。他人を褒める=相手に安心感を持ってもらうということ。相手が安心感を持てると、次はあなたのことを大切にしようと思ってくれます。これは行動経済学で言うところの「返報性の法則」ですね。最初に施しを受けると、お返ししなければと思う、という心理効果です。

人は誰しも承認欲求というものを持っています。相手の存在を認める言動こそが安心感につながり、ひいては相手からのお返しアクションにより、自分への大切にしたいという感情につながっていきます。

そのための具体的なアクションとして超基本ですが、軽視しがちな3つのアクションが挙げられます。

①挨拶をする
②相手の名前を呼ぶ
③「ありがとう」を伝える

いずれもコミュニケーションの基本ですね。ですが、これ、されるとやはり嬉しいものばかりですよね。これをしっかりと意識して会話するだけで相手が受ける印象が大きく変わるのではないでしょうか。

「そんな基本中の基本、やってるよ」と思わずに、次に会話する人にこの3つのアクションを意識してやってみてください。

そこで相手の反応が目に見えて変わらないかもしれません。でも一つ感じることがあると思います。それは「あなたがその人を大切にしている」ということに。全てはそこから始まります。それを続けていきましょう。

あなたも私も大丈夫

本書には精神科医のトーマス・A・ハリス氏の著書に登場した下記の言葉が掲載されています。

「I'm OK, You're OK(あなたも私も大丈夫)」

この言葉、お互いが100点じゃなくて良いことを認める素敵な言葉ですね。100%の正しさなど誰も持ち合わせていません。人にイラッと来たり、不完全な自分や相手に不満を感じた時は「I'm OK, You're OK(あなたも私も大丈夫)」の言葉を心の中で唱えましょう。

まとめ

今回は『1万人超を救ったメンタル産業医の 職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全』をヒントに、自己肯定感をいかに高めるかの工夫についてまとめました。

本書には今回お伝えしきれなかった使えるメソッドが満載です。「自己肯定感を高める自分のトリセツの作り方」や「今すぐ上げる自己肯定感」「じっくり上げる自己肯定感」などのプチワークがてんこ盛りです。興味のある方は是非一読されてみてはいかがでしょうか。

個人的には「大ざっぱ(rough)と、笑顔になる(laugh)の2つのラフを生活の中で大切にしつつ、60点くらいでOKとする」というマインドセットを持つことで、かなり気が楽になるなと感じました。

そして自己肯定感を上げるために、まず人を褒めるというアプローチも面白いですね。すぐに取り入れたいと思います。

rough & laughの精神で、程々に頑張り、全力で自分を褒めるというスタンスを大切にしていけたら良いですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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