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#ワイルドライフ
釣りと現世と魂と ⑥ 黒部の夏 2023 ソロキャンプ編 Ⅳ
5日目 更に奥へ
まるで梅雨が明けたかのような、痛い程の夏の陽光が、日の出と共に照り付け始めた。
昨日の嵐が嘘のようだ。
未明まで降り続いた大雨で、沢や流れ込みが濁っていないか気になる。
テント場から見下ろすと、ダムの水位や沢の水は若干増えたものの、濁りは思ったほどではなくホッとした。
取り敢えず今日も竿を出してみる。
日焼け止めも塗らず、半袖で釣りをしていると腕がヒリヒリ
釣りと現世と魂と ⑤ 黒部の夏 2023 ソロキャンプ編 Ⅲ
3日目 森の生活
昨夜も初日に引き続き、夏とは思えないほどの厳しい冷え込みだった。
おかげで夜中に何度も目を覚ます羽目となり、
長袖の下着の上下やレインウェアなど、ありったけの衣類を重ね着しなければ、寒さをしのぐことは出来なかった。
決して甘く見ていたわけでは無い。
この年、過去に味わった事のない様な都内での猛暑も、予測を狂わせる要因となった。
とは言え、黒部ダムの標高は1470m、
釣りと現世と魂と ④ 黒部の夏 2023 ソロキャンプ編 Ⅱ
2日目
翌朝、東京での日々と同様、スマホのアラームで目を覚ました。
はるばるこんな山奥へと逃避して来たにも拘らず、
ましてや、何か時間に追われている訳でもなかろうに、無意識に "日常" を持ち込んでしまうとは、我ながら可笑しくてしょうが無い。
しかし、ひと度テントから顔を覗かせると、そこには紛れもない圧倒的な "非日常" があった。
昨夜は余裕が無くて気付かなかったが、
森の中は、
釣りと現世と魂と ③ 黒部の夏 2023 ソロキャンプ編 Ⅰ
18歳で免許を取得してからというもの、長い間ずっと "車ありき" の生活を送って来た。
しかしサラリーマンを辞めた後、色々思うところもあり、また、最近まで関わりのあった音楽家の強い勧めで、思い切って車を手放したのは去年の事だ。
運転が好きな自分にとっては、徒歩での買い出しなど、「歩く」と言う当たり前な事にも初めは億劫だったが、意外とすんなり順応することが出来た。
だが、それに伴い、