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いちさんの生き方

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「深さ、ありますね 中田島砂丘」

「深さ、ありますね 中田島砂丘」

夏は終わらない、海が見たいと浜松を訪れました。9月の初旬です。

ここのところ冒険へ出掛けようとするとお天気の神様に嫌われてきた私ですが、今日は朝から気持ち良く快晴です。どちらからいうと暑い。要するに猛暑日です。陽気な太陽が朝っぱらから「行こうぜ海!」と張り切ってくれています。私も張り切って外へ飛び出しました。

「行くぜ海!砂丘!いざ浜松へ!!」

浜松を調べてみると、遠州灘に「中田島砂丘」とあ

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食の風景「畑から食卓へPEANUTPASTE」

食の風景「畑から食卓へPEANUTPASTE」

こんにちは 昨年の冬の出会いを一つお話させていただきます。

見るからに素敵な食品を見つけました。

何ともお洒落でスマートな小瓶。余計なものは一切入っていない、天然素材のみで作られたピーナツペーストです。
千葉の落花生を未来につなぐピーナッツブランド「Bocchi」の商品です。ここにも「おいしい」を育て、守り、つないでいこうと頑張っておられる農家さまがいらっしゃいます。応援したい。

ピーナツは

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朝井まかて「落陽」を語ろう

朝井まかて「落陽」を語ろう

 まかて先生の作品には、大好きな物が沢山あります。一番は決められません。秋なので、「御松茸騒動」と迷いましたが、今回は「落陽」を語りたいと思います。

「落陽」は、明治天皇崩御の辺り、大正時代を舞台に描かれます。私はそれまで朝井まかて作品は時代小説しか拝見したことがなかったので、此れも確かに過去の話ではありますが、近代日本の話だとは、タイトルだけを知った当時、思いもよりませんでした。

 まず導入

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「あずきを炊いた、そんなGW」

「あずきを炊いた、そんなGW」

 懐かしさからベビースターラーメンの4連パックを買った。今日は一番好きな、というよりこの味の為だけに買ったんだけど「鶏ガラしょうゆ味」を食べた。

 夜。
 Tシャツの胸ポケットにベビースターの欠片が三本入ってる・・
 それに今気づいた。

 子どもか
 

 そんな他愛もない連休を過ごす私。
 お休み二日目の昼、かねてより機会を伺っていた「あんこ」作りを実行した。小豆を炊くのはかんたん。あんこは

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食の風景「春来りて」

食の風景「春来りて」

 列島に、桜舞い散る束の間に、こんなごはんを頂きました。

 道明寺粉を使った「さくら生麩」を適度な大きさにカットして、加工フライパンに並べ、弱火で数分。面を変えながら焼き色をつけます。鮮やかな紅色が、食卓に素敵な春を呼び込んでくれそうな予感です。

柔らかい春の大根を炊くのが好きです。

冬の凛とした白色から、優しい乳白色になった春大根は、良い出汁の出る椎茸と一緒に鍋でコトコト。竹串がスッと刺さ

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「すいー、すとんっ」

「すいー、すとんっ」

大人になって登ったら、滑り方忘れてました。すべり台。

春うらら~ なんて木々を見上げる間に四月が終わりました。日差しは随分穏やかに、花咲き誇る街道はみるみる内に新緑に染まりつつあります。風が嬉しい。そんなお昼。月が恋しい。そんな夜――
どなた様もこんにちは 月に一度の振り返りエッセイのお時間でございます。お付き合い頂ければ幸いです。
#ほろ酔い文学  と #私の作品紹介  で頂きました。
勤め先で

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「日和写真館」

「日和写真館」

春の陽気に誘われて、足を運んだ四月のよりみち。気ままに向けたカメラの向こうを、どうぞ。

けれどもまあ、花より団子。

                          おわり

食の風景「おせち2023」

食の風景「おせち2023」

私のおせち作りは黒豆を水に浸すところから始まります。

2022年は26日から仕込みを始めました。買ってきた新物の黒豆をガラゴロガラゴロと鍋に移して水を張ると、さあ、今年もいよいよ始まるなという気持ちになります。

事前に作成した仕込みの段取り表に則って、毎日少しずつ進めていきます。そして、年末無事仕事納めを迎えますと、翌日からおせち作りが本格化します。

29日のお台所の様子です。

翌30日。

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「どなた様もご乗車になってお待ち下さい」

「どなた様もご乗車になってお待ち下さい」

 令和四年、年の瀬。今年も、遂に、ここまで辿り着きました。
 年越しそばです。

 数日前から黙々仕込んできたおせち料理を全て作り終え、最後に仕上げるのがこの年越しそばです。牛肉と長ネギを前日からことことさせて作った醬油ベースのお出汁が家族の集まる居間いっぱいに広がりました。さてさて、それでは、

「いただきます」

 おっと、その前に。

 今年もnoteで創作を続けながら、多くの御方とお会いし

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食の風景「肉じゃが食べてから行ったってや」

食の風景「肉じゃが食べてから行ったってや」

そんな日々に追われんといて。12月だからって急がんといてや。ああほら、また適当に済ませようとしてるやん。もう、せめて肉じゃが食べてから行ったってや。すぐに出来るで、待っとって。

今日は牛肉の肉じゃがや。肉と玉ねぎと人参は先にサラダ油で炒めるんよ。でも急いでるんやったら全部一気に煮始めたってちゃんとできるから心配いらんわ。そや、蓋忘れんといてや。早う火が入るからな。

ほなちょっと見てみるわ。どや

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食の風景「冬暮らし、朝ごはん。」

食の風景「冬暮らし、朝ごはん。」

おはよう 今朝も寒いね。朝ごはん、食べてきた?

今日は久しぶりに朝ごはんを撮影したよ。今わが家には御歳暮で頂いた青森のサンふじと山形天童市のラフランスと和歌山のみかん、それに今年出会ったお気に入りの青森の青りんご「ぐんま名月」があって果物王国なんだ。嬉しいな。

胡桃とカシューナッツには一匙のピーナツペーストを添えるよ。

刺身わかめには黒ゴマ、ほうれん草にはおかかを。そういえばほうれん草が旬を

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「終末のノートパソコン」

「終末のノートパソコン」

それは11月の終わりでした。帰宅が日を跨ぎ、常の自分なら大人しく眠るところ、腹ごしらえすればもうひと頑張りできそうだと何故だかポジティブに思ってしまったのです。その時点で尋常でないことに気が付かなければいけなかったんです。腹ごしらえの後、自らの犯した重大な過失により、「物書きいち」の生命線であるノートパソコンが壊れました。

一瞬にして落ちました。それから相棒は二度と目を覚ましませんでした。とんで

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「すんと冷たくてぴんと張りがある」

「すんと冷たくてぴんと張りがある」

十月に入った。巷で人が嬉しそうに話してくれるが自分はまだ金木犀を見ない。どんぐりも凶作である。冬眠の予定はないけれども残念である。

里芋へ水遣りをする為、庭でじょうろへ雨水タンクの水を溜め乍ら緑の茂みを眺めていると、物蔭に巧妙に姿隠す茗荷を見つけた。大きな花がちらっと覗いていたから気が付いた。お、と思わず収穫した。
洗って、デジカメをいそいそと持ち出して写真を撮ってみた。初秋の朝の薄い光の中で、

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食の風景「君が好きなきいろみどり、そしてあか」

食の風景「君が好きなきいろみどり、そしてあか」

旬を迎えた南瓜が美し過ぎやしませんか。半分に切った状態で断面を見せて並んでおりました。その多くは秋の彼岸に思い立っておはぎの南瓜あんとなりましたが、残りは元々食べたいと思った蒸焼きかぼちゃにしました。鉄のフライパンへ皮を下にして並べ、水を回し入れて蓋をします。じゅうじゅうじゅうじゅう、あっという間に甘い香りが漂います。水分が飛んだ頃に蓋を開けて焼き色を確認。こてんと向きを変えて、全体に火が入ってい

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