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私生活(エッセイ)

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感じたことをテーマでまとめたエッセイです。
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#エッセイ

正常か異常か

正常か異常か

仕事が始まる。新しい仕事を受け、本を2冊作る。色々働き方に迷ったけれど、直感でやってみたいことをやってみることにした。

それでも相手から来たメールを読むだけで気落ちし、きっとこの先自分を追い詰めるようなことを自分にしちゃうんだろうなぁなんて観測をし、先のことを考えて萎えている。

いつも落ち込むのは先のことだ。未来を勝手に妄想して、勝手に決めつけて、自分を攻撃する。いい加減やめたい。

仕事が嫌

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「忙殺」され続けた私が4年越しに気づいた"歩く"という癒しの方法

「忙殺」され続けた私が4年越しに気づいた"歩く"という癒しの方法

想像できたか?

こんなにゆっくりと歩き、ぼーっとして、風の音を聞きながら、喧騒を逃れ、土を踏みしめることを。平日の真っ昼間に。

数年前、「忙殺」という言葉がぴったりだった私にとって、このような平穏はまさに信じられない事態だったと思う。例えば、4年前の自分に対して「4年後には平日の昼間に仕事もせず散歩を2〜3時間平気でやってのけるようになるんだよ、じつは」なんて言ったとしても多分信じられないって

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年齢計算のクセがすごい

年齢計算のクセがすごい

昨日観た舞台に吹越満が出ていた。あるシーンで逆さまになってセリフを言う(5分くらいだったけど体感は15分以上だった)シーンがあって、役者魂を感じたんだけども。そういうとき、すぐに気になるのが年齢だ。

休憩中に調べたら、55歳。母と同い年。母に「同い年だけどママは逆さまになれる?」と聞いたら笑いながら無理だと言われた。

55歳。80歳で死ぬとしたらあと25年しか生きられない。生と死についてよく考

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「死ぬときは自分が止まるときですから」

「死」について、人によってはまったく考えないテーマらしい。

今日取材で会った30代男性(接客業)に死ぬのが怖いと話をしてみたら、ぽかんとした顔をされた。同僚にお昼に行こうと誘ったら「今日お弁当を作ってきたので」と断られるくらい軽やかに、「死ぬときは自分が止まるときですから」と普通の表情で答えた。なんでそんなこと聞くんですか?くらいのかんじで。

私は30歳を迎えるのが怖くて怖くてたまらないのに、

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aikoを聞いていたあの頃は死についてなんて考えなかったのに。

aikoを聞いていたあの頃は死についてなんて考えなかったのに。

結婚が決まった途端、残りの人生の時間について真剣に考え始めてしまった。限りある生命について本気出して考えてみたら、大好きな夫とあと何年一緒にいられるんだろうと悩み込み、朝は泣きながら起きた。

歩けば、「死ぬまでにあと何歩歩けるか」と考え、ポケモンGOをして「死ぬまでにあと何匹ポケモンをGETできるんだろう」と悲壮感でいっぱいになった。

しまいには人はなぜ生まれてきたのかと考えるようになった。生

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今の時代、「発信しなければ存在しないのと同じ」ってのはマジ?

今の時代、「発信しなければ存在しないのと同じ」ってのはマジ?

自分の分身、SNSアカウント以前読んだ本に「発信しなければ存在しないのと同じ」と記載があった。要は、TwitterやInstagram、noteなどSNSツールを通して写真や言葉、文章を発信しなければ、誰もあなたの存在には気づきませんよ、ということである。

2010年頃、TwitterやInstagramが広まり、一人につき1アカウントが当たり前となった。アカウントは自分の分身。学生なら、学校で

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笑わない 女の子、平手友梨奈の異素材感について

笑わない 女の子、平手友梨奈の異素材感について

先日遅ればせながら映画『響 -HIBIKI-』を観た。完全暴力的な響ちゃんの行動や言動に圧倒され、「ああ〜そんなことしたら響が怒っちゃうよーひょえー!」と響ちゃんのまわりの人々の行動にビクビクするのもこの映画の楽しみ方だと思う。それにしても芥川賞と直木賞両方受賞しちゃうって響ちゃんはどんな話を書いたのだろう?

映画初出演・初主演の響ちゃん役の平手友梨奈。どこかの記事で監督も響をやるなら平手友梨

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会ったことのない妹と第一子に、いつか向こうの世界で会いたい

会ったことのない妹と第一子に、いつか向こうの世界で会いたい

朝日新聞社運営Webメディア「かがみよかがみ」にエッセイが掲載されました。実体験を書いたお話です。よかったら読んでください。

魔女の宅急便のキキの後を追いたい

魔女の宅急便のキキの後を追いたい

魔女の宅急便はいつだって元気をくれる。観る年代によって感じ方は変わる。誰しもがそうだと思う。子どもの頃見たとき、キキが飛べなくなるシーンやジジがしゃべれなくなるシーンについてそこまで深く考えなかった。きっと「かわいそう」くらいの感覚。

だけど、大人になっていろんな生きづらさを感じている今、感じ方が変わった。

最近の私はなぜかnoteが書けず、下書きが溜まっている。書けなくなっている今、note

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死ぬのが怖いって思ったことありますか?

死についてひどく考えはじめてしまったのが、今日この頃の俺だ。死ぬのが怖い。ってかなんで人間は死なないといけないのか?的な根本問題を毎日必死に考えている。

前置きするが、私は命が脅かされる病気になっているわけでもないし、余命宣告されたわけでもない。なんなら20代。そして、大事なことだが100日後にワニが死ぬ前からこのnoteの下書きをしたためていた。決してワニの流行に乗ったわけではない。志村けんの

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目に見えない何かに支配される

目に見えない何かに支配される

 少し調子が悪いなと感じるときは決まって低気圧が近づいてきている。転んでひざを擦りむくとか、薄着で出歩いて風邪を引くとかなら納得できるが、目に見えないものによって体調が左右される、ということに関しては腑に落ちない部分が多い。

 それでも、雨の日は気分が落ち込むし、外が晴れているだけで素敵な一日が始まりそうだとわくわくする。そうやって毎日天気や気圧に踊らされている。

 目に見えない気圧に自分の体

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暴れん坊のゴールデンウィーク

暴れん坊のゴールデンウィーク

GW中、突如として死にたくなった。今年に入ってから突如としてから「生きたい」と願う欲望が出てきたせいで、しばらく死にたいなんて思わなかったのに。

今、思い出すとなぜ死にたいと思ったのかわからない。この先ずっと私は私のことを嫌いだろう。極端に物事を考え、小さなことで気持ちを落としてを繰り返す自分に嫌気が指した。この先も変わらないだろう自分の思考を持ち続けることが怖くなった。

つらい思いをするのだ

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幸せは他人と比べたら永遠に手に入らないけれど、他人と比べないと感じられない

幸せは他人と比べたら永遠に手に入らないけれど、他人と比べないと感じられない

最近、仕事が落ち着いている。とはいえ、4月末までは地獄のスケジュールで原稿を書いていたが。じつはコロナウイルスの影響で発売日が倒れてしまい、なんと6月に3冊も刊行するスケジュールで動いていた。通常、1年かけて8冊くらい作るのが一般的ということを考えると、1ヶ月に3冊というのはとてつもなく多い数だということわかってもらえると思う。

3冊とも違う版元、それでも6月発売という同じ部分を持っているのでス

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母より、「あなたはあなたのままでいいのよ」

母より、「あなたはあなたのままでいいのよ」

ここ一週間ほどずっと雨が続いている。我らにとっては低気圧ほどつらいものはない。体がだるく、何に対しても気力が起きず、そんな自分に嫌気がさして消えたくなる。太陽が見えるだけでどれだけ心が救われるのだろう。

落ち込んでも自分を救えるのは自分しかいない。その事実を、痛いほどわかっているのに、誰かに助けを求めてしまう。おおよそ、近くにいる彼氏や夫、遠く離れている実母など。「毒親育ち」だと言い放っているの

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