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恋文・ラブレター

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みんなのフォトギャラリーでイラスト・画像をご利用してくださった方の記事。 そして💬コメント欄には、書ききれない熱い想いをここに綴ろうと思います。ラブ❤️レター💌といっても、同性に対…
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#読書感想文

創作大賞の教科書 | 文章表現を磨くためのトレーニング法

創作大賞の教科書 | 文章表現を磨くためのトレーニング法


(1) この記事は「ノウハウ」の記事ではなく、実践的トレーニング方法について書く。 「うまい文章とは何か?」「どうやって書いたら良いか?」ということに関する記事は多い。

 どの方のおっしゃることも「なるほど」とは思う。
 しかしながら、大体の記事は「こういうふうに書けば良い」という「ひな型」を示すばかりである。

 たとえば「PREP法が分かりやすい」とか、「起承転結のある文章が良い」とか。

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夏目漱石 | こころ | 銀杏が覆う世界

夏目漱石 | こころ | 銀杏が覆う世界


「こころ」再読

 先々週、先週と、夏目漱石「こころ」を再読した。高校生のときに読んで以来だった。

 高校生のときの国語の教科書に掲載されていたから、新潮文庫を買って全体を読んだ記憶がある。
(※今見ると、古いから黄ばんでいるし、文字も小さい😊旧版の新潮文庫※)

 だいたいのストーリーは覚えているから、今回は細部の表現に注意しつつ、気になった箇所に青鉛筆で線を引きながら通読した。

表象と

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ガラスのうさぎ

ガラスのうさぎ

高木敏子さんの『ガラスのうさぎ』を読了した。
筆者少女時代の戦争体験をありのまま書き綴った本書、
子どもにも読めるように簡単な言葉で書き綴っているからこそ、
真っ直ぐ伝わってくる悲惨さがあった。

母と妹二人が行方不明になった直後、
父を機銃掃射で失った。

「わたしはほんとうに、ひとりぼっちになってしまった。戦争って、人と人との殺しあいではないか。でもわたしは、誰も殺していない。やっぱり、戦争な

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読書日記:死の谷 怪奇幻想短編小説

読書日記:死の谷 怪奇幻想短編小説

 この館には時々本も迷い込んでくる。
 しかし鳥の雛のようにひたすら待つよりは、やはりこちらから……本屋やKindleで探した方が好みには合致する。セールがあればなおさらいい。そういうわけでときおりAmazonの奥地に入り込むわけだが、こいつはKindleUnlimitedに入っていたので、手を出した理由は本当に何となくだ。タイトルや表紙買いと似たようなもので、「ビビッとくる」というのが正しいか。

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バースデーバルーン [創作大賞感想]

バースデーバルーン [創作大賞感想]

 青豆ノノさん(作)「バースデーバルーン」を読んで思ったことを書きます。

 二頭身と言ってもいいくらいの大きな頭を持つ妹の物語。冒頭から異様な雰囲気が漂う。

 なぜ頭が大きくなっていくのか、ということは終始書かれていない。原因がわからない。

 突然ショッキングな出来事が起こり、その彼女のまわりにいる人物も特にそのこと自体を疑問に思わない。当然のこととして受け入れているように思えた。
 
 超

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夏目漱石「こころ」

夏目漱石「こころ」

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いま、高校生のとき以来、久しぶりに「こころ」を読んでいる。
改めて読み直してみて感じるのは、漱石の文章には、ひとつも無駄がないということである。
意図的なのか、自然にそうなったのかは知らない。けれども、何気ない自然描写も、すべて物語の結末へと向かう伏線になっているということ。単なる思い付きで書いたのではなく、すべてが計算し尽くされている。

スキャンダル作品集[青ブラ文学部]

スキャンダル作品集[青ブラ文学部]

#募集要項 #青ブラ文学部 #スキャンダル
#森うさぎさん

大人のための残酷童話を読んでいるような気持ちで読みました。
地の文の文体が物語の朗読を聞いているような。「読み聞かせ」のような😊。
楽しかったです😄。
#テラさん

ショートショートですが、詩を読んでいるような気持ちでした。
ちょっとした言葉遊びもあり。
「藍は~」のフレーズは、昔、漢文で習ったフレーズのような😊。
楽しかった

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ここにあるはずだったんだけど 佐々木愛 読書感想 

ここにあるはずだったんだけど 佐々木愛 読書感想 

胸に関する短編集

推しが結婚した相手がEカップかFカップか気になっている人
露出狂が自分の夫ではないかと悩む人
授乳室荒らしになった人
Aカップのまま大きくなる気配が無い人

胸だけでこれだけ話しがあるのかと驚いた

推しの結婚相手が何カップか気になるのには理由があって、Fが自分のラッキー記号だから、Fであってほしくないと願っている
でもFだったからどうなんだろう
ファンでない人はそう思う しか

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エッセイ | もしも女性器が服を着るなら。

エッセイ | もしも女性器が服を着るなら。

 1月に受けた健康診断で、毎年のことではあるのだけど様々な項目で再検査や経過観察を言い渡された。その中で、今回新たに〝ある疑い〟の記載があった。
〝子宮留膿腫〟

 なにそれ、という感じで調べると、閉経後の高齢の女性に起こりやすいものだった。

 無症状で進行するというところが怖い。まるで爆弾を抱えているみたいじゃないの、というわけで、指示通り大人しく半年待って、ついに検査をした。



 婦人

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💌てる子さんへ😊

💌てる子さんへ😊


(1) 読書感想文 | 柴田よしき(著)
「ワーキングガール・ウォーズ」

 テルテルてる子さんの主宰「春の恋バナ祭り」が終わってから、それなりに長い時間が経ちました。
 私も企画へ参加させていただきました。
 抽選で当選しまして、てる子さんから本をプレゼントしていただきました。
 柴田よしき(著)「ワーキングガール・ウォーズ」(新潮文庫)。

 今までに読んだことのない作家さんなので、なかなか

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松下友香(作) 君と見た海は [創作大賞感想]

松下友香(作) 君と見た海は [創作大賞感想]

 松下友香さん(作)、恋愛小説「君と見た海は」の感想文を書きます。作品の中身には深く立ち入りません。

 仁海(ひとみ)と翔太という同級生の恋物語。物語は、この二人の「視点」を往復しながら、展開していきます。 

 奇想天外な事件が起こるわけではありません。物語はたんたんと進んでいきます。

 私が「君と見た海は」という作品を読んで思い浮かべたのは、(今までに私が読んできた長編小説で言うと) ジェ

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*【#創作感想大賞】・遠く遠く・私のカケラを探して

*【#創作感想大賞】・遠く遠く・私のカケラを探して

人はいつも自分の正義だけが正しいと
自分の正義の中だけで、、、
気がつくヒマもなく、傲慢に、、、
そんな風に生きている。

思い通りに行かない場面に遭遇したとき
日々、色んなことに感謝して、毎日手を合わせて生きているつもりでも
「どうしてこんなことに…」
「どうして私の気持ち分かってくれないんだろう…」って相手の気持ちが見えなくなり、
自分のエゴばかり、優先させてしまう。
何度、そういう場面に遭遇

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エッセイ | トルーマン・カポーティ

エッセイ | トルーマン・カポーティ

 
 先日、アポロさんの「この頃の本の読み方」という記事を読んでいました。

https://note.com/557apo/n/nb5abc97c017d

 私の最近の本の読み方と似ているな、と共感できることが多かったです。
 この記事が印象に残ったのは、「あ、アポロさんもカポーティが好きなんだ」と知って、とても嬉しく思ったからです。
 自分自身が好きな作家と同じ作家が好きな人に会うと、親近感

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