映画レビュー『フランケンシュタイン』(1995)⁂

映画レビュー『フランケンシュタイン』(1995)⁂

言わずと知れたゴシック小説原作の映画化作品。 この映画が“ゴシック”と冠されてはいるもののジャンルがホラーなのは、クリーチャーの痛々しい様相や血生臭いシーンのためでしょうか。でも物語の根底に描かれているものは恐怖よりも愛だと、愛に重点を置いて作られたんじゃないかと観るたびに深く感じる、そんな映画です。 「恐ろしいことをしてしまった」、遺体を縫い合わせクリーチャーを生み出す事に成功した後ヴィクターはこうつぶやきます。その言葉の通り死者を蘇らせるという人間の宿命に逆らう行為は

フランケンシュタイン/フランケンシュタインの花嫁|2021.06.27

フランケンシュタイン/フランケンシュタインの花嫁|2021.06.27

フランケンシュタイン(字幕版)あらすじ(プライムビデオより引用) 新たなる生命の復活を試みる二人の科学者ヘンリー・フランケンシュタインとその助手。実験用の死体を求めて墓を暴き、脳標本を大学から盗み、遂に嵐の夜、雷の電撃を利用し自ら発明した生命の復活光線実験を試みた。イッツ・アッライブ!、感情も知能も無い凶暴な怪物の誕生である。 フランケンシュタインの花嫁(字幕版) あらすじ(プライムビデオより引用) 科学者ヘンリー・フランケンシュタインが死刑囚の死骸を墓場から掘り出して、嵐

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凰太郎版クラシックモンスター

凰太郎版クラシックモンスター

ユニバーサルの意匠版権に制約されず、挿絵とか自由に使いたかったので描いた自己アレンジ版。 〈フランケンシュタインの怪物〉は、だいぶ過去の作品でデジ絵の原点。 〈吸血鬼ドラキュラ〉は先日描いたイラストだけど、思ったよりも上手くいかなかった……と後悔しつつもコレはコレでいいやw(メンドイからw) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 📁サブカルコラム『こらぶろ』📁 https://novel.daysneo.com/sp/works/fae78ab97e9c4d9497

デッドマン/デス・ストランディング

デッドマン/デス・ストランディング

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南方熊楠と伊藤計劃

南方熊楠と伊藤計劃

 伊藤計劃に興味関心のある方にお勧めしたい本が次の二冊、  表紙の謎のキノコは粘菌です、南方熊楠は長らくこの粘菌というほんの些細な力で壊れてしまう「生きているともいえないが生きていないともいえない、死んでいるともいえないが、死んでいないともいえない」というへんてこな生き物に魅了され研究を続けていました。  タイトルの伊藤計劃と南方熊楠なのですが、伊藤計劃が映画大好きなシネフィルであったことと関係があります、なぜなら南方熊楠にとって粘菌は魂のようなものだったからです。円城塔

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メタルギアと伊藤計劃「屍者の帝国という手紙について」

メタルギアと伊藤計劃「屍者の帝国という手紙について」

  屍者の帝国は伊藤計劃から小島秀夫へと宛てた手紙である、小島秀夫監督はインタビューで伊藤計劃について「あくまで伊藤さんは映画を撮りたかったはず」と語っている。  しかし私の分析からするとむしろ伊藤計劃は小島秀夫「と」映画を撮りたかったのではないだろうか、前回でも述べたが伊藤計劃が作家となった起点は小島秀夫監督にこそあり、そのように解釈してみると「屍者の帝国」は伊藤計劃の想像する小島秀夫との合作映画でもあり、一途な手紙だ。  どういう事かというと、伊藤計劃は元々歴史を語り

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徹底分析『伊藤計劃が書き残すはずだった屍者の帝国とは何か』

徹底分析『伊藤計劃が書き残すはずだった屍者の帝国とは何か』

  簡単な話なのだがハーモニーはHTMLを挿入することでいずれ消える私を描き、物語そのものがSFである、語り手の存在そのものがSFであるという構図を取っている。  ハーモニーの語り手がいずれ消える私ならば、屍者の帝国はおそらく永遠に消えない私が語っている。何故そう言えるかというと虐殺器官という全く平和では無い世界の対極を書くためにハーモニーを書き、伊藤計劃はその間に書いていた限定された核戦争世界を描くプロットを捨てて「(虐殺器官と対極に位置する)極端に平和な世界を描きたい」

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フランケンシュタイン

フランケンシュタイン

《番外編:フランケンシュタイン より》

《番外編:フランケンシュタイン より》

(コメント)日本の文豪作品の二次創作でまとめていますが、そちらは現在「仕込み中」につき、book shorts  第7回11月期に掲載された海外作品の二次創作を掲載します。  元にした作品:フランケンシュタイン(メアリ・シェリー)  掲載時タイトル:『腐れた女子と腐らない男』 ↓以下本編↓ 「いや俺、どないしょ」  青年は呟く。 「こんなトコで」  肌を切り裂くような吹雪と氷の大地。橇の上に青年、唯一人。しかし、どれだけ呆然としていても体が凍りつくばかり。青年は荷物を背負

フランケンシュタイン博士の純粋な情熱

フランケンシュタイン博士の純粋な情熱

 すでに時代遅れになった概念や知識に熱心に取り組む姿勢に、僕はえも言われない愛着を感じてしまう。  文学批評理論に興味を持った僕は、「批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義」という本を手に取った。どうやら、フランケンシュタインを出汁にして、様々な文学批評理論を紹介するという本らしい。面白そうだと思ったが、そもそも「フランケンシュタイン」を読んだことがなかったので、まずはそこから始めた。  正直読み始めは乗り気ではなかった。何となくあらすじは知っているし、古い本はど