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終わりゆく資本主義・ポスト資本主義を考えるマガジン

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#社会

ディストピアの落としどころ

SFと言われてきたディストピア物語を笑えなくなってきた昨今。一時期ディストピア小説や映画にハマって(今も好き)、いろんな話を見てきました。ディストピアものというのは、だいたいにおいて監視社会が基本となっており、支配者による独裁、洗脳、管理統制が描かれているものが多いです。そして現実社会もその方向にどんどん向かっていっており、こういう世の中が進んでいった先の落としどころはどこなんだろう、と考えること

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正規を減らしすぎて、「いい仕事」が消えつつある世の中

2015年に役所を辞めてからというもの、いろんな職場で非正規として働いてきて(遡れば大学時代のバイトも含め)、どこの職場へ行っても「人手不足だなぁ…」と感じることが多く、特に減らされている正規の従業員の業務過多&しわ寄せ、からの疲弊、メンタル、退職…といった流れは本当によくあることなんだなと実感しています。もう少し人がいればちゃんと回るのになぁ…と思ったことも数知れず。人手不足からの業務過多で、世

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「普通に生きること」のハードルは限りなく下げていい

大学や教育について考える記事を書くつもりでいましたが少し脱線して、私の根本的な社会に対する考え方を書いてみたいと思います。大卒も共働きも、「当たり前」になると苦しい という記事にも書いたように、今の私たちの社会は、「普通に生きる」ということのハードルがものすごく高いように感じています。大学に行かなくても普通に就職して家庭を持てるだけの給料がもらえる、子育てに専念したい女性が働きに出なくても生計を維

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「平凡」「退屈」を仕事とお金で解決する消費社会

少し前に、「恥」について研究している女性が書いた『本当の勇気は「弱さ」を認めること』(ブレネー・ブラウン著、門脇陽子訳)という本を読んでいたんですが、その本に書いてあったことで印象に残ったことがありました。「平凡であること」への不安が恥の感覚につながっているということです。「平凡な人生には意味がない」というメッセージが氾濫しているという考察もありました。私も同じようなことを考えていましたし、その感

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どんな仕事を「公」が担うべき?

前回のどんな人が高い給料をもらうべき?という記事に続き、「どんな~べき?」シリーズ第2弾。今回は「公」が行うべき仕事とはどんなものかについて少し考えてみたいと思います。人口減少やAI等の発達に伴い、人間と労働について、また「働いて賃金を得て生きる」という生き方そのものを見直す時期に来ているように思いますが、それでも人間がやらなければならない仕事というのは必ず残ります。また、その性質から言って、利益

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どんな人が高い給料をもらうべき?

漠然とした大きな問いをタイトルにしてみました。組織で働いていると、「なぜこんな人が私より給料もらってるんだろう?」と思うことも結構あると思います。組織の内部でも、業界別、職業別でも思うことがあるのではないでしょうか。これは一人一人価値観が違うのかな、と思う部分でもありますので明確な答えは出ないでしょうが、今の社会全体の給与体系を比較してみても、何か納得のいかない理不尽さを感じる人が多いのではないか

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悪影響はいつも後出しじゃんけん

世の中を眺めていると、不正・不祥事や人体への悪影響というのはいつも「後出しじゃんけん」的で、悪はいつも起きてからの責任を取らないものだよなぁとつくづく思います。検査不正、入試不祥事、個人情報流出、食の安全、薬の副作用などなど、安心安全公正を謳い、ろくにリスクを説明せずに人々をだまし、問題が起きても責任を取らないというのは、国や大企業、腐った組織・業界の常套手段です。

私がこの世の洗脳から目覚めた

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悪事を握りつぶす資本主義の「正義」

最近は政治家や官僚のセクハラや女性問題のニュースが世間を賑わせているようです。地位欲や権力欲の強い人ほど性欲も強そうですよね。地位や富を手にしている人というのはたいてい若い愛人がいたりして、女性を囲っているものです。地位や富を手にしたから女性が囲えるのか、女性を囲いたいから地位や富を欲しがるのか…男性の出世欲と性欲は切っても切れないものがあるのでしょうね。

私達は感覚として、何か困ったことがあっ

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せっかくの能力・才能が不正に使われる社会

最近、世の中の動きが激しいようで、政治への批判的な報道や国会議事堂前での人々のデモなど、大きな変化が起こりそうな兆しを感じています。国(政治家・官僚)の不祥事も後を絶たず、「どこまで腐敗しきった世の中なのだ」と末端の人々までもが呆れかえっている、そんな雰囲気すらあります。どいつもこいつも嘘つき、不正…まともな人はいないのか(いたら潰されるのだけど)とため息が出ます。

官僚の不祥事、これはいつの世

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貧困が他人事でない時代に学ぶこと

2018年、年が明けて一本目の記事です。今年はどんな1年になるのでしょうか。新年早々暗いことを言いますが(笑)、これからますます人々が貧しくなり、生活が苦しくなってくるものと思われます。これまで大きな反乱や暴動などが起きてこなかったのは(起きてたけど報道されていないというのもあるかも)、日本人のおとなしい国民性もあるけれど「不景気だ、お金がない」とは言っても、人々がそれなりに生活することができてい

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「働かなければ生きていけない」がそもそもおかしい

6月3日に開催したオフ会の気づきの記事を前回書きました(オフ会開催&「つながり」の大切さの記事参照)。前回の記事には取り上げなかったけれど、重要なテーマとして挙がっていたのが「働く」ということについてでした。私のnoteを読んでくださっている方の多くの方がこの「働く」ということについて興味があるのではないかと思います。これまでを振り返ってみても、学生時代から今までの10年余りで自分の中の「働く」こ

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「性」は社会の本質であり、宇宙の本質

前回の「性」のタブー感と資本主義の記事は、結構根本的な部分に切り込んでいった感があり、書いていて楽しかったです(笑)。やはり根本的な原理や大きな宇宙の歴史から見た「現代」という時代を知るということはものすごく大切なように思いますし、ここ数十年・数百年だけ見ても、宇宙の歴史から見れば瞬きにも満たないくらいなもんです。性の抑圧と資本主義に関係があるなんて、そう簡単には思い浮かばない発想でしたからね(少

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