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「おれは男だ!」

#おすすめ名作ドラマ

 今から50年程前の青春ドラマです。

 神奈川県のイメージなのですが、何故か千葉県知事をやられた森田健作さんが、主人公の高校生小林弘二を演じられていました。原作は、津雲むつみさんの漫画です。


 1971〜1972年に放映されたテレビドラマ。昭和の高度経済成長が10年以上続いていて、オリンピックや大阪万博も有り、とても明るい時代でした。私は当時小学校の高学年でした。ですから日米安保の問題、公害問題などの社会問題は大人の世界の話として距離が有り、生まれてからずっと純粋に明るい時代を謳歌してたのでした。

 主人公の小林弘二は、わかり易い古典的な男っぽさの持ち主でした。それが小学生の私にはスッと腑に落ちたのだと思います。素直に大人っぽくてかっこいい。この虚構の主人公が私の人生のロールモデルの一つとなりました。

 ということで、とりあえずの対象は小学生。

お勧めのポイント
①高校生活が舞台
②わかり易い男気、女気
③社会派な味付け

人間としての一つの筋を通す意味で、良い作品でした。

①高校生活が舞台
 小学生から見れば異次元の、でも何とか手が届きそうな距離感の舞台が面白い。中学校生活は先輩が身近に居て現実感が有り、そことよりもう少し背伸びというところが魅力的。
 背伸びして高校生の世界に入り込んでドラマを楽しむことが快感でした。文武両道、沈思黙考などの高次元感覚に惹かれました。

②わかり易い男気、女気
 主人公の小林弘二は剣道部の主将で、何か凛とした大人の匂いがするキャラに仕立てられて居ました。男気を漂わせて真面目に勉強するシーンや、一本気で堅物、硬派な交友関係、古典的な剣道というスポーツを題材に加え、砂浜での素振り、練習·試合が小学生の私の心を掴みました。
 一方、主人公に絡む淡い恋関係の吉川操。海外経験が有るところも小学生の心を擽りました。大人のお姉さんの雰囲気も。吉川操も堅物で、同級生の小学生の女子とは違う自立した頭が良くて強い女性という設定も心憎かった。でも小学生にもわかり易いストーリー。

③社会派な味付け
 ウーマンリブという言葉がそもそも新鮮でした。ウーマン・リブ(女性解放運動)という新しい海外の流れを、身近な高校生がその身の丈で取り込む姿が、古典的な剣道と対称的で面白く感じられました。

切り口は小学生対象で書き進めましたが、対象が広がるこんなエピソードも。

 主人公の小林弘二を演じた森田健作千葉県知事か、台湾の台北を訪問した際、「おれは男だ!」が今も人気で「巨匠」として歓迎を受けたそうです。
 また、ヒロインの吉川操役を努めた早瀬久美さんも今でも吉川さんと言われるそうです。

ですから多くの人を魅了し続けている名作テレビドラマということで、小学生だけではなく広く皆様にお勧め致します。


 

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