マガジンのカバー画像

言葉のテリーヌ

170
色とりどりの言葉を僕の好みで集めてみました。
運営しているクリエイター

2020年2月の記事一覧

デザインの敗北事例集~人に伝わらないデザインは死ぬ~

デザインの敗北事例集~人に伝わらないデザインは死ぬ~

ヒトに伝わらないデザインは、いとも簡単に死んでしまう。

オシャレでカッコよく、綺麗で鮮やかなデザインを作り、自分もクライアントも満足したとしても、機能性が無いデザインは簡単に死ぬのだ。

今回はそんな「デザインの敗北」事例を10個程度ご紹介しよう。

※反対の「デザインの勝利事例集」記事はこちら

1.東京ミッドタウン日比谷のトイレ前わかりやすいデザインの敗北事例である。
どう見てもトイレを示す

もっとみる
ワイ、人間になる。

ワイ、人間になる。

今日は人間らしい1日だった。

恋叶わなかった人のそれと言ってよい。

・朝11時

隣の部屋の留学生が帰国する。彼とは10ヶ月ほどお隣さんだった。バルコニーで一緒に飲んだ夏夜や、運動場で懸垂に励んだ日々が懐かしい。僕は最後の挨拶として、彼にはがきを手渡した。簡単なメッセージが書いてある。彼は一瞥すると、ありがとうと言って、それをリュックの外ポケットにしまった。握手を交わすと僕は若干涙目になってい

もっとみる
生きる場所って大事だな、と言うお話

生きる場所って大事だな、と言うお話

ひんやりと13度まで気温が下がった首都ハノイを出て、ベトナム中部の沿岸都市ダナンまでやってきた。

前からお世話になっていたベトナム人のお兄さんが、拠点をハノイからダナンへ引っ越すとのことで、それに伴いついて来たのだ。お兄さんの会社のスタッフさんが探してピックアップしてくれたアパートの部屋が、何件回ってもどうにも気に入らない。

そこで他に知り合いもいない土地で、自分で家を探さなければならなくなっ

もっとみる
わたしが死んでしまったら

わたしが死んでしまったら

遺書が書けるというのはある意味幸せなことです。
なので、生きている今日のうちに、いくつかお願いを残しておこうと思います。

私が死んでしまったら、
一番好きなお仕事を継いでほしい

大好きな仕事。愛犬が幸せな犬生を送るためのお手伝いをさせてもらうこと。
とても難しいお仕事。でもやりがいはあります。
寒がりな所と注意力散漫な所が私に似てる。
一方私に似ず食が細いです。
ゴミが好きな所は直せませんでし

もっとみる
死なない事が前提で生きている

死なない事が前提で生きている

三連休は、津久見の海辺で満開の河津桜を観て、イルカ島でボーッとして、傾山に登る予定で、ルートなどを調べながら「あ〜楽しみ」と思いを馳せている。だけども、明日、事故かなんかで死ぬかもしれない、そして運良く明日死ななくても、いつか必ず死は訪れる。

じゃあ、明日死ぬかもしれないから、大好きなモンブランを2個食べるかというと、それはやらない。太るからだ。今ダイエットをしている。
なんで痩せたいのかという

もっとみる
フィルムカメラがすき

フィルムカメラがすき

写真は楽しい。どうも、とりです。大学生の時、祖父からCanon EX AUTOというフィルムカメラを貰った。祖父が祖母と結婚した年に購入したというカメラで、1972年に発売された。私の母よりカメラの方が年下なので、正しくは結婚した年ではないかもしれないが、祖父がそう言ったのだからそうなのだ。歴史は忠実でも、記憶はいつだって曖昧なのだ。

そんなフィルムカメラで写真を撮る。フィルムに特にこだわりはな

もっとみる
ほかほかお弁当と、ニコニコ顔のおじいさん

ほかほかお弁当と、ニコニコ顔のおじいさん

「いらっしゃい」

ちょっとおんぼろなドアを開けると、ニコニコ顔のおじいさんがむかえてくれる。

「えっと、じゃあ、”唐揚げとナスとピーマン炒め”を、持ち帰りで」

「はい、ナスピーマンね。そこ座って待ってて」

ニコニコ笑顔をたやさずに、おじいさんは奥にひっこむ。
言われた通り、椅子に座って待つ。



お世辞にも綺麗とはいえない見た目の、個人経営のお弁当屋さん。

「あそこ、絶対おすすめ!店

もっとみる

他の人の言葉がもたらす、ダイナミズムの波に乗る。 P034.

 昨日の note に、ひたすら眠い、という話を書きました。そんなふうに書いた日の夜は、逆にまったく眠くなくて、ビックリしています。本当ならいちばん疲れていてもおかしくないはずなのに、義父母とワインをたのしんで、いろんな作業をたのしみながら進めることができたのです。そのうえで現在深夜の1:24、これを元気に書いています。

 思い当たる理由がひとつありまして、それは、昨日の note 「眠気の正体

もっとみる
ちびっこ鉛筆のように

ちびっこ鉛筆のように

常に大量の考えごとをする癖があることに、30年と少しの間、気付いていなかった。だって頭の中は人と比べられないし。

数年前からアナログ手帳にハマり、よくノートを使うようになった。最初は何を書けばいいかもよく分からなくて、真っ白な画用紙の前に座るときのように緊張していたけど、少しずつ「なんでもないこと」を書くようにしてみたら、自分で思っていた以上にこの頭は世界に反応しているんだなとやっと気づいた。

もっとみる
手紙はいくつあったのか

手紙はいくつあったのか

小学生くらいの自分が、クラスメイトの中で手紙を延々と読み上げる夢を見た。紙はボロボロだった気がするし、封筒はやたら鮮やかな青だった気がする。見たことのない消印。詳細は覚えていないけど、あちこちの戦地で書いただかもらっただかした手紙だったような、淡い実感だけが残った。

信じられないくらいに「誰か」の日常を見る「日常」から離れていて、もう戻らなそうな気がしている。どんなに仲良くしていた人の生活も覗い

もっとみる

世界の半分

乃木坂46のことを好きになって、メンバーが出演する劇やミュージカルを観に行くうちに、すっかり観劇の魅力に取り憑かれた。
今では乃木坂ちゃん(=乃木坂46のメンバーを総称してそう呼ぶ)が出てなくても、乃木坂ちゃんと共演したことがある役者さんや、乃木坂ちゃんの舞台を手掛けた演出家さんまでチェックして観に行くようになった。遂には先日など、それらも関係なく、ただTwitterで宣伝が流れてきた劇をなんとな

もっとみる