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コラム

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コラムをまとめました。良くも悪くも適当です。
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#エッセイ

コンビニからの物体X

コンビニからの物体X

 あらゆる事象について、たとえそれが致し方ない事故であったとしても、我々は実に様々な感情を抱いてしまいます。──理不尽、後悔、許容に同情。ヒトが人たる証という心情の起伏は、やはり時期、環境を選んではくれません。そう、こんな暑苦しい秋の夜にだって……。
 どうも、ホモ・サピエンスのKHです。

 昨夜、仕事終わりの僕は、疲労を癒すために普段より熱めの湯船を張ったわけです。今週が終われば三連休、果たし

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さよなら参画、またきて死角

さよなら参画、またきて死角

 あぁ、もしかして俺、仲間外れにあってる?そんな辛き目に合うことが、稀にあるだろう。
 えっ、ないの? なら、仲間外れは、僕だけだったってことか......。なんと厳しい世界だ。で、お馴染みのKHです。グーテンターク。

 同僚に「じゃんじゃか、やったろうじゃん」が口癖の、仲間外れがいます。でも、勘違いをされては困る。彼は、本当に「じゃんじゃか」仕事を「やったろうじゃん」し過ぎて、僕らが見上げても

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あらすじを巡る冒険 2

 昨日に引き続き、あらすじを巡る冒険。簡単にあらすじと言っても、おそらくその役割への意図は人それぞれで異なり、また書き手により様々な個性を出すことが出来るのだから、これはもはや一種の「作品」ですよね。

 因みにウィキペディア先生には、膨大な量のあらすじ手引きが存在するのです。

 これはあくまで、ウィキペディアという無料の百科事典に記載をする方のための手引き、という事なので、商業的なあらすじとは

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あらすじを巡る冒険 1

あらすじを巡る冒険 1

 とは言え、ふたたび在宅勤務となった生活において、引きこもる自宅に冒険心がくすぐられる物など存在するわけもなく……。
 ごめんあそばせ。借り暮らしのKHですわ。

 また、在宅勤務となってしまいました。状況が状況なので仕方がないと思う反面「自宅だと仕事に集中出来ないんだよなァ」などと、子供じみた文句を並べたくなるのも事実。しかし、本当にこれは何を言ってもどうしようもない。
 昨日から、良質な自己紹

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止めた両脚、重みを増して

止めた両脚、重みを増して

 走る走る二十キロ。脇見もせずにひた走る。動き疲れた三十五キロ。目的地等に縛られぬ。溜息混じりの五十キロ。上半身は最早お荷物。どこまで行くかの七十五キロ。止まり方すら、分からんらしい......。

 人はこの様にして前を向いて歩き、走り、苦悩しながらもまた手足を動かす。いったいどこへ向かうのやら、などと言った外野の意見もなんのその。風を切る音に耳を傾け、罵詈雑言も聴こえまい。時に盲目、夢中となっ

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東風

東風

 古来より、東から吹き流れる風のことを東風と言った。そのままである。捻りもない。だが関西にて生を受けた僕は上京する際、この東風を捲ってやろうと、本気で考えていたのだ。

 特に何に優れるでもなく、優秀な頭を持つ訳でも、品格がある訳でもない。この時代に大阪も東京もあったものではない。しかしながら、やはり東の言葉には鼻につくような違和感を感じてしまう僕だった。まだまだ未熟だった。

 数年前に意気揚々

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いかに空を捉えるか

いかに空を捉えるか

ベランダに出て洗濯物を取り込む際に、ある事に気が付く。いま自分が見ている空は、なんて狭いのだろうかと──。
どうも、空の大きさを以て己の小ささを知る。そんなKHです。

別に東京だろうが田舎だろうが関係ないと思うんですが、周囲の建物や木々、山々が空の姿を隠してしまい、どうも彼等が持つ膨大な広さを味わえてない気がするのです。
何故こんな話をするのかというと、昨日の晩に平城宮跡(奈良)の素敵な写真を見

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阪急電車の情緒

 思えば今年、電車に乗って移動した記憶というのがほとんどない。4月から在宅勤務となり会社から普段の電車移動を禁じられていた為、ハンドルを握る機会が、明らかに多くなった。年の前半には毎日眺めていた筈の中央線沿線の風景......関西生まれの私にとっては新鮮な物の一つだったにも関わらず、それも僅か半年間で風化してしまったらしい。

 しかし、関西を走る短い私鉄からの眺めであれば、目を閉じればすぐにでも

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KH、ドタバタ走る

KH、ドタバタ走る

最近、腰回りが少し窮屈に感じる時がある。
こんばんは、自堕落のKHです。

これはマズいと、久しぶりに付近のランニングコースを走って来ました。
広い都市公園を一周、約5キロ。湿った空気の中に感じる木々の匂いが爽快で、無理のない様にゆっくりゆっくりと脚を動かしました。
背後より、小気味良い音を立てる中年ランナーが、僕を容易く抜き去りました。

......まぁ、久しぶりに走るのだ。自らのペースを保っ

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旗本単純男が思うこと

旗本単純男が思うこと

皆さま、こんばんは。
こちら西東京在住のKHでございます。

天候は曇り。しかし雨が降る気配はなく、ただただ秋も深まる肌寒い空気に、身を震えさせている私であります。

昨日、久しぶりに同僚と晩飯を食べました。
焼肉でした。
こんな辺鄙なところにもかかわらず、店のなかは大変混み合っていて、都心の方の混雑はさらに凄いものだろうな、と思いました。

経済の動きも少しは活発になったのだろうか。紅葉を見に行

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最後の蝉が落ちるとき

最後の蝉が落ちるとき

 気分展開も兼ねてベランダにビニールチェアを置いた。未だ残る湿気が少し鬱陶しいものの前のめりで座る癖に気を付けて、もたれてみれば視界は秋空。決して晴天とは言えない空を眺めていると、庭先に立つケヤキから聴こえた、夏の残党。まだ居たか。
 昼飯のサンドイッチを頬張りながら、孤独に鳴く蝉の姿を眺めていると、外の気温はやけに肌寒く感じるのだから不思議だ。少し短い袖を伸ばしてみれば、弛んだ布は情けなくなびく

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秋の幸福論

秋の幸福論

木曜日にもかかわらず、アルコールが入ったグラスを少し傾けた僕は、心地の良い背徳感と酔いの狭間に誘われるのでした。
今日も、投稿する為の記事を書きます。
気が向けば、ニュースでも見よう。
気が向けば、肴の一つでも作ってみせよう。
そんな思考で一杯になってしまうのが世の常。
結局TVのリモコンは触らずじまい。真新しいフライパンは、未だ焦げ目のなんたるかを知らず悠々と台所に転がっているのでした。

お茶

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熱帯夜、そこはかとなく漂う

熱帯夜、そこはかとなく漂う

華麗なるnoter様たちの、名文の香り。

キリンビール様×noteのコンテスト、応募記事をピックアップにて挙げて頂きました。
本当にありがとうございます。

他の皆様の投稿作品も、読んでいて心揺さぶられるモノばかり。色々と勉強になります。

本当の事を言えば、今日はビールに合うツマミを自分で作って、写真を投稿しようと思っていたのです。
『本麒麟』を2本買って、さりげなく写真に映せば、良い感じにな

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キリンさんコンテスト応募中の記事を、ピックアップ頂きました!
仕事終わったら、即ビールで乾杯します。
相手いないけど。🐕‍🦺🐕

https://note-kirinbrewery.kirin.co.jp/n/n57ca07851ff2