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「みんなのフォトギャラリー」

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2022年10月以降に「みんなのフォトギャラリー」で私の写真を使って下さったみなさまのnoteをまとめています。 使っていただいたみなさま、ありがとうございます!とっても嬉しいで…
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#詩のようなもの

【詩】海の声色(作:小林亀朗)

【詩】海の声色(作:小林亀朗)

ねえ教えてよ波の高さを

             深く沈み込んだところから

波がうねり上がるとき

       一緒に飛んでみればいい

影の濃さと

      落ちてくる

             水の

                      強さを

その身に感じればいい

海はあなたを呼んでいる

海はあなたを呼んでいる

熱い砂の上へ腹這いになって

その声を聞いてみたら

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【 #詩 】終末

【 #詩 】終末

世界の天蓋が墜ちるとき
至上の優美な音色を聴くだろう

逃れられぬ終末にあらがう力がわき
ひとびとは悲哀から立ちなおるだろう

空は鈍色の輝きをはなち
不定形の作為がかたちを淘汰するだろう

握られた手を握り返し
大地の亀裂を無に帰すだろう

※「自動記述」の手法によって編んだ詩です。仮名から漢字への変換、明らかな文法間違いの修正など、原文より調整を行っています。

【原文】
世界の天がいが墜ちる

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エッセイのような詩「この世界の真ん中で」

エッセイのような詩「この世界の真ん中で」

旅をして、外の世界にふれると、わたしがすでに手にしているものに気づく。
そして一度、外の世界にはないと思ったものでも、ある日突然、実はあった、と分かったりする。

ない も ある も、まなざし次第。それがほんとうなら、わたしはこの世界でなにを見たいだろう。
世界の真ん中で、なにを感じたいだろう。

詩【 考え方は流転する 】

詩【 考え方は流転する 】

考え方は流転する

ある時は直情的、優美に、繊細に、
まるで水に流るる木葉のごとく

考え方は二転し三転する

表も裏もない

それは今ある僕の素直な気持ち

真実を追求するのだけれど真実なんてわからない

でも、その時その場所で考えることが最も真実に近づいてる

後になり、やっぱり間違ってたなんて後悔することもたくさんあるけど、
けどそれだって当時の僕には立派な真実 恥でも何でもない

今となっ

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「拝啓、あの日のお月様」

「拝啓、あの日のお月様」

何気ない言葉に浮かんでは沈む日々
痛くも愛しい
もう戻らないのだと
ようやく気づいて泣いた

ずっと続くと信じて疑わなかった
あの日の私

お月様、どうかあなただけでも
離れないでいてほしいの
何年も何千年も
そのまま変わらずそこにいて

何気ない幸せに気づけなかった日々
今さら恋しい
もう戻れないのだと
ようやく気づいて泣いた

知らなかった感情いくつも知れたから
無駄ではなかったと信じたい

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【詩】不器用バタフライピー

【詩】不器用バタフライピー

真っ白いハンカチについた紅茶のシミは
とても小さいのに目を引いて 気があちこちに散らばって

今日も糸を紡ぐことすら上手く出来ずに
糸車はただカラカラと音を立てて綺麗な円を描く

シミが大きく何個もあるような
もう一生とれないんじゃないだろうか

カラカラ カラカラ 糸を不器用に紡ぐ

夕方すぎのバタフライピー
レモンを絞った液体は私には酸っぱすぎる

この空にハンカチを浸してシミを濁してみようか

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【詩のようなもの】 adoventure 【過去詩】

【詩のようなもの】 adoventure 【過去詩】

【adventure】活気溢れる商店街
よく見りゃ歴史も長い

年の功が繋いだ衣食住
甲斐甲斐しくイメージアップ

遠い将来の過疎 まだ遠いものに

大きな戦争より身近な交通事故
僕がいる場所 そんなとこ

わかってる それは失礼だと
不徳の致すところだと

漠然とした悲しみに
どう寄り添えばいいのか
わからない未熟者なので

及ばない想像力が恨めしいけど
街は今日も暑そうなのに笑ってる
それに釣

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【詩】夕焼け

【詩】夕焼け

夕焼けは嘘をつく

何万回も嘘をつく

明日があるさと嘘をつく

今日を必死に生きれない者には

一生来ない明日という日なのに

また期待してしまう

明日があるさと

前向きになってしまう

惰性で生きた1日を

何か素晴らしいことを成し遂げたように

勘違いしてしまう

夕焼けは嘘をつく

今日報われなかった人のため

泣いて帰ったあの子のため

そして諦めが日常化した私のために

太陽に憧れた月のお話☾ ໋꙳

太陽に憧れた月のお話☾ ໋꙳

昔から太陽に憧れていた。

明るくて前向きで、みんなに人気があって
私はそれをいつも横で見ていた。

〝明るくてポジティブになりたい〟

そう思ったのは私が小学生の時だった。

クラスで中心にいるのは明るくて活発な子。

なんだか楽しそうで、幸せそうで…
私もポジティブになればあんな風に人気で、楽しく幸せになれるのではないか、と思った。

その頃の私は今よりも人見知りが強く、それもやめたかった。

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星の祈り

星の祈り

天を満たす星ひとつ
瞬きながら生きる

道標の一等星でも
儚く光る六等星でも

広い宇宙を旅してる
あなただけの輝きさ

「何等でも満点だよ」

満天を見上げてわたし
ただ光の絶えぬを祈った

©︎2023 こゆありも

処暑

処暑

水路には蝉や 面影の死骸が溜まり
向日葵の傍にはもはや誰もいない

解かれた雲が散り散りになって
キジバトはそれらの行く末を見つめている

夏が 緩やかに死んでいく
この上ない喜びだと嘯きなから

夏闇

夏闇

ねっとりと
纏わりつくような夜に
街は覆われて

馬鹿な子供が
トンボの羽根をむしる

大人たちは
水溜りに落し物を探し

あの雲の向こうに
蒼天が広がってる事など
本当にあるのだろうか

置き去りにされた
紫陽花は誰とも目を合わせない

【詩】夜

【詩】夜

みんなが寝静まった夜中
僕だけが起きている

この世界で
僕だけが起きていて
この世界は
僕のものだ

だから
夜空を泳いだり
星に寝ころんだり
三日月にもたれて
うたた寝が出来る

僕の世界だ

だけど
月が死に
太陽が産声をあげる

僕だけの世界が死んじまった

【詩】空の一部

【詩】空の一部

四角いビルの隙間から
覗くように澄んだ空
背伸びして
青色が滲んだら
空の一部になれますか

心を開く鍵を失くし
笑い顔だけ上手くなり
ついて来れない気持ちだけ
いつも空に預けていく

失くしたのなら壊せばいい

やさしい日差しのその声は
今日も私のどこかに響く