もりあゆこ

ゆっくり歩くとよく見える。カオスな頭を整理したくて、詩やエッセイを書いています。絵もた…

もりあゆこ

ゆっくり歩くとよく見える。カオスな頭を整理したくて、詩やエッセイを書いています。絵もたまに。

マガジン

  • 詩やうたの溜まり場

    どこかから降ってきたような小さな言葉たち。

  • 自然との対話

    作り出せない美しさへの憧れ、祈り。目になって耳になって口にする。

  • エッセイの溜まり場

    長めのつぶやき。頭を整理するための営み。大きいものを小さく、小さいものを四角く、四角いものを丸く、丸いものを広げるように、近くから遠くから言葉を紡ぐ。

  • あの日の電車で

    電車での記憶や想像のかけらたち。思い出のような。

  • 夢と眠気

    夢日記、潜在意識の微かな記憶などの溜まり場

最近の記事

スズメ【詩】

足元にビタンと落ちてきた 雛は白い紙に載せられて 毛のない腹で息をしていた 見上げると屋根の梁 大きなスズメがないていた 落ちたのか落とされたのか 何もできない虚しさに 鉛の心で巣に帰る 小さな鳥と同じ姿勢で ソファにうずくまって泣く 地球ではありふれたことなのに どうしようもない哀しみだった 紙に滲んだ血潮が浮かぶ 体温がいつもより熱かった ああもうすぐ生理が来るのだ もはや涙のわけは分からず 誰のせいでもない痛みだけ わたしのからだの中にいる

    • イタミ【詩】

      ミシリミシリト イタムワタシノ ヒザコゾウカラ コエガシタノダ ダレモカレモガ イタミヲカカエ ダマシダマシニ イキルヨウスハ トテモセツナク マタウツクシイ ソレデモミンナ イキテイタクテ イタミノコエハ ドコカヘコダマ

      • 夕映【詩】

        手にしたもの 得てきたもの 過去も今も 未来もすべて 与えられたものなんだ だから自分なんてどこにも 生まれられなかったいのち 生まれてもう死んだいのち それらに生かされて 今日もあなたとわたし まんまるな目で 美しい夕陽を眺むんだ

        • 愛の力【詩】

          あなたをほんとに愛せる人は この世にあなたしかおらず 自分を大事にできないならば 他人も大事にできないのです 自分なんてと思わずに 自分だからこそ優先しよう 自分ばかりと妬まずに 自分にしかない道を歩もう 国より社会より仕事より 居場所より家族より恋人より あなたが一番必要なのは あなた自身の愛だから 毎日食事を与えよう 毎日希望を与えよう 毎日笑顔を与えよう 毎日許しを与えよう 毎日癒しを与えよう そうすれば満たされた心から 太陽みたいに愛が広がり 世界を照らしてゆけるのだ

        スズメ【詩】

        マガジン

        • 詩やうたの溜まり場
          193本
        • 自然との対話
          73本
        • エッセイの溜まり場
          33本
        • あの日の電車で
          17本
        • 夢と眠気
          17本
        • わたしの好きなもの
          4本

        記事

          生の真実【詩】

          わたしは知っている この世に生まれてきた意味を それはアリが巣から出て また戻るように 来た場所に帰ること それは白鳥が冬になり 大海を渡るように 旅を繰り返すこと それは木が風に吹かれ 枝を失うように 強い痛みを感じること 生まれた瞬間(とき)から 知っていた 散歩のようで 旅のようで 戦いのようで はかない 道のりだと

          生の真実【詩】

          背中【詩】

          あなたが背負っているもの 背負ってもう手放したもの まだ重いかい まだ痛いかい わたしはときに知りたくて じっと見つめてしまう もう過ぎたことだから そう強がるあなたが 悲しそうに目を逸らすとき わたしは祈るのだ 今のあなたの幸せを 乗り越えたことの何倍も 喜びが来ることを

          背中【詩】

          無常【詩】

          待っている気がする 幸か不幸か 喜びか悲しみか もしくは大きな天変地異か すぎてゆく日常に耐えきれず 待たずにはいられない 云わずにはいられない 動かずにはいられない 生まれた喜びをいつしか忘れ 死への恐怖にすべてを任す ほんとうはぜんぶ同じなのに いまではない時間に期待して ここではない場所に期待して たいせつなものはすべて わたしのなかにあるのに きらりと輝く瞳の先の 誰を見つめているのですか

          無常【詩】

          昼下がり【詩】

          さっき聞こえた銃声がこだま 立ちこめる森の香り 喘息の呼気と混じり合う 雨の音、くすぐったくて ストーブの火は燃え続け わたしを夢に誘っている 15時にかけたアラームが パカパカパンパン呼んでいる まだ起きないよと停止ボタン バイクの音が近づいて 郵便受けが開いて閉じた 誰かの窓がキュルキュルあいた この世界の気配はまるで 誰かの叫び声?いえ犬か 小さなこころが恐怖に跳ねて 強くなった雨がパチバチと ひとの無力を証明している ゴクンと灯油を飲み込む音が 渇ききった喉に染み な

          昼下がり【詩】

          味噌汁【詩】

          すべてを見透かすような その目に吸い込まれ 川沿いを歩いていると いつしかわたしは流れていた エメラルド色の水の中 悲しみと切なさの間を 泣きながら静かに横たふ 冷たいと思うとあたたかく あたたかいと思うと冷たい 捕まる岸辺は訪れず 曖昧な日々が過ぎてゆく 水面の下から見る景色 緑色を飲み込みながら 必死に目を見開くと 机の上に水が溢れた ああまたどこかで新しい 味噌汁ができあがった まっすぐにまっすぐに 浮かんだ言葉は全部 胃に流し込むとしよう

          味噌汁【詩】

          地球上では、毎秒約1.8人が亡くなっている。与えられた寿命を生き、選べない死期を迎えるわたしたち。なぜ、死はこんなに大きなインパクトを持つんだろう。なぜ誰かが死ぬことはこんなに悲しみや喪失を伴うんだろう。自然現象なのに。みんないつかは迎える最後なのに。少し不思議だ。

          地球上では、毎秒約1.8人が亡くなっている。与えられた寿命を生き、選べない死期を迎えるわたしたち。なぜ、死はこんなに大きなインパクトを持つんだろう。なぜ誰かが死ぬことはこんなに悲しみや喪失を伴うんだろう。自然現象なのに。みんないつかは迎える最後なのに。少し不思議だ。

          春の嵐【詩】

          吹き荒れる春の風に すべてを任せるときがきた 宇宙に轟く雷に打たれ わたしは生まれ変わる 過去のすべて 未来のすべて さようなら さようなら 愛してる 愛してる あなたとわたしの境は消えて 新しい日々が訪れる

          春の嵐【詩】

          砂糖【詩】

          大きな大きな宇宙のカップ 広がり続ける空間に 無数の砂糖が浮かんでいる 忙しく動き回ったあとに 役目を終えてスッと溶けた あなたが吸う空気 あなたが踏みしめる大地 あなたが出会う人々 すべてに溶け込んで 世界は少し甘くなる そして永遠に生きるんだ 見えなくなるけど 消えてはいない もうあなたの一部 だから大丈夫だよ

          砂糖【詩】

          Gray【詩】

          I stopped fighting long time ago and started loving instead I noticed one day everyone is looking at the same sky from different places and angles Then I learned to be gentle to myself and to all the others there is no such thing as a

          ゾウ

          熱く飢え乾く地球に 脅かされる仲間たち 背中に人を乗せられて 鞭で打たれる仲間たち 平和に暮らしたい パオーンなんて 呑気に言わず いのちの叫びを 聞いてくれ

          キリン

          生きるための戦いのなか 1分たりとも安心できず 熟睡なんて夢のまた夢 空の雲を突き抜けて 草原 国境 宇宙の果てまで 見渡せる日がいつか来る すべてが見えたら安心し ぐっすり眠れる日が来ると いつもどこかで信じているの

          アザラシ

          だらーん でれーん どろーん だーん でーん どーん あーん えーん おーん ーん ーん ーん ん ん ん