青空宮庫

詩のようなもの.イラスト.雑日記など拙いですが書いてます。

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【詩のようなもの6編】 内の道

【内の道】半径3メートル 小さな世界 遠からず近からず曇りガラス 繰り返す アンビエント 掃除洗濯 その合間の食事 曖昧模糊 時の浮き沈み 不在届け 転出届け どうやって対処すればいいの 窓際の花がもうすぐ枯れて 現実が醒めてしまうよ 夢は何処 埋没する優しさ 隣り合わせの残酷さ スマホ越しの景色も言葉も 依存するに値しない 世捨て人は外の世界へ 赤紫に染まる夜景 全てに嫌われて祝われる 一瞬の火 降る雨 謎が混じり合い世界が広がっていく 【坂路】理想論と下世話な話

    • 【詩のようなもの6編】 累日

      【累日】多様性を口にするそれぞれが 画一的な絵に描いた餅を欲している 認め合うことが難しくて 引き寄せあって倒けつ転びつ エコーチェンバー フィルターバブル 居心地良い異次元の鎖に籠絡 今の自分を愛せないが故に 未来の自分まで沈めようとしている “智に働けば角が立つ情に棹させば流される” 日常がいつ果てるともなく 出会えて幸運と思える一冊 一曲 誰かと共有する為じゃない言葉抱えて 忍び歩く累日 【アルゴリズム】アルゴリズム アルゴリズム 出会えて良かった? それ

      • 【詩のようなもの6編】 個々の遠回り

        【個々の遠回り】孤独って悪じゃないよね? 社会の仕組みに即してないだけで コーヒー一杯 本一冊 窓に射す陽 最低限のそれらで孤独は過ごせる とはいっても飲み終えて読み終えて 夜になれば辛くも寂しくもあり 半日前の自分を恨みたくもなり その性格は誰かと過ごすには適していないから 喚く自意識を抑え込むため 夢中になれた一節を呟き 残る足跡  慕わしい残影 暮れる心  探す置きどころ リフレインする日常 割に合わないと思いながら もう少し遠回りしていく 【晩春の夢】含み

        • 【詩のようなもの】 怪猫

          積んだ徳 米を数えて 炊ぐ自分 訝しむ世の理 後の祭り 過去に拘って 二の舞を踏む 折り紙付きの来し方行く末 流行りの風 翳りの空 鼬ごっこ 理非と優劣 蒙昧な愛 春日遅々 渡る怪猫 気の向くままに

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        【詩のようなもの6編】 内の道

        マガジン

        • 【Water note】詩関連〜
          282本
        • 【Palace note】イラスト関連〜
          36本
        • 【Blue note】日記関連〜
          7本

        記事

          【詩のようなもの】 酔生夢死

          エゴを満たす為に齧るリンゴ 一廉への憧れだけで 酸いも甘いも知り抜ける分けなく 部屋の隅が定位置 それが日常 希死=夢死は成り立たない 茫漠を肯定する酔生夢死 いつまでも続く分けなく 傷あるリンゴだけが魅力に見える ずっと今の自分がキライ 等身大の自分なのに輪郭が滲んでいて 愛想笑いだけ上手くなっていく 浅慮に酔い漫然と生きるそんな日常

          【詩のようなもの】 酔生夢死

          【詩のようなもの6編】 伸びる日足

          【伸びる日足】日足が伸びる 夏の匂いがし始める 煮え切らないままの気持ち抱えて 衰萎する春陽を渡っている 滅多にない悪運を重ね 意味のない占いに振り回される リアリストは何処に向かうの 煙雨に当たりながら古いものは消え 抜いては挿し、挿しては抜き 街の景色は陰が新たに伸びていく その傍ら緑は伸び伸びと繁々と 根まで雨を染み込ませ楽しみ 更に日足が伸びて夏の翳りが濃く広がっている 【虚空の風、黒曜の雨】吹き荒ぶ虚空の風 降り頻る黒曜の雨 独り言は誰にも届かずに お札

          【詩のようなもの6編】 伸びる日足

          【詩のようなもの6編】終点の先へ

          【終点の先へ】何処が終点か誰も知らない 意味を求めず走り始めて 人が変わり路が続くのは 心の置き場所が生まれて 見たい未来がまだここじゃないと 記憶の残り香が呼んでいるから 再び旅に出よう 遠く鳴る汽笛に合わせて 終点と思ってた場所から その先へ逃げてしまえばいいよ 【型を変える日】雑音と憎悪に負けそう 落胆に寄せる肩はなく 泣き方一つ型に嵌る  戦い方も逃げ方も忘れ 布団の形した沼に沈み ダウングレードの連続 何かに打ち込んで見失なう互換性 道具を手放して簡略化する機

          【詩のようなもの6編】終点の先へ

          【詩のようなもの6編】 うつらうつら

          【うつらうつら】ドクドク 血が鳴る コツコツ 手が動く スクスク 芽が伸びる ドクドク また血が鳴る 見える景色がうつらうつら 【春巡】季節風が猛威を振るう 最近やけに乾く喉と瞳 薄氷を履むような不安が過ぎる 新しく買ったパーカー まだふんわりしてシワひとつない いつ着ようか楽しみのまま 唐突に来るスパムを削除して 食器と浴槽を洗って鏡拭いて 読みかけの雑誌を読み終える 窓を打ちつける雨音のようなものが 心臓の音とテレビの音を交ぜ 急に寒く感じる背筋 ま

          【詩のようなもの6編】 うつらうつら

          【詩のようなもの】 但し書き

          「おっ!」と思ったものをよく見ると 立っている看板 付着するアスタリスク リスク回避の注釈 補足 箇条書き 見落としたほうが負けの揚げ足取り いたいけな但し書きで上書き 子供の描いた落書きで知る世界の美しさ 忘れないように手の甲にメモ書き また明日 いつも通り 偉大な作家の筆跡 軌跡  いつまでも自分の中に生き続けるように 何度も何度も真似る淡い線 忘れちゃならない未来の為の但し書きを付けて 形成された心 今日を本物へ

          【詩のようなもの】 但し書き

          【詩のようなもの6編】 扉の先へ

          【扉の先へ】ずっと引き摺ってる 生まれてきてから今日までの総て 不肖 一人でいることはできても 最期まで独りは無理だと知って 言葉の節目に不信感 語尾の怒気に違和感 さよならは未来で唄う 扉の前で逃げるように 窓の隙間 花の歌 福は招来 悪は割愛 助け合えたら 分かち合えたら それだけでいい それが総て まだその延長線上 許せないことを許せないまま そして許されないまま 朝から出る鼻血 妙に子供の頃を蘇らせ 迷いがなかった夜の眠りを探す ずっと信じていたこと

          【詩のようなもの6編】 扉の先へ

          【詩のようなもの6編】 the walk

          【the walk】割れたペン先に似たり寄ったり 木々の一つになるまで枝分かれ 繰り返す背伸び 持て余す天邪鬼 「夢は要らなかった」 スクロールするように歩き続けて そんな言葉が出てきた 馬鹿馬鹿しい 憎々しい 再現出来ない今日までの筋道 慟哭 味わった分だけ 瞳の奥 セピア色を焼き付け 彩度高めの笑い声探して歩く まだ自分を許してない 許す気もない 抗っている最中 青春とは言えない時の瞬き コンビニ向かう感覚で歩き続けている 【晴れた日の夜】誘因招く溜飲 竜宮

          【詩のようなもの6編】 the walk

          幽霊と小舟

          ちっちゃく歩く 先は長いけど 水平線へ 暮れるのが良いね 小舟で雲を揺らし 水面に背をくっつけて大欠伸 そのまま霧に包まれて 独り言で織り成す幽霊の祝宴 君もおいでよ 儚い祭りの後になる前に 小舟の端に残る小さな足跡 目が覚めなきゃきっと友達になれる そこには見えない何かを受け取りながら 静謐な朝は日々の暮らしにひび割れて 枯れた花に挿し込む色 終わらない光と夢の乱反射が燦く ちっちゃく歩く 幽霊のように 先のない未来へ

          幽霊と小舟

          【詩のようなもの6編】 逍遥

          【逍遥】傷を撫でる術を知る為歩く そう意気込んでいたのが少し前 みんなが賀する傍らで孤影悄然 震える手を隠すことに精一杯の今 「一緒に歩こう」 散歩に誘ってくれる人たちがいる 心から嬉しいのに… 自分を許す術が見つかるまで 昔年に目が向く 謹厳実直に…とはまだ出来ないけど 先ずは自分の心を繙く為に歩く 【背徳の初歩】真冬に食べるアイス 美味しすぎる 真夜中のカップ焼きそば マヨとソース割増しでgood 金がない時ほどのめり込むギャンブル 明日が真っ暗なのに脳が痺

          【詩のようなもの6編】 逍遥

          【詩のようなもの6編】 真夜中の形容詩

          【真夜中の形容詩】滅入る 滅入る スリーセブン揃う時ほど不吉 拭えない寒気 ヒリヒリと 悔いる 悔いる 明日を誰のものにもしたくない けど眠気に勝てず スヤスヤと 熱にうなされ 手足は冷え 妙に肌がサラサラ ポカポカ 付いてくる影が何かを訴えている 空費した夢の果て  ポツンと佇む暮れ 符合する形容詞  増粘剤のようにベッタリ 削る 奔る 翻す 心がひとりぼっちで消える前に 往々と 揺ら揺らと 【judge】自由を得ようとした筈が 見えない何かに握られて 胃腸が

          【詩のようなもの6編】 真夜中の形容詩

          【詩のようなもの6編】 希求

          【希求】待てど暮らせど 願いは遠く もうすぐ今年が終わる  君はどんな年だった? 一日千秋はまだ続いているのかな 腕を撫して結局口あんぐり 雲ひとつない青空眺め惚けて 開けたドアは建て付け悪くなり 揺らいだ心は八の字を描いて年の瀬 今年もあと僅かだというのに 捨てられない夢へ性懲りも無く希求する 【駅前ショッピングモール周辺】朝10時の駅前ショッピングモール タイムセールを狙う母達の澄まし顔 階段前から皆元気 昼過ぎの路上パフォーマー 弾き語り スマホ片手にチラ

          【詩のようなもの6編】 希求

          【詩のようなもの6編】 旅人生

          【旅人生】自分の死期がハッキリすれば 使命と運命に従うようになるのか 時を大切にしようとするのか 他人に優しくなるのか 知る由のない幾千の物語 知りたかったとぼんやり思うも 昨日の夜見た夢の内容で 今日の行動原理は影響する そんな人生 大体のこと 乗り越えたわけじゃない 目の前で何も出来ず時間が過ぎて 一歩踏み出し結末を得て 二足の草鞋を履き散歩道が変わる 思っていた以上に窮屈で偏屈な場所を 片足歩きしていたことに旅立った後に 気付かされてこうべを垂れる日常 自分を

          【詩のようなもの6編】 旅人生