マガジンのカバー画像

歴史考察

669
歴史について考察した記事をまとめています。
運営しているクリエイター

#組織

ネット化に置いてけぼりの組織、そして個人判断

ネット化に置いてけぼりの組織、そして個人判断

情報の「ネット」ワーク、すなわち情報「網」!

これが発達してきたことで、
他のネットワークにもつながり、
自由化され、活用されていますよね。

本記事では様々な「ネット化」のお話を書きます。
まずは情報、モノ、カネ、ヒトのネット化の概要。

①情報

「インターネット」の発達で
情報が自在にやり取りできるようになりました。
最初はマイコン、次いでパソコン、
そしてモバイル、メール・SNSも発達し

もっとみる
浪人論 ~脱藩、大陸、転職、SNS~

浪人論 ~脱藩、大陸、転職、SNS~

江戸時代は「藩(大名家)」が基本の時代。
そこから脱藩した者は、
「脱藩浪人」と呼ばれていました。

明治時代からは、日本列島から
抜け出て大陸などに出ていった者を
「大陸浪人」などと呼びます。

戦後になり、大学受験に不合格、
学校に属さずに再び大学受験を
志す人は「(大学)浪人」と呼ばれる。

本記事では、浪人について書きます。

「浪」という漢字は
さんずいに良いという字から成る。
「なみ」

もっとみる
キャリアの呼称と錯覚の歴史

キャリアの呼称と錯覚の歴史

キャリアとは、いかにも新しい概念です。
日本に生きる人にとっては。

長い間、日本で「キャリア」という言葉は、
「国家公務員」(特に高級官僚)の
意味で使われていました。

中年世代以降の方にとっては、
『踊る大捜査線』において
織田裕二さん演ずる青島刑事が、
柳葉敏郎さん演ずる室井さんたちを指して
「キャリアのお偉いさんだから…」と
呼んでいたような記憶が
あるのではないでしょうか?

などの名

もっとみる
生駒騒動

生駒騒動

いこまそうどう。江戸時代の初期の事件。

平和な江戸時代において、
大名たち、お殿様たちの一番の仕事は
戦国時代のように
周辺を斬り従えることではなく
「無事に家を治める」「後継者をつくる」
つまり「家をつないでいく」ことでした。

しかし、うまくいった家ばかりではない…。
いわゆる「お家騒動」が起こり、
幕府に処分されてしまう家も多かった。

生駒騒動は、そんなお家騒動の一つ。
本記事ではこの事

もっとみる
昭和~平成~令和の野球とチームと組織

昭和~平成~令和の野球とチームと組織

2023WBCでの日本チームの優勝、しかし
そのチーム形態は、いわゆる昭和のものとは
かけ離れていたように思います。

もちろん、昭和や平成の日本のプロ野球にも
スター選手はたくさんいました。

例えば「沢村賞」の起源、沢村栄治投手。
ベーブ・ルースやルー・ゲーリックといった
メジャーリーガーをきりきり舞いにして、
全米の監督からメジャー挑戦の打診を受けたほど。
(彼は1944年に戦死しています)

もっとみる
新選組という集団、死罪と凍結

新選組という集団、死罪と凍結

幕末の京都で血の雨を降らせた新選組!

大河ドラマ『新選組!』をはじめ、
現在でもさまざまな表現、メディアで
取り上げられる題材。
皆様もよくご存知かと思います。

◎泣く子も黙る局長、近藤勇!
◎「鬼の副長」こと、土方歳三!
◎洛中きっての剣の使い手、沖田総司!

この三人(のキャラ)を中心に、
隊士たちの悲喜こもごものドラマが、
色々なクリエイターの主観(妄想?)に
よって生み出されているわけ

もっとみる
組織の中の方言にいかに気づくか?

組織の中の方言にいかに気づくか?

方言というのは、地域だけではないですよね。
組織の中にも、あります。

例えば、リクルートでは
以下のような言葉がよく使われるそうです。

(ここから引用)

(引用終わり)

…うーん、聞いたことがあるものもあれば、
「何それ?」というものもあります。
私は、リクルート出身でもなんでもないので。
(それぞれの意味は、ぜひ、
この記事の最後にリンクを貼った
引用元記事を読んで確認してみて下さい)

もっとみる
自覚的なストーリーのために

自覚的なストーリーのために

『色男 金と力は無かりけり』という
川柳がありますけれども、

モテモテの人は、とかく
お金や権力(+腕力)が無いもの。
しかし逆に言えば
そういうものが無くても
個人の魅力や言葉、物語に惹かれる、
そういうことかと思いました。

しかしこれは負け惜しみの言葉としても
使われるようで。

というモテない人からの
やっかみ、そんな時にも
使われるようです。

本記事では、
お金(財布)や権力(役職)

もっとみる
クビと解雇と退職はイコールではない

クビと解雇と退職はイコールではない

『お前はクビだ!』

ビクッとする言葉ですよね(クビだけに)。

この言葉を聞くと、
「ある会社(組織)から解雇される」
という状況を想像しますよね。
ワンマン社長に逆らって逆鱗に触れて
一刀両断される、斬首される的な…。

しかしよくよく考えてみると、
「クビ」という言葉と
「解雇」という言葉は、
厳密にはイコールではない。

「クビ」は「首切り」
つまり「死」を連想してしまいますが、
別に会社

もっとみる
ベルティエ、しっかり伝える

ベルティエ、しっかり伝える

どんなに優れた組織のトップがいても、
その指示がしっかりと部下に伝わらなければ
良い結果を出すことはできません。

現在はリモート会議などで
離れていても画面上で顔を合わせて
話すことができます。
プレゼンを、動画で視聴することもできる。

ところが昔は、遠く離れた人に対しては、
アナログな方法で
伝えるしかありませんでした。

また、わかりやすい指示ならまだしも、
よくわからない指示を出すトップ

もっとみる
ピラミッドか、ジグソーか?

ピラミッドか、ジグソーか?

積み重ねた上下固定か、組み合わせた平面柔軟か?

①ピラミッド と ②ジグソー という比喩を使い、
その対照で考える、という方法は
なかなかに「使える」思考のツールだと思います。

①は積み重ね、固定、上意下達、序列固定。
②は組み替え、柔軟、行動自由、フラット。

①ピラミッドは、かっちりがちがちで、
②ジグソーは、凸凹に合わせフリー。

…これらを前提とした場合、

「個人」の「キャリア」レベ

もっとみる
人事ピラミッドと人事ジグソー

人事ピラミッドと人事ジグソー

「キャリアピラミッドよりキャリアジグソー」
というテーマで、先日、記事を書いたのですが、

個人ではなく組織だとどうか?を書いてみます。

結論から先に言いますと
「どちらも一長一短」です。

個人レベルで言えば「ピラミッドよりジグソー」
の流れだと私は思うんですけれども、
組織レベルだと必ずしも
「ピラミッドよりジグソー」とは言い切れない。

そういった私の思考過程に、少しだけ
お付き合いいただ

もっとみる
置いてけぼりを喰らう組織

置いてけぼりを喰らう組織

情報のネットワーク、すなわち情報網。
これが発達してきたことで、
他のネットワークともつながり、
自由化され、活用されていますよね。

本記事は、様々な「ネット化」のお話です。

①情報

「インターネット」の発達で
情報が自在にやり取りできるようになりました。
最初はマイコン、次いでパソコン、
そしてモバイル、メールからSNSも発達し、
文字、音声、画像、動画、
様々な情報が直接やり取りできるよ

もっとみる
所属意識から日本史を斬ると…

所属意識から日本史を斬ると…

ある視点から、
ざっくりと日本史を斬ってみたい。
その視点とは『所属意識』である。

結論から言おう。誤解を恐れずに
一言で斬るとすれば、
◆『個人←→組織』のシーソーゲーム
ではないだろうか。

『滅私奉公』という日本語がある。

文字通り、「自分を滅して」、
「何かに奉公」する、という意味だ。
日本史の大枠は、世の中が固まると、
「滅私奉公」しようという
気分が強くなっていく。しかし、
世の中

もっとみる