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方言というのは、地域だけではないですよね。
組織の中にも、あります。

例えば、リクルートでは
以下のような言葉がよく使われるそうです。

(ここから引用)

『「ハイ達成」「2マンスV」「ZD」
「GIB」「SNHR(先輩内定者引っ張りルート)」
「旧人」「パツパツ」「よもやま」「やるやら」
「できはや」「なるはや」「ATI」
「お前はどう思う?」』

(引用終わり)

…うーん、聞いたことがあるものもあれば、
「何それ?」というものもあります。
私は、リクルート出身でもなんでもないので。
(それぞれの意味は、ぜひ、
この記事の最後にリンクを貼った
引用元記事を読んで確認してみて下さい)

本記事では、組織内の方言について考えます。

地域(街など)も、会社も、家族も、
「複数の人間の集まり」だと考えるならば、

「中だけで通じる(通じやすい)言葉」
というものはありますよね。
外に出た時、自分とは異質の
コミュニティの中に入った時に、
より強くその存在を感じる。

例えば、東京の人が関西に旅行したとします。
「みんな関西弁だ…!」と感じるでしょう。
逆に、関西の人が東京に行くと
「なんでみんなして標準語使っとるんねん」
とツッコミを入れたくなるかもしれません。

私は、こう見えて(?)
九州圏、関西圏、中京圏、関東圏、
すべてで生活してきた経験がありまして、

移住・移動するたびに、言葉というのは
地域によってこんなにも変わるものだなあ、と
痛感してきた思い出があります。

衝撃を受けたのは、「ころうどん」という
言葉に出会った時ですね。
「コロッケの乗ったうどん」だと思って
注文したら、素のぶっかけうどんが出てきた。
「あのう、コロッケ、乗ってないんですけど」と
もう少しで店員さんに言いそうになりました。
(言わなくて良かったです)

それはさておき、本記事で提起したいのは、
「中にいると『無意識に』染まってしまうこと」
「馴染みのない人に、違和感を感じさせること」

という問題です。

例えば、関西圏にずっと住んでいて
他の地域のことをよく知らない人がいたら、

自分が使っている言葉こそが標準語だ、と
と錯覚してしまうかもしれません。

もちろん、いまは情報が手に入りやすくなり、
各地に方言がある、ということが
知れ渡っていますので
錯覚はしない、と思いますが、

例えば江戸時代には、「方言」という存在
自体を知らない人も多かった
のです。
その地域で生まれ、その地域で一生を終える
人も多かったからです。

同様に、ある家族の中では知っていること、
よく使われる言葉、というものもあります。
会社の中でも、あります。

しかしそれが、すべての家族や会社で
通じる、当てはまる
、とは限らない。

人間、どうしても「染まる」もの。
使っている(漬かっている)うちに、
自分が使っている言葉が他人にも通じる、
他の世界にも通じる、と錯覚しがちです。

これは、デメリットも多い。
ディスコミュニケーション。
予期せぬ摩擦を生じさせることがある。
「なんで通じないの?」と
ストレスを感じることもあるでしょう。
「コロッケ、乗ってないんですけど」と言って
店員さんとトラブルになるかもしれない。

では、この無意識の錯覚を、どう防ぐか?

これはもう、意識的に「外に出る」
しかない、と思うんです。
外に出て、違う「方言」に触れてみる。
そうすることで、自分自身の日常の言葉の
凸凹もまたわかるものです。

「いや、そうはおっしゃいますが
日々、忙しくて、なかなかできなくて」

…そのように言う方も、すでに言いながら、
自分がそうしていないだけ、ということに
気付いていることでしょう。

そう、現代では、自室にいながらにして
世界中に赴くことができる
のです。
色々な個人、家族、会社(の一端)を
覗くことができる。
すでに環境はあるので、
やるか、やらないか、それだけ。

SNSを使えばいいんです。

そこには、色んな個人や組織がいます。
中には何を言っているのかわからない人も
いると思います。

ですが逆説的ですが、そういう人に触れて初めて
自分自身の「言葉」ひいては「思考」にも気づける。
生まれて初めて東京に出てきた関西人が、
初めて肌感覚で自分の方言に気づくのと同じです。

文字や音声、動画にして投稿、
すなわち「話してみる」ことで、
よりいっそう、気づくことができるでしょう。
ましてや、オフラインで直接会えば
その息遣いから感じることもできる。

こういうことを重ねることで、
自分とは違う世界、違う立場、
違う環境にいる人を
「想定」しやすくなる、と思うのです。

最後に、まとめます。

本記事では、組織における「方言」と
自身の方言の気づき方について書きました。

読者の皆様は、いかがですか?

皆様自身は、どのような方言を使っていますか?
皆様の家族、会社などでは
そこだけで通じるような言葉はありますか?

私も手前味噌ながら、
SNS上で記事を投稿したり
長編小説を連載したりする中、見せる中で、
自分自身の「方言」に気づけています。
時にはありがたいご感想までいただけています。
(宣伝です)

参考までに、曽和利光さんの
「企業内方言」についての記事のリンクを貼ります↓

とても考えさせられる内容ですので、
よろしかったら、合わせてぜひ!

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