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SAT法を学ぶ 〜宗像恒次から教わった「愛」の話〜

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『宗像恒次から教わった「愛」の話』目次とキーワード

『宗像恒次から教わった「愛」の話』目次とキーワード

2021年も、そろそろ梅雨が明ける。『宗像恒次から教わった「愛」の話』全二十四話を書き終えてから7ヵ月が過ぎた。
しかし、この日本は、いまだにコ〇ナ狂想曲を踊り続けている。1年半、先の見通しがつかない世の中で、いかにありのままの自分を生きるかが問われ続けているように、私は感じる。
そんな中で、この4月から、もっと直接的に市民のみなさんのお役に立ちたいと思い、公的機関でパート職員として働いている。ま

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第十七話:カラダに表れる症状は愛の証~病に学ぶ~

第十七話:カラダに表れる症状は愛の証~病に学ぶ~

「第一話:「あるがままの自分」を生きる」の中で、宗像の以下の言葉を紹介した。

人は「自分のあるがまま」を生きるために、病気、人間関係問題、争い、事故、失敗という問題を無自覚に起こし、そこから学ぼうとする。

イルネススクリプト
前々回、自己抑制心が生活習慣病をつくり出すということをお話しした。宗像は、また、「イルネススクリプト(疾病脚本)」というものも教えてくれている。簡単に言えば、病気や症状の

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第十二話:夫婦愛-ゆるぎのない関係性を築く

第十二話:夫婦愛-ゆるぎのない関係性を築く

アサーションスキル私がヘルスカウンセリングを学び始めた頃、グループカウンセリングやソーシャルスキルトレーニングに特化した研修があった。対人コミュニケーション技術の1つとして教わった「アサーション」。これは、自分の思いを相手に率直に、誠実に、粘り強く伝える方法で、自分の本当の気持ちを抑圧せず、お互いの気持ちや感情を大切にし、あきらめたり引いたりしないで、いいアイディアがひらめくまで努力することが大事

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第十一話:愛のホルモン・オキシトシン

第十一話:愛のホルモン・オキシトシン

最近フェイスブックでよく見かける名古屋の高橋徳先生。この先生が、「日本における愛情ホルモン・オキシトシン研究の第一人者」だったというのは、下のページを見て初めて知ったのだが、その、統合医療クリニック徳・高橋徳院長の話が載っているので、一部抜粋して引用する。

ストレスとオキシトシンストレス抑制に関わるノルアドレナリンは、分泌されると覚醒作用を示し、心拍数や呼吸数、血圧を上げて体を緊張・興奮状態にす

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第十話:生きづらさの正体

第十話:生きづらさの正体

第九話で、世代間伝達に触れた。親は、その人生において、自分と同じ問題で悩んだ同士だったということ。親の代で問題を解決できず、もがき苦しんだ末、子にその問題を伝えてしまった。そこからなんとしてでも生き延びようとした間違ったサバイバル行動パターンとともに…。

人生のオリジナル脚本と成長脚本宗像は、結婚後、パートナーと良好な関係を築き、しあわせに生きる方法を説くために「『運命愛』は取り戻せる」を著して

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第八話:愛を得るために採る間違った行動

第八話:愛を得るために採る間違った行動

「第三話:親の愛」で愛着についてお話しした。

愛着理論では、幼児の愛着行動は、ストレスのある状況で、対象への親密さを求めるために行っていると考えられている。

この「ストレスのある状況」というところに注目してほしい。
そして、

養育者への愛着障害(甘えられなかったこと)が「慢性ストレス性格→慢性ストレス→慢性炎症→慢性病」の原因となります。

ということだった。

人は心の本質的欲求を満たすた

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第七話:心の本質的欲求

第七話:心の本質的欲求

2011年、私が宗像から入手した「SAT学」という資料を見直してみると、冒頭に「欲求」について書かれている。

欲求とは、身体や心における欠如感(渇き、孤独など)で、個体の行動を動機付けるものである。

欲求とは人の行動を駆り立て、それを方向づける内的な動因であり、「一次的欲求」と「二次的欲求」とに分けられる。一次的欲求は、身体的・生理的な性質をもち、人間以外の動物にもあてはまり、生命維持や種の保

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第六話:母体を癒す赤ちゃんの愛

第六話:母体を癒す赤ちゃんの愛

第二話から第五話まで「キメラ細胞」の話に触れてきた。これまであまり聞いたことがなかったであろうみなさまは奇異に感じ、引いた方もみえるかもしれない。けれども、このキメラは「マイクロキメリズム(microchimerism)」という現象として、すでに多くの研究が行なわれているということを知ってほしい。

母体組織を修復する胎児のキメラ細胞赤ちゃんの細胞は幹細胞であり、お母さんの身体を自分の細胞を使って

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第五話:自分の中のとっておききょうだい

第五話:自分の中のとっておききょうだい

今回は「第四話:自分の中に潜むきょうだいの愛」の続きのお話をする。
第四話では、自分の中に自分とは異なるDNAを持った細胞があることをお話しした。人は神の領域を侵してしまうのか、なんて議論はとうの昔。いまでは再生医療の研究が進み、世界の至る所で「キメラ」が造られている。

京都大学iPS細胞研究所のページには、このような記述がある。

動物とヒトの細胞が混ざった動物、いわゆるキメラ動物を使った

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第四話:自分の中に潜むきょうだいの愛

第四話:自分の中に潜むきょうだいの愛

私がヘルスカウンセリングを学び始めてしばらくすると「キメラ理論」が登場する。当時はSKP(Spiritual Key Parson)といい、人の顔イメージを使って癒しを得るテクニック。最初にそれを聞いた時、私の心がどうにも抵抗を示すものだから、その時点以上の上級資格者になることを止めてしまったのだが、体験してみると確かに癒される。しかし、仏像の顔なんかも使うから、どうにも宗教のように見えてしまう。

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第三話:親の愛

第三話:親の愛

「愛着障害」というものがある。母親をはじめとする養育者との愛着が、何らかの理由で形成されず、情緒や対人面に問題が起こる状態。

以下に、ボウルビィの愛着理論と、竹内の行動遺伝学に関する記述を引用する。

母親は子供の安全基地ジョン・ボウルビィ(John Bowlby)の提唱した「愛着理論」

愛着理論では、幼児の愛着行動は、ストレスのある状況で対象への親密さを求めるために行っていると考えられている

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第二話:魔法の愛の言葉

第二話:魔法の愛の言葉

私がヘルスカウンセリングを学び始めた頃は、カウンセラー、グループカウンセラー、コーチと3つも養成コースがあったため、毎月のように市川に出向いていた。2009年2月から学びをスタートした私は、4月に、母親の子宮をイメージし、自分が産まれ出るまでの光景を良くすることで、その後生じる問題を解決する自分になるセラピーを練習し合った(SOM研修)。

4月は、めずらしく大阪で研修を受けたが、時間が足りなくて

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第一話:「あるがままの自分」を生きる

第一話:「あるがままの自分」を生きる

私の所属するヘルスカウンセリング学会では、カウンセラーやセラピストの養成と資格の公認を行なっている。私はその公認資格をいくつも持つ有資格者だが、入門者が一番最初に受ける傾聴スキルを身につけるセミナーで「いままでよくがんばったね、あなたのままでいいんだよ」と宗像から言われ、涙したのをいまでも覚えている。50歳にもなる大の大人が、大勢の受講者の前で涙した。それまで、企業戦士としての役割を生き、パワハラ

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イントロダクション

イントロダクション

宗像恒次は筑波大学の名誉教授。私が彼に初めて会ったのは2008年10月4日、あれから10年余の歳月が流れた。
当時の私は、健康創造企業のR&D部門の中間管理職。医師との仕事に終止符を打ち、1998年から健康ビジネスを手がけたが、世の中の動きが遅く2005年から同部署を創り、横地式健康づくりの方法論の構築と、そのエビデンス取得に全国いくつかの研究機関と共同研究を行なっていた。その一旦を載せたページが

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