朝日新聞大阪本社編『丁丁発止 梅棹忠夫・鶴見俊輔・河合隼雄』。民族学博物館を訪れる直前に読了した一冊。三者による鼎談を収めたもので、読みやすくも奥深い。1998年刊行という時代は感じるものの、本書での提言を我々は未だ活かせていないと思う。日本と世界とを考える上で、読んでおきたい。
(前回の続き)朝日新聞大阪本社編『丁丁発止』の鼎談では「親問題」「子問題」の話が印象的。親子の問題という意味ではなく、前者は本質的問題を、後者は表面的問題を指す。例えば思春期の葛藤・哲学者が直面するのが前者、損得やお金の問題は後者だろう。前者が解決すれば、後者は何とかなるようだ。