本に愛される人になりたい(89) 檀一雄「漂蕩の自由」
もの心ついたころから、じっと静かにしていられない性格のまま現在に至ったなぁと思っています。現代なら多動症的だなどとカテゴライズされ、生真面目で社会的な価値判断という物差しで子供を測り、スマホで対処法などを調べたりするのでしょうが、昭和の時代はもっと寛容で、大筋さえ理解しているなら大人たちは私を自由にしてくれたようです。人間としてやってはいけないことをしっかり教える良い時代でした。たぶん、大人たちも生きることに精一杯で、いちいち細かく子供のことを構っていられなかったのもあった