山椒魚

Overflow

これでもかというほど想いは溢れるのに言葉が生まれない。何も書けない。どうすればこんなにも苦しまずに済んだのか。どうして人は生きるのか。夢は何か。どう生きればいいのか。気がつけばそういうことばかりを書いている気がするんだ。
どうして人は生きるのか、どうしてこんなにも寂しくて苦しくて悲しいのか。そういうことに、気がつかずに生きている人を羨んだりしたことはなかった。むしろそういう人を哀れんだりした。私は

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山椒魚になってはいけない

何にもないよ。何にもないんだよ、私には。守りたいものも、大切なものも、本当は何にもなくてずっと一人なんだ。人なんてどうでもよくて、大事なのはずっと自分だけで。希望も絶望もない。それが私だよ。

あれから何かがおかしいんだ。私が狂ったみたいで、何かがおかしいんだ。粉々に砕け散って元に戻らないんだ。
このまま死んだようにクズのままで生きていくのもいいかなと思った。夢を持っている人を羨みながら、努力

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続・山椒魚

山椒魚は泳いだ。
彼の棲家である岩屋は彼にはもったいないほど広々としていた。そして、殺風景だった。彼は毎日長い時間をかけて岩屋のなかを悠々とまわった。常に水の流れがあるため、苔が生える隙もなかった。
なぜ彼はそんなことをしていたのかと問われれば、答えは簡単かつ明瞭だ。それくらいしかやることがなかったからである。

或る夜、一匹の黒くて小さくて丸いものが岩屋のなかへまぎれ込んだ。この黒くて小さくて丸

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ポケモンに出てくるキバナさんに夢中です
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解釈するということー文章への態度と権利ー

久々に思うことがあったので、

書きまくったら長くなったのでシリーズにした。

「読むということ」

「解釈するということ」

「沈黙するということ」

お楽しみくださいませ。

「解釈する」ということ

前回
「読む」ということ 〜井伏鱒二 山椒魚から見えるもの〜
文章を読むというのはどういうことなのだろうか。「読む」というのは、その文字が「意味」するものを読むのではなく、 その文字が「示唆」す

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「読む」ということ 〜井伏鱒二 山椒魚から見えるもの〜

久々に思うことがあったので、

書きまくったら長くなったのでシリーズにした。

「読むということ」

「解釈するということ」

「沈黙するということ」

お楽しみくださいませ。

読むということ

スペイン語の勉強をしていて思うことがある。

それはいつものように、

スペイン語で書かれた文章を読んでいた時のことだった。

人並みに活字が好きな僕が

「文字を読む」という行為に対して全くの好奇心を

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いまの日本人は「山椒魚」なのか?

日本人の国民的気質

日本人の国民的気質は何だと問われれば、やはり「やさしさ」だろう、と私は思う。私が外国人事件を取り扱うようになったのは15年ほど前だが、その頃、お客さんは、よく私に言った。

「日本人はやさしい。でも、入管はひどい」と。

当時も、もちろんすでにバブル経済は崩壊し、そこから10年は経過していたが、それでも中国その他のアジア諸国よりは日本のほうがまだ豊かで、日本に来て働きたいとい

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vol.46 井伏鱒二「山椒魚」を読んで

教科書で見覚えのある作品を読んだ。当時、さっぱりわからなかった。興味も湧かなかった。国語の先生の「これを読め」の授業が理解できなかった。悲しさとか辛さとか愛情とか、何にも経験を積んでいない頃に読む近代文学は、ただ流れていくだけなのかもしれない。「山椒魚は悲しんだ」で始まるこの小説も、経験の積み重ねによって、その読み取り方や楽しみ方は、ずいぶんと違うのだろう。

<あらすじ>

岩屋をねぐらにしてい

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嬉しいです。
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山椒

さんしょう    さんしょう    さんしょうお
ピリリと辛いは      さんしょの実
さんしょの香りは   さんしょうお
さんしょの成分      さんしょーる
さん  さん  さん  さん   さんしょの実
よくみりゃ   固い   にきびづら
花も   葉っぱも   実も   皮も
全部   あれこれ   食べられる
食べすぎ用心      ご用心
しびれて   麻痺して   べろべろべー

お立ち寄り下さりありがとうございます。嬉しいです。
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『山椒魚』(井伏鱒二):読後の一考察

迂闊にも彼は怠惰であった。
自分の世界と彼自身を認識することを忘れていた。
結果、成長した彼の身体は主の意に反して、彼を彼の棲み処である岩屋の中に閉じ込めてしまい、主が永久に外界へ出ることを許さなかったのである。だから、

山椒魚は悲しんだ。

「自由を奪われた」己の残酷な運命を思って。
彼はそれから幾度となく岩屋からの脱出を試み、たまたま侵入してきた小蝦によって嗤われる(しかしこの時点ではまだよ

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あれは…二度目の出会い

朝、走っていると色んなものに出くわす。

今の時期なら猪。 夏ならクワガタ。 猪はさておきクワガタなんて小さいものがよく目に入るね、とよく言われるが、何もこれは探しながら走っているのではなく、勝手に目に飛び込んでくるものなのだ。

これは間違いなくクワガタに対して日頃好意を抱いているからに他ならない。 人の目というものは、嫌いなものは目に入らず、好きなものに対してはどんなに一瞬であろうとも目につく

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