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料理好きから古書を読み始めました <古文書解読学習中🔰> 国立国会図書館のデジタルコレクションを中心に、日々こつこつ読み解いた内容を投稿しています。料理ブログは「momina.ina // kitchen science labo」🍰🍙

マガジン

  • 古今名婦伝

    江戸時代の浮世絵師、歌川豊国三代(歌川国貞)が描く歴史上の女性たち。優雅で美しく、ときに強く厳しく、悲しい運命も … その人生を読み解くシリーズです。

  • 【魚図鑑】梅園魚品図正

    江戸時代後期の博物家、毛利梅園による魚図鑑です。魚の絵がとても美しく、眺めるだけで楽しめる作品です。こつこつ読み解いたものをマガジンに追加します。📖

  • 観音霊験記 秩父巡礼

    秩父札所(霊場)三十四ヶ所を巡るシリーズです。霊場の伽藍風景と奉額、その霊場にまつわるエピソードが描かれています。

  • 絵本野山草

    江戸時代中期に出版された植物図鑑です。絵を描いたのは橘保國(たちばなやすくに)。精緻なスケッチがとても美しい作品です。全五巻五冊。

  • 東京名物百人一首

    東京の有名どころ(商店・料理屋・名産品・有名人など)の商標や印刷物に、百人一首の替え歌を添えた作品です。明治四十年(1907年)出版。

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ねずみの嫁入り (1) 結納の儀(両家の挨拶と結納品) (2) 結納の儀(祝膳) (3) 婚礼の準備(身繕い) (4) 婚礼の準備(台所仕事) (5) 嫁入り行列 (6) 婚礼の儀 (7) 出産・産湯 (8) お宮参り 観音霊験記 秩父巡礼 第二番 大棚山真福寺/大棚禅師 第三番 岩本山常泉寺/子持石 第四番 荒木/荒木丹下 第五番 小川山語歌寺/本間孫八 第六番 荻の堂向陽山卜雲寺/禅客 第七番 牛伏青苔山法長寺/花薗左衛門督長 第八番 青苔山西善寺/唄念仏 第九番 

    • 【古今名婦伝】更科(さらしな)

      ※ 「鼎」は、飲食物を煮るのに用いた三本脚の金属製の器。金瓮。 ※ 「 鹿之助」は、山中鹿之助。山中幸盛。尼子十勇士のひとり。 ※ 「尼子十勇士」は、毛利氏に敗北した尼子家を再興するため、尼子勝久を擁立して奮闘した勇士十人。 📖 更科は、戦国時代を生きた女性です。 信濃国の戦国大名村上義清の家老、楽巌寺右馬之助信高の娘に生まれました。類まれなる美しさに生来の剛力を併せ持ち、武術にも大変秀でていました。 十七才になった更科のもとには次々と縁談の話が舞い込みますが、「私

      • 【梅園魚品図正】(46) 鰣魚(ゑそ)

        鰣魚 ヱソ 『和名鈔』云  鰣  波曽 『本草』出   鰣魚 ヱソ 『本草』曰、大河の下、潮の通ずる處にあり。河魚也。夏間多し。大鼓なぞのなり物を畏る。雷をもをそる。是を取には、漁人大鼓をうち、舩をたゝき、板をならし、一方に追よせて取る。 此魚、肉に骨多し。乾しかはけるは、其骨外にあらはる。此魚、味よき故に、彭淵材が五恨の一に鰣魚に骨多きを恨むと云り。此説、最然り。 ※ 「乾しかはけるは」は、干し乾けるは。 ※ 「彭淵材が五恨」は、宋の彭淵材がいう「平生有五恨」のこと

        • 『料理綱目調味抄』(11) 吸物の部/肴物の部

          吸物の部 一書、汁物とかくべしと云々。 吸物は 大概、二三の汁のかろき物也。四季ともにあつく、椀の中きれいにあんばいを専にすべし。だし、皷、漿仕立て。 ※ 「あつく」は、熱く。 ※ 「あんばい」は、塩梅、按排、按配。 鯉 鮒 和皷。子ともに、筒切。さんせう。おろして切目の仕様、前に印す。 ※ 「和皷」は、和味噌。袱紗味噌。二種の味噌を合わせた合わせ味噌のこと。 ※ 「さんせう」は、山椒。 鮎 中小なるを焼て、うすみそ、山椒のめ、同わり粉。はす、はぜ、もろこの

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        • 古今名婦伝
          17本
        • 【魚図鑑】梅園魚品図正
          47本
        • 観音霊験記 秩父巡礼
          15本
        • 絵本野山草
          20本
        • 東京名物百人一首
          20本
        • 艱難目異志(かなめ石)
          14本

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          【観音霊験記 秩父巡礼】第十六番無量山西光寺/円比丘

          ※ 「ついのすみか」は、最後の安住の地。終の住み処。 ※ 「圓比丘」は、円比丘。 ※ 「比丘」は、出家得度して具足戒を受けた修行僧(男性)のこと。女性の場合は、比丘尼。 ※ 「優婆庚」は、優婆夷。在家の女性仏教信者のこと。 ※ 「阿鼻獄」は、八大地獄の第八、阿鼻地獄。五逆(五つの最も重い罪)と謗法(仏法をそしり、真理をないがしろにすること)の大悪を犯した者が落ちる所。無間地獄。 ※ 「しか/\」は、しかじか。然然。 ※ 「灵驗」は、霊験。 ※ 「称名念佛」は、仏の名をと

          【観音霊験記 秩父巡礼】第十六番無量山西光寺/円比丘

          【語源】日本釈名 (2) 天象(南風・梅雨・虹・牽牛・織女など)

          日方 東風の久しくふくを云。東の方より吹也。 南風 南風はあたゝかにして蒸気也。故に、よろづのさかな、飯など、はやくすゑると云意。 ※ 「すゑる」は、食べ物が腐って酸っぱくなること。饐える。 西北風 雨なし也。「め」を略す。「あなし」ふけば、雨ふらざる物也。 暴風 あらき風を云。野を吹わたる也。 暴雨 ゆふだち所々にむら/\ふりて、ふらぬ所もあるゆへなり。「さめ」はあめ也。「さ」と「あ」とよこに通ず。春雨の「さめ」も同。 氷箸 つらなる也。こほりのきに

          【語源】日本釈名 (2) 天象(南風・梅雨・虹・牽牛・織女など)

          【梅園魚品図正】(45) あなご

          アナゴ 『大和本草』諸書 及 皆以片假名載 『料理綱目』載  ■  アナゴ キンアナコ  [■は魚+耶]  武州品川の産を以 為隹品。 ※ 「片假名」は、片仮名。カタカナ。 ※ 「キンアナコ」は、銀穴子と思われます。 ※ 「武州」は、武蔵国。 『濟氏漁譜』 アナゴ 又 アブラコ 一二寸より二尺許に至る。一尺許の者多し。二尺許の者を摂州兵庫にて傳介と云。或人曰、鱓魚とす。可考。 ※ 「摂州」は、摂津国。 ※ 「傳介」は、伝介。伝助穴子。 ※ 「鱓魚」は、うつぼ。

          【梅園魚品図正】(45) あなご

          【絵本野山草】(20) 日向葵(ひゆうがあをい)/あらせいとう/七輪草(しちりんさう)/羅生門/残菊(ざんぎく)

          丈菊 日向葵といふは、長七八尺、花の大さ七八寸、色黄にして、春菊に似たり。かたち岩畳に見えて柔なり。此はな、朝は東に向ひ、日中には南に廻り、夕陽の頃は西にむかひ、大陽を追ふ。よつて日車とも名づく。合歓木は夕に葉をたゝみ、朝に開く。其外、朝に開き夕に葩を 抱 花多し。丈菊ひとり大陽にむかひ廻る。東坡の詩に「李陵衛律陰山死。不 似 葵芲 織 大陽 」と云にひとし。七八月花。 ※ 「大陽」は、太陽。 ※ 「抱」の読みは、誤読しているかもしれません。 あらせいとう 紫羅蘭花

          【絵本野山草】(20) 日向葵(ひゆうがあをい)/あらせいとう/七輪草(しちりんさう)/羅生門/残菊(ざんぎく)

          【語源】日本釈名 (1) 天象(天地・日・月・星・風など)

          『日本 釈名』は、江戸時代中期に貝原益軒が著した語源辞書で、和語を二十三種に分類しその語源を説いています。全三巻をコツコツ読んでいきたいと思います。 📖 天地 「あめ」の反 字は「ゑ」也。「ゑ」はひらくかな陽也。「つち」の反字は「ち」也。「ち」はとづるかな陰也。「あめ」「つち」皆上古の時の語也。此類を自語と云。『神代直指抄』に日 本 朝最初 の言語音 聲の初に「あめ」と云て、たかき義たふとき義を取り陽道をあらはし、「つち」といふはひきゝ義いやしき義を取て陰 道をあらはす

          【語源】日本釈名 (1) 天象(天地・日・月・星・風など)

          【観音霊験記 秩父巡礼】第十五番母巣山蔵福寺/湯尾峠の奇談

          ※ 「乙鳥」の乙鳥は、つばめの別名。いっちょう、おっちょう。 ※ 「十一靣」は、十一面。 ※ 「定朝」は、平安時代中期の仏師。和様と称される仏像彫刻様式を完成させた人物として知られています。 ※ 「私語」は、ひそひそ話。私語。 ※ 「灵驗」は、霊験。 筆者注 ●は解読できなかった文字を意味しています。 新しく解読できた文字や誤字・誤読に気づいたときは適宜更新します。詳しくは「自己紹介/免責事項」をお読みください。📖

          【観音霊験記 秩父巡礼】第十五番母巣山蔵福寺/湯尾峠の奇談

          【梅園魚品図正】(44) 河豚(ふぐ)/くじめ

          河豚 『食物本草』 ■魚  [■は糸+明]  一名 斑魚 『揚州府志』  シヲサイ  イソフグ  スゝメフグ 『多識編』 海産 河豚 一種  シホサイフグ  モウフグ  摂州 ※ 「摂州」は、摂津国。 クジメ 似 アイナメ 頭大 異リ。味隹品也。 ◇ 筆者注 『梅園魚品図正』は、江戸時代後期の博物家、毛利梅園による魚図鑑です。説明文書は漢文体が中心でのためパソコンで表示できない漢字が多く、漢文の返り点と送りがあります。読みやすさを考え、パソコンで表示できない漢字

          【梅園魚品図正】(44) 河豚(ふぐ)/くじめ

          『料理綱目調味抄』(10) 鍋引重箱引の部/醬物の部/浸物の部

          鍝引重箱引の部 貴人には別■、茶碗飣たるべし。[■は宛+皿] ※ 「鍝引」は、鍋引。 烹肴 漿仕立、皷かけ、青みそ、わさびみそ、からしみそ、生がみそ、又、葛引にも。魚鳥は右に出す。 ※ 「漿」は、醤油。 ※ 「皷」は、味噌。 ※ 「生がみそ」は、生姜味噌。 煎鳥 此類、委別にしるす。 ※ 「委」は、くわしく。 張煮 なまこ、籠に入、わらと砂を交、よく振て、わたともに丸に切り、甘湯、酒、漿にて加減、したの液かへらし、なまこを入、そのまゝ出す。或は、わさび皷に

          『料理綱目調味抄』(10) 鍋引重箱引の部/醬物の部/浸物の部

          東京名物百人一首(20) 能楽・梅若実/鰹節切手・にんべん/粟餅の曲搗き・本郷澤屋/鰻屋・神田川

          【元歌】   わたの原 漕ぎ出でて見れば ひさかたの    雲居にまがふ 沖つ白波 ※ 「古儀」は、昔の儀式のこと。 ※ 「仕手脇」は、能のシテとワキ。シテは能の主役、ワキはシテの相手役。 ※ 「梅若」は、 梅若実。明治時代に能楽再興の基礎を築いた明治三名人のひとり。 挿絵に描かれているのは、「翁」の能面です。 幕末から明治維新にかけて、幕府の式楽であった能楽は著しく衰退しました。世禄を失って生活に困窮した能役者は、その多くが廃業・転業を余儀なくされ、梅若は当時の様子を

          東京名物百人一首(20) 能楽・梅若実/鰹節切手・にんべん/粟餅の曲搗き・本郷澤屋/鰻屋・神田川

          【梅園魚品図正】(43) 須々岐(すずき)

          須々岐 漢名 鱸魚 『綱目』俗に、鮬の字を用ゆ。雲州にて ヂウハン、セイゴ、スゝキ フツコ 東陽。 鱸は、下総銚子の産を美とす。然ども、武州角田川の下に養ふ時は、水の清に■ [■は月+曳]、潮の鹹ざるに■ [阝+左+] 化して終に善美盡す。肉は即、玉鱠にし、亦、洗ひすゝきとして、夏月の珍 是に過る者なし。唐にも呉の淞江の産を天下の隹珍す。或は、四腮魚と呼。松江の者、其腮四牧なり。 紀伊 松江、東松江、中松江、西松江あり。紀の川の湊口より西の方夲の脇■ [辶+右] の松原

          【梅園魚品図正】(43) 須々岐(すずき)

          【観音霊験記 秩父巡礼】第十四番長岳山今宮坊/武田信玄の家臣石原宮内

          ※ 「灵驗」は、霊験。 ※ 「陳平」「張良」は、秦代末期から前漢初期にかけての政治家・軍師。ともに前漢の初代皇帝 劉邦に仕えました。 筆者注 ●は解読できなかった文字を意味しています。 新しく解読できた文字や誤字・誤読に気づいたときは適宜更新します。詳しくは「自己紹介/免責事項」をお読みください。📖

          【観音霊験記 秩父巡礼】第十四番長岳山今宮坊/武田信玄の家臣石原宮内

          【絵本野山草】(19) 秋海棠/鳥かぶと/みそはぎ/がく草/あけぼの草/千日紅/檜扇/藤撫子

          秋海棠 七八月はなさく。葉あつく、もとひずみあり。葉のつぢにいろあり。莖うすきいろ、ふしあり。四辨  葩  二辨は大に 二辨はちいさし。うち黄のつぢあり。はなびらうす紅いろなり。 秋海棠 舊傳  為 爛腸草 。近日 見 人  取 梗  去 皮  ■ 糖霜 吃  。頗  清香 其花 艶麗  可 愛。 [■は艹+醮] ※ 「舊傳」は、旧伝。昔から言い伝えてきたこと。 鳥かぶと 草烏頭 八九月花有。葉、きくのはなに似てあつく、つや有。きれふかし。花のかたち、鳥かぶとのごと

          【絵本野山草】(19) 秋海棠/鳥かぶと/みそはぎ/がく草/あけぼの草/千日紅/檜扇/藤撫子