宍粟にいた。暑い。春の失踪だ。真上から照り炙られて死相が出ている。こんな事では師匠の失笑を買うてしまうが、それはそれで宜しい。さてこの天道、方位に当て嵌めるならば夏春夏が適当だろうが、如何せん春は何処にも見当たらぬ。北極星は頼りにならんから、これには天文博士も困ったものである。ほれ、藤も枯れておる。結局、ここ数ヶ月探し求めた春昼は見付からなかった。現れぬものに後刻もなにもない。云わく、春の夢の如し─ だ。春は酒呑も、やうやう瞼おちゆく今際...
RGのWorld Tour
サタデイは堂本印象美術館、等持院なぞいく。サンデイは『Dune: Part Two』を再鑑賞。何を隠そう、初回は三分の一ほど寝てしもうたのである。ほら、IMAXだったから。この手の大作映画は娯楽を通り過ぎて快楽ですわな、ええ。Hans Zimmerのサントラで鼓膜叩き、砂漠歩きでひょいひょい帰宅するのである。快楽ね。最近は眠りに堕ちる間際の、有無を言わせず引き摺り込まれるような感覚に骨抜きにされておるのだよ(砂虫を想像してもらうといい!)。ソファの重力と健在な炬燵。リビングは