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えるえつマガジン

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えるえつりょうが書いたコラムとエッセイの一覧です。ジャンルは、哲学・心理学・社会学・創作技能(noteの使い方、音楽理論)などです。
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2018年5月の記事一覧

没個性をポジティブに捉え直す

没個性をポジティブに捉え直す

このコラムでは、社会心理学のまなざしから、無個性や没個性をポジティブに捉え直しています。無個性や没個性は、みんなの中に個性が溶けている様を表わしています。そのため、他者とは違う自分が見えなくなっているのです。

しかし、この状態はネガティブなだけではなく、ポジティブな面を持っています。それを説明するのが、没個性を更に発展させた「脱個人化」という概念です。

(読了時間:約3分半)

脱個人化とは?

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noteを1ヶ月間毎日投稿できた理由

noteを1ヶ月間毎日投稿できた理由

このnoteの投稿をもって、1ヶ月間毎日投稿達成です! この記録は、テキストと音声を合わせたもので、トークは含みません。ひと月毎日投稿という目標は、私がnoteを始めた2018/4/28に決めたことでした(初投稿自体は29日ですが)。このエッセイでは、1ヶ月間毎日投稿できた理由をお話しします。

(読了時間:約5分)

毎日投稿するために必要なものそれは(身も蓋もないのですが)ネタと時間です。

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学校の神さまは教育じゃない

学校の神さまは教育じゃない

"教育機関"という名前が表わすように、学校でもっとも大切なものは教育とされています。教育という目的のためならば、どんなことをしてもいい、許されるという気風が学校の中にはあります。「教育のために」子どもたちに物理的・心理的な暴力(=体罰)を加えることが許されていた時代もありました(今は違いますよね?)。

しかしながら、これは間違っています。暴力がダメというだけはありません。そもそも、学校が「教育の

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無意味なルールには意味がある

無意味なルールには意味がある

この社会には一見何の意味もないルールがたくさんあります。どうして中高生は制服を着たり決められた髪形をしなければならないのでしょうか? これはサラリーマンも同じですね。それを説明するのが「儀礼」です。

このコラムでは、社会学者のエミール・デュルケムが唱えた儀礼論の中で扱われている「儀礼」について説明しています。儀礼は、宗教の形式化された行動様式に留まらない、興味深い内容を含んでいます。現代にも確か

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外在化、客体化、内在化

外在化、客体化、内在化

このコラムでは、社会心理学用語の外在化、客体化、内在化について説明しています。

(読了時間:約3分半)

外在化外在化とは、表現することです。つまり自分の心や頭の中にあるものを、その外に表わすことです。ここで示している「表現」は、文学、芸術作品やシンボル(象徴)、デザインだけではありません。規則や習慣、あらゆる製品、更には数式すらもその1つです。ただし、外在化したモノの持ち主は、自分です。

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どうして悪いことをしてはいけないの?

どうして悪いことをしてはいけないの?

「悪い」とは、ルールから逸脱した人につけられる形容詞です。このコラムでは、悪いことがダメな理由と、悪いことを「悪・劣・魔」の3つに分けて、それらがどんなルールからの逸脱なのかについて説明しています。

(読了時間:約5分)

「悪い」はどうして悪いのか?すべての「悪い」ことには、ルール違反という共通点があります。ですが、そもそもどうしてルールを違反することが悪い、つまり嫌ったり避けようとしたりする

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読まれるエッセイのポイント3つ

読まれるエッセイのポイント3つ

エッセイは、体験→感想→主張・判断という順序で文章が構成されます。このコラムでは、エッセイの筆者のために、読まれるエッセイがどのようなものなのかを説明しています。多くの人に読まれるエッセイを書くときに重要なことは3つあります。1つでも構いませんが、多くを満たすほど魅力的なエッセイになります。

(読了時間:約3分)

体験が魅力的だ他の人が知りたいと思う体験は、それだけ多くの読みたい人を引き寄せま

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軽蔑をポジティブに捉え直す

軽蔑をポジティブに捉え直す

軽蔑はネガティブ感情です。この感情は、人と人との間に不和を作りやすいです。なぜなら、人は軽蔑されるとショックを受けるからです。しかし、軽蔑には、自尊心を保ち仲間意識を高めるという効果があります。このコラムでは、他者に軽蔑されたとき(あるいは軽蔑したときに)にどのように考え直せば落ち込まずに済むかについて説明しています。

(読了時間:3分半)

軽蔑とその対義語軽蔑は、相手が自分よりも劣っていると

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エリクサーでわかる価値とは何か

エリクサーでわかる価値とは何か

これは自己評価が低い人のための文章です。以前、価値とは何かについてのコラムを書きました。そのコラムでは、価値を比較できる優越の価値と、比較できない特別の価値に分けました。今回は、それとは異なる分け方をしてみます。それは、存在価値と交換価値です。

(読了時間:約5分半)

存在価値とは 交換価値とは存在価値は、ただそれがあるだけで価値があるというものです。たとえば、RPGゲームにおける、称号や記念

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本物の愛と偽物の愛の違い

本物の愛と偽物の愛の違い

愛には本物と偽物があります。このコラムでは、愛とは何かについて定義します。そのうえで、本物の愛と偽物の愛がどのような違いがあるかを説明してます(イラストつき)。

(読了時間:約2分半)

愛とは何か?愛とは、与えようとする気持ちのことを指します。愛するとは、その気持ちを行動に示した形、つまり与えることです。

左にいる方が主体、つまりあなたです。その右にいる方は客体、この場合与える相手です。あな

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万能感のメリットとデメリット

万能感のメリットとデメリット

前々回では、万能感の定義と目的について、前回は、万能感の裏側にある無力感について説明しました。後編の今回は、万能感のメリットとデメリットについて解説します。まだご覧になっていらっしゃらない方はそちらを先にお読みくだいませ。本編に入る前に、前のコラムの内容を軽くおさらいしておきましょう。

(読了時間:約7分)

万能感は、全知全能で無制限、すなわち何でも知っているし、何でもできるし、何をしても許さ

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万能感の反対は無力感

万能感の反対は無力感

前回は、万能感とは何か、何のためにあるのかについて説明しました。今回は、万能感の裏側にあるものは何かについて説明します。

おさらいしておきましょう。万能感とは、自分は何でも知っているし、何でもできる感じのことです。無限で無制限な自己効力感であり、これによって自分が他の人間とは比べものにならないくらい価値があると感じます。

(読了時間:約3分)

万能感の反対は無力感万能感の裏にあるのは、無力感

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エッセイとコラムの書き分け方

エッセイとコラムの書き分け方

随筆(エッセイ)と論文(コラム)の書き方は、たとえ内容が同じでも違ったものになります。このコラムでは、2つの書き方の違いについて説明しています。特に重要なのは、文の順番です。これらを、おいしいケーキ屋さんに行ったことを例に説明します。

(読了時間:約5分)

エッセイは時系列順、コラムは重要度順エッセイは、基本的に起こったことや思ったことを、起こった順番で表現していきます。この順番は、ストーリー

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境界線(バウンダリー)の引き方

境界線(バウンダリー)の引き方

NOが言えない、周りの人から影響を受けやすい。その原因は、バウンダリーがあいまいなせいです。境界線(バウンダリー)とは、自他境界、つまり自分と他人の間の境界線のことを指します。このコラムでは、境界線の引き方とあいまいになる理由、そのデメリットについて説明しています。

(読了時間:約5分半)

境界線の引き方境界線を引く方法は、自分のものと他人のものをハッキリと分けることです。なぜなら、所有物とそ

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