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妻の姓になって考えたこと
4% ─夫婦の姓に関する現状─平成27年度の調査によると、96%の夫婦が夫の姓を選択して結婚しています。僕たちは2020年1月に婚姻届を提出し夫婦となり、僕は戸籍上の姓が変わりました。仕事では旧姓を使っていますが、名前が2つある感覚は意外に楽しいです。結婚以来、この4%のマイノリティーの立場として何か発信できないかという思いが常に頭の片隅にありました。
現在の日本の法制度では、結婚にあたりどちら
ジャーナリングの効用
もやもやとした悩みを友達に打ち明ける時、話しているうちに自分の考えが整理され、なぜ悩んでいたのか、これからどうすればよいかが自然と見えてくることがある。書くことも同じで、noteでわざわざ下手な文章を公開するのには、書く作業を通して自分自身を知るという内向きの理由も大きい。ただし、ある程度ボリュームのある文章をコンスタントに書き上げることのできる性格ではないため、ジャーナリングという形式で毎日少し
もっとみる記憶のいれものにフックを
どうしても忘れられない奇妙な1枚の写真があります。
去年の夏のある日の午後、ちょっと散歩でもしようと、まだ慣れないフィルムカメラを片手に、まだ慣れない東京のある街を歩いていました。どこかの国の大使館の建物の前を通りかかったとき、その白壁の表面でちらちらと揺れていた木洩れ日がほんとうに美しくて、高ぶる気持ちを抑えつつ、ゆっくりと一度だけシャッターを切りました。塀の向こうの大木の下、ざらざらとした壁の
アフターコロナのコンパクトシティ
新型コロナウイルスをきっかけに、これからの私たちの生活の在り方を見直す動きが高まっています。特に都市・まちづくりの分野では、著名な建築家・プランナーや研究者の間でも議論が進んでいるトピックであり、自分自身の考えの整理のためにもここで文章にまとめたいと思います。
コンパクトシティは終焉を迎えるのか日本でコンパクトシティの考え方が登場してから久しいです。その定義は曖昧ですが、国土交通省によれば、都市