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まち

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「地元、何もない」はもう言わない

「地元、何もない」はもう言わない

愛される名店、を愛する人たち友人がメンバーのひとりとして活動しているユニットCHI&MEが、地元豊橋市の老舗を特集する冊子『愛される名店 豊橋駅前エリア』を刊行し、市内で配架しているそう。豊橋に足を延ばすことがなかなかできないので、オンラインショップで興奮気味に注文し手に入れた。
冊子は、「ひとつひとつのお店の魅力を掘り下げ、捉え、再編して発信する」というメッセージから始まる。丁寧な取材によって各

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背景としての土木

背景としての土木

「建築写真」はあるのに、「土木写真」とはあまり聞かない。何かと建築と土木を区別するのも野暮だけど…
Instagramで検索してみると、「#建築」は200万件近く投稿されているのに対し、「#土木」は8.3万件程度だ。ちなみに、「#街」は49.5万件、「#都市」は10.7万件だった。この差の理由は、単体で被写体として成立する建築物と写真メディアの親和性の高さ(ばえるよね)とか、建築に携わる人たち、建

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仙川駅前が好きな理由

仙川駅前が好きな理由

京王線仙川駅の改札を出ると、視界いっぱいを覆うほどの桜の木があって、その先にはまっすぐと歩く人の流れが見える。そこにはおしゃれなお店が続いてるみたいだ。初めてこの駅で降りたとき、直感的に、ここに住みたい、と思ったのをよく覚えている。
仙川に住み始めて1年以上経った。この街が好きな理由は、人とかお店とかたくさんあるけれど、今回は駅前広場の空間にフォーカスしてみたい。

下手な絵だけど、仙川駅駅前広場

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生活の一部としての公園を考える ─ 善福寺公園を歩いて

生活の一部としての公園を考える ─ 善福寺公園を歩いて

ようやく酷暑が落ち着き、朝から気持ちの良い気候だったので、ずっともったいぶって行けていなかった場所へ向かう。西荻窪駅から北へ、深く掘り下げられたいかにも都市河川といった善福寺川に沿って歩くと、住宅街の真ん中に忽然と森が現れる。ここが、神田川の支流で住宅街を流れる小さな川・善福寺川の上流端、善福寺公園だ。
善福蛙のプロジェクトとして知った遅野井川親水施設を見に行くのが当初の目的だったけど、池をぐるっ

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アフターコロナのコンパクトシティ

アフターコロナのコンパクトシティ

新型コロナウイルスをきっかけに、これからの私たちの生活の在り方を見直す動きが高まっています。特に都市・まちづくりの分野では、著名な建築家・プランナーや研究者の間でも議論が進んでいるトピックであり、自分自身の考えの整理のためにもここで文章にまとめたいと思います。

コンパクトシティは終焉を迎えるのか日本でコンパクトシティの考え方が登場してから久しいです。その定義は曖昧ですが、国土交通省によれば、都市

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国分寺崖線の階段をめぐる

国分寺崖線の階段をめぐる

住宅街の中にある階段に妙に惹かれる人は少なくないはずです。街の中に突然現れる階段は、見つけるとつい登ってしまう不思議な雰囲気を持っています。今回は、西東京・武蔵野台地の崖線を舞台に、まだ見ぬ魅力的な階段を探して街を歩きます。

国分寺崖線とは調布市の一角に住んでいる自分にとって、近所に階段に多いということはなんとなく予想していました。というのも、ここには「国分寺崖線」という特徴的な地形があるからで

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透明高速道路

透明高速道路

小さい頃、東名高速道路は透明なチューブか何かでできている近未来的な道路だと思っていた人は僕だけではないはず。タイトルにしてみたけど実はこれは本題ではない。

合成路線名「合成地名」というものがある。 「大森」の「大」と「蒲田」の「田」で「大田区」みたいなあれだ。東名高速道路など、道路の場合は地名ではないから「合成路線名」とでも呼べばいいんだろうか。東名、名神、名阪(名古屋ばっかり)など、うまく言え

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細い鉄塔と軒先の緑

細い鉄塔と軒先の緑

東京に住み始めて1年が経った。これまでも東京へ行く機会もそれなりにあったものの、やっぱり住むとなると違う。地方出身者特有の東京への大きすぎる憧れと少しの恐怖感を今でも抱きながら日々暮らしている。この新鮮な気持ちが薄れないうちに、東京での身近な風景を見て感じたことを撮りためたフィルム写真と一緒に書き残しておこうと思う。

東京へ来て、都心のビル群や、歴史ある名所、風情を感じる下町の風景には素直に感動

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