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#小説

読んだもの断片記 4/28-5/28

読んだもの断片記 4/28-5/28

↑の続きです
この一ヶ月はサボり気味、5月ということもあり、メンタル的にもしんどい一ヶ月でした〜。
走り書きですが、読んだ本などを記録しておきます。

2024/4/10〜2024/4/28

1 星野太『食客論』(講談社)

 共に生きることとは何か、という問いに、食事という側面から切り込んでいく論。バルトの講義録、サヴァランから九鬼修造、石原吉郎まで、非常に広大な範囲で繰り広げられている。第四

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「もう遅い」なんてことは絶対にないから、私はあなたの感想が読みたいです!というはなし

「もう遅い」なんてことは絶対にないから、私はあなたの感想が読みたいです!というはなし

初めての書籍の発売から1ヶ月と少しがたった。

発売前も後も、
嬉しいことがたくさんあった。

応援してくれている人たちにお祝いをしてもらって、新しく本で出会ってくださった人もいて、重版が決まって、手をかけた本をみなさんに可愛がってもらえているようで、とても嬉しい。

でも、嬉しいことばかり、
というわけにはいかない。
やっぱり知らない世界に出ていくということは、
きついなと思うこともある。

2

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はじめまして!ミステリー小説

はじめまして!ミステリー小説

人生で初めての経験をここで書きたいと思います。

なんてことはないんです。小説を完読したという話です。
というか、聞いたんですが…。

そうAmazonAudibleで完読です。 その作品と出会ったのはこういうバナーから知りました。

約一年間AmazonAudibleを使用してきましたが、こういうところから本探しをしたのは初めてでした。

なんの本かというと、『 ハヤブサ消防団 』というミステリ

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【今日何読む?】波が来るとき、来ないとき、今来ている波

【今日何読む?】波が来るとき、来ないとき、今来ている波


読む本をどうやって選ぶか?

最初の投稿で、特にこのジャンル!と決めているわけではなく、目についたもので面白そうなものを読んでいると私は述べました。
もちろん、新聞やSNSで紹介されていて面白そうだから、という明確な動機がある時もありますが、今の私にとって本を読みたい気持ちは「波」のように寄せてくるもの。

波の種類は様々で、
・とにかく非日常を味わいたい。時代背景も国も現在の自分と全く違うもの

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残り30ページの夜ふかし

残り30ページの夜ふかし

通勤時間で小説を読む。

「あぁ、あと約30ページで読み終わってしまう…」
というところで、目的地に着く。

こんなことが、多々ある。

到着する前にピッタリ読み終わる、ということは難しいだろう。
たいてい、途中で中断して、栞を挟み、本を閉じる。

しかし、あと数十ページで終わる時というのは
物語の中で、
一番次の展開が気になる場面だったり、
クライマックスだったりする。

場合によっては泣きそう

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つくりおき物語(掌編小説)

つくりおき物語(掌編小説)

『昔から物語は作り置きされる中では一番大切な食料でした。なぜなら、食べる人がいる限りはずっとなくならないからです。
大体の物語は作り置きされるので、それを食べた人たちがもっと食べたくなり自分で作り出すことが多くなりました。
そして、物語は飽和時代へと突入しましたーー』

テレビに映った竹取物語漬けをナンは鼻で笑った。
「俺8000年ぐらい前からあるし」

彗星です。最初考えていた題名を形にしたら、

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文芸ムックあたらよ創刊号に短編寄稿いたしました

文芸ムックあたらよ創刊号に短編寄稿いたしました

「文芸ムックあたらよ創刊号」(有限会社EYEDEAR)に、短編を寄稿いたいました。

「文芸ムックあたらよ」は「面白い今を、もっと面白く楽しもう」をテーマとした新しい文芸誌です。

創刊号のテーマは「夜」となっており、総勢19名のクリエイターによる寄稿/対談のほか、496作品もの応募が集まった『第一回 あたらよ文学賞』の受賞作品も掲載されております(綾坂も、最終選考委員の末席に加えていただきました

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【おはなし】 冬支度と木の実

【おはなし】 冬支度と木の実

「そろそろ冬眠の準備をしようと思うんだ。手伝ってもらえるかな」

僕の体よりも大きなクマが言った。

「もちろん、手伝ってくれるわよね」

クマの肩に座っているリスが言った。

僕の体を支えているハンモックが静かに揺れる。少し冷たくなてきた風にやさしく起こされるみたいに、彼らは僕をお昼寝から目覚めさせた。

「もちろんいいよ。もうそんな季節になったんだね」

急に目覚めた僕はまだ意識がさだまらない

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答えは、好きな本の中に。

答えは、好きな本の中に。

今日も朝からじっとりと蒸し暑い日でした。

やっぱり簡単には秋にならない、でも、夏の終わりの寂しさを通り越して秋の始まりへの期待が高まっているのは、仕事柄でしょうか…。

今日は、ホットコーヒーを数えるほどしかドリップしていないような。
でも私はなんだか甘ったるいものが飲みたい気分で、真冬のようなホワイトホットチョコレートを飲んだりしてました。

気付けば、スーパーに並ぶお菓子は栗のフレーバーで、

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読み聞かせのリクエスト📖✨

読み聞かせのリクエスト📖✨

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YA【夜風の中から】(10月号)

YA【夜風の中から】(10月号)

 学校から真っ直ぐ家に帰ると、美佐代は鞄を足元に置いて、自宅のインターフォンを押した。岩井家の表札の下の赤い電源が入る。カメラとマイクに少し顔を近づけて、ただいまとつぶやく。
 次の瞬間、
「おーかーえーりーなさーい!」
 美佐代の声の十倍以上の音量で、母親が歌いながら返事をした。
 美佐代は、深いため息をつく。
 美佐代は、母親が無理して明るく振る舞っているのがわかる。
 小学生の時、美佐代の運

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