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新しい経済

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SDGsとイスラム金融

SDGsとイスラム金融

3行要約:イスラム金融とは、シャリア(イスラム教における規範や法)に基づいた金融システムである。イスラム金融は、その概念自体が倫理的ビジネスを重視した金融のあり方を説いている。そのため、SDGs(持続可能な開発)との相性が良く、持続可能な開発のための有効なファイナンス手段として近年、期待されている。

ダラム大学イスラム経済金融研究所 (Durham Centre for Islamic Econ

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イスラム金融とは何か

イスラム金融とは何か

3行要約:イスラム金融とは、シャリア(イスラム教における規範や法)に基づいた金融システムである。イスラム金融は近年ムスリム国を中心に、従来の金融サービスに対する「代替的ファイナンス手段」として大きな成長を遂げている。しかし、市民のイスラム金融の仕組みに関する認識の欠如、シャリアを遵守しつつクリエイティビティを高めることの難しさ、イスラム金融システムの標準化の難しさ等、イスラム金融においてシャリアを

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論文や教科書はいつから動き出すのか

論文や教科書はいつから動き出すのか

多くの学問分野において「時間」と「空間」の概念は理論なり分析の中に取り込まれている。しかしながら、ジャーナルやその他学術論文ひいては学校の教科書も、依然として「動き出さない」(少なくとも社会科学系は)

2020年になっても論文が動かない
数ヶ月前に卒論を書くにあたり、論文の挿入した自分の時系列系のグラフが、紙の上で動いてくれないことに対し、読者が時系列に沿った変化を適切に認識し得ないのではないか

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お金は「記憶」を持ちたいのか

お金は「記憶」を持ちたいのか

先ほど私が使った100円玉は「どんな経路を経て私の元に届き」そして「どこに向かっていくのか」

私たちにとって、(1) 今、私たちのお財布に入っているお金達の「記憶」を辿ることは可能か (2) もし可能ならば、私たちはその「記憶」を辿るべきかの二点を考えていきたいと思う。

1. 「お金」と私たちの「記憶」「お金」は常に私たちと日常を共にしている。だからこそ私たちの生活は、時たま「お金」と引づけら

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霞ヶ関ファイナンスのさらなる可視化は可能か

霞ヶ関ファイナンスのさらなる可視化は可能か

「政治とお金」はいつの時代においても良くも悪くも頻繁に議論されるトピックである 政治面では多く取り扱われているものの、果たしてその存在は「金融」という側面からより深く思考されたことはあるのだろうか。

今回は、「政治とお金」を「ファイナンスの可視化」という新たな面から考えていきたいと思う。

*先に、この記事は一切現在の政治を批判したりある種の政治的志向を押し付けたりすることを意図していない旨留意

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