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お金は「記憶」を持ちたいのか

先ほど私が使った100円玉は「どんな経路を経て私の元に届き」そして「どこに向かっていくのか」 私たちにとって、(1) 今、私たちのお財布に入っているお金達の「記憶」を辿ることは可能か (2) もし可能ならば、私たちはその「記憶」を辿るべきかの二点を考えていきたいと思う。 1. 「お金」と私たちの「記憶」「お金」は常に私たちと日常を共にしている。だからこそ私たちの生活は、時たま「お金」と引づけられて記憶されている。例えば、 ポジティブな記憶 ・お年玉で買った本 ・初任

    • 円安から身を守るには

      円安がこのところ一段と進んでいる。 背景にあるのは、2つ。1つ目は、日米の金利差(米国は高金利を維持、日本は低金利を維持)。2つ目は、この金利差が当分続くだろうと思っている投資家がキャリトレードをしている(つまり1による円安進行を助長している)ことにあると思う。 当面は続くだろう。為替は日銀ではなく、財務省の管轄。彼らの為替介入の意義は、マクロファンダメンタルに沿わない急速な為替の動きを止めること。しかし、彼らはそう簡単に現状介入できないだろう。なぜならば、足元の動きは、マ

      • 27歳からどう生きるか

        最近、3年ほど働いた企業から転職した。最近、6年間付き合っていた彼と結婚した。最近、結婚式の代わりにウェディングフォトをした。最近、彼の国に移住した。この2ヶ月でこれだけの環境の変化があった。転職先では、前職のような残業がほとんどなくなった。給料が二倍になった。9時就業なのに、みんな9時過ぎにくる。私の英語のライティング力の無さに上司が唖然としていた。それとなく、英語力の即急の改善を求められている。新しい場所での生活には慣れてきた。でも、疲れた。非常に疲れた。 前職の仕事内

        • Communicative Money 対話型マネー

          私たちがお金を使うときは、常にお金に対して、一方向のコミュニケーションがなされる。つまり、私たちが使いたい時にお金を使う。一方で、お金は私たちに自分自身を使って欲しいと懇願することはない。 では、私たちの生活をより豊かにしてくれるような、対話型マネーがあったらどうだろうか。 最近、チャットGPTなど、生成AI技術の普及が進む中、技術と人間が相互にコミュニケーションをとることで、私たちの作業が進んでいく機会が増えたように思う。例えば、英語がわからないとき、私たちは、チャット

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          彼の、私の5年間は何だったのか

          彼が今日、医学部の卒業試験(日本の国試にあたる)の最終試験を終えた。彼と出会って早6年。この6年間お互い苦しんできた。出会った20歳の時、まだ私は大学2年生だった。海外の大学でひとり、苦しんでいた。勉強についていくのも、人間関係、将来も悩んでいた。一方、その頃、彼はちょうど入学前で、医者になること、人を助ける仕事に就くことに誇りをもち、大学で沢山勉強して早くみんなから信頼される医者になりたいと意気揚々と語っていた。そんな彼が眩しかった。正直、眩しいだけではなくてそんな彼に劣等

          彼の、私の5年間は何だったのか

          お金なんてなくなればいいのか。

          フィナンスを学び始めた大学1年生の頃から約7年、ずっと頭の片隅で、「お金のあり方」について考えてきた。大学で金融・経済を専攻しようと思ったのは、お金の仕組みがなければ、もっと多くの人が辛い思いをしなくていいのではと思ったから。お金を稼ぐために辛い思いをして、身を粉にして、神経を擦り果たして自分して自分家族の生活のために日々過ごすような生き方に違和感を感じたから。でも学べば学ぶほど、それは「お金のあり方」が問題なのではなく、それを受け入れている人々の意識の問題なのだと気づいた。

          お金なんてなくなればいいのか。

          ご縁玉

           「ねえ、お母さん、なんでこのお金、赤い紐がついているの?」 「それは、五円玉だからだよ。5円玉を持っていると、良いご縁があるんだよ」 そんな会話からはや20年弱。当時幼稚園生だった私も、社会人3年目として、社会で揉まれている。その時の記憶が少し蘇ってきたのは、仕事帰りの帰り道、コーヒーを買ったときに、出てきたお釣りが紐付き5円玉だったからだろう。  ただ、信じられないことに、記憶が蘇ってきたのは、私だけではないらしい。つまり、5円玉を手に取った瞬間、その5円玉を使ってき

          1062日ぶりに彼に会った

          遠距離恋愛をすること早4年。コロナのおかげで、3年近く彼と会えていなかった。やっとこのGW、彼の国の観光目的での入国規制が緩和されたことを受けて、1週間、会うことができた。お互い、前回ともに過ごした時から、22歳→24歳へと年齢がかわっただけでなく、その期間に色々なことを経験した上での再会であった。 会えて嬉しかった。お互いの隣に座り、話せるだけで楽しくて仕方なかった。 待ってよかったと心の底から思った。 会えなかったこの3年間、他のカップルが一緒に過ごしていたであろう時

          1062日ぶりに彼に会った

          われ思わないゆえに我(2)あり

          最近、「自分の見ている世界の解明度を上げたい」と強く感じ、経済学・哲学・物理学をはじめとする幅広い分野の本を読んでいた。読めば読むほど、知識や新規情報をインプットすることで、これまで自分が見ていた自分の日常をよりピクセル(解明度)を上げて見ることができるようになった気がしていた。しかしその一方で、「所詮自分のレンズ(主観的見方)からは逃れられないこと、自分を通してしか、外部の世界を経験できない。歪んだ見方しかできないこと」に悲しみを感じることが多くなってきた。本から情報を得て

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          記憶メッシュ

          「もう知ってるかしら...あの頭がすごい良かったあの家の真ん中のお嬢さん、死んじゃったみたいだよ」 自分が資本主義の社会に飲まれていくことに耐えられなかった。「この社会に生きている」そのこと自体が自分がこの社会を肯定しているようで、そんな自分に嫌気がさした。小学生の頃から、優等生だった。他の人より成熟していたのかもしれないし、逆に、未成熟すぎたのかもしれない。勉強はできた。スポーツもできた。ピアノも弾けた。容姿も、周りから告白されることが多いことから、自分はそんなに悪くない

          記憶メッシュ

          明日の五千円

          「記憶」は、過去に起きた事柄だから、過去のものなのか。それとも、それを覚えているのは、「いま」だから、現在のものなのか。はたまた、それは、未来に起こりうる事柄に対応するためにもっているものだから、未来のものなのだろうか。 25年ほど前に Narayana R. Kocherlakota により発表された "Money is Memory" という論文がある。彼の結論は、「お金の役割は記憶が代替できる」というシンプルなものだ。お金の三つの役割と言われている「価値尺度」「交換(

          明日の五千円

          離人感の多次元化

          あたかも自分が自分ではないような感覚に襲われたことはありますか。 「離人感」と呼ばれる現象のようなのですが、私も何度か、10代の時に経験しました。実際、自分を「自分と別個した存在」から眺めるイメージなのかなと考えているのですが、 「自分」ーーーーーーーーーー「自分を眺める別の存在」 が脳の中で共存している感じです。ですがよくよく考えてみると、自分を眺めている別の存在に自分が立っていることも認識しているため、 「自分」ーー「自分を眺める存在」ーー「自分を眺める存在を認識

          離人感の多次元化

          数学に音を、色をつける。そして歪める

          人工的に共感覚を再現することにより、故意に私たちの日常の認識を歪め、私たちが生きていると錯覚しているこの日常を、この社会を別のスライスから見たい ファイナンスを専攻している身分として、日々数学に多く触れているのですが、「数学は静かだな」と常々思っています。これは、数学を「解く」過程で「感情を必要としない」ゆえか。または、公式に従う場合「想起(イメージ)しづらい」ゆえでしょうか。 「共感覚」といって「ある1つの刺激に対して、通常の感覚だけでなく 異なる種類の感覚も自動的に生

          数学に音を、色をつける。そして歪める

          まだ記憶がないお金

          最近ビットコインが絶好調ですが、何が私たちをビットコインや仮想通貨に駆り立てているのでしょうか 「簡単に稼げそうだから。」「人は新しいものに興味を持つから。」「最新技術を搭載し将来性がありそうだから。」このような理由がよく挙げられますが、それら新しい通貨が持て囃される本当の理由は何なのでしょうか。 たとえ個人単位ではそれらの投機的な理由に起因するとしても、「根本的な何か」が私たちをそれらへ駆り立てているはずです。例えば、 私たちがビットコイン等の新しい通貨に興味があるの

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          こんな時だからこそミャンマーでの思い出を語らせてほしい

          ミャンマーで過ごした10代最後の夏1ヶ月ほど前から私のFacebookがミャンマー語で埋め尽くされるようになりました。四年程前に3ヶ月ほど、ミャンマー、ヤンゴンに滞在していた経験があり、今回の騒動に関し、驚いていると同時に、自身の無力さをもどかしく感じております。 ミャンマーの政治や国としてのアイデンティティについて私が深く語れることはないのですが、私自身が3ヶ月滞在した中で感じた「ミャンマーの魅力」を今回少しでも語らせて頂き、デモのニュースから受け取られ得る「ミャンマー」

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          一緒に欧州の夜道散歩しませんか

          夜道っていいですよね。静かで、暗くて、 今日は行きつけの場所へ一緒に散歩してもらいたいです。(写真の間に勝手につらづら今思っていることも書いてきます。) 駅近いんです。今日も寒かったです。暗く見えるんですが、実はまだ6時ぐらいなんですね。日が出るのが9時ぐらいで4時には沈んじゃうんです。日中も晴天の日は少なく、曇りの日が多いです。(私のセロトニンがさらに減ってく...) 一応ロックダウン中なので、金曜日の夜にもかかわらず、静かです。 ところで、「NHKの世界ふれあい街

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