離人感の多次元化
あたかも自分が自分ではないような感覚に襲われたことはありますか。
「離人感」と呼ばれる現象のようなのですが、私も何度か、10代の時に経験しました。実際、自分を「自分と別個した存在」から眺めるイメージなのかなと考えているのですが、
「自分」ーーーーーーーーーー「自分を眺める別の存在」
が脳の中で共存している感じです。ですがよくよく考えてみると、自分を眺めている別の存在に自分が立っていることも認識しているため、
「自分」ーー「自分を眺める存在」ーー「自分を眺める存在を認識する別の存在」
と三段構造になっているのではないでしょうか。
しかしさらに考えてみると、その三つ目の存在がいるのではと現時点において、自分で考えられる点から、実は、さらに超越した、俯瞰した四つ目の存在があるのではないでしょうか。
「自分」ーー「自分を眺める存在」ーー「自分を眺める存在を認識する別の存在」ーー「自分を眺める存在を認識する存在があることを認識する別の存在」
私の認識能力が続くまで、このプロセスを続けることができるとしたならば、
「自分」ーー「自分を眺める存在」ーー「自分を眺める存在を認識する別の存在」ーー「自分を眺める存在を認識する存在があることを認識する別の存在」--- ∞
私は影分身しているみたいですね。
さらに考えると、左側を伸ばすことは可能なのでしょうか。つまり、「自分」の初点はどこなのでしょうか。もしかしたら、私たちが日頃感じている「自分」は何かを俯瞰視したものであり、
-∞ ーー「自分」ーー「自分を眺める存在」ーー「自分を眺める存在を認識する別の存在」ーー「自分を眺める存在を認識する存在があることを認識する別の存在」ーー ∞
だったり、しないでしょうか。
そもそも、イメージとして、このプロセスは、直線なのか、円状なのか、はたまた私たちが直感的に理解しがたい数学的形をしているのでしょうか。私自身、何を考えようとしているのか、よく分からないです。
「自分を客観視する」というフレーズがもて囃されていますが、何次元まで客観視すれば良いのでしょうか。そう考えると、現実問題、自分自身を客観的に捉えて、振舞うことなど、簡単にできないのも致し方ないのかもしれない気もしてきました。