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それぞれの生と死

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周囲のさまざまな生きざま、死にざまについて書きます。
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#心

おばあちゃんに夢で会えた♡在宅緩和ケアを終えて

おばあちゃんに夢で会えた♡在宅緩和ケアを終えて


おばあちゃん(姑)の夢
「おばあちゃん、その紫のワンピースええね、似合ってるよ。」
「あれ?おばあちゃん、元気になったんやね~!」

嬉しくて思わず姑に抱きついた。
姑はもとのふくよかな体になっていた。

...夢だった。

最高に穏やかな最期
その日の午後、私の疲れは限界を超えていたように思う。睡眠不足でちょっとフラフラだった。

姑はその時、すでに何も食べたり飲んだりできなくなっていたが、

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「私が死ぬこと、誰にも言わんといてな!!」

「私が死ぬこと、誰にも言わんといてな!!」

(声をふりしぼって)明るい声で、
お友達と電話をしていた姑。

電話を切ったあと、
ベッドの上から私に言いました。

「私が死ぬこと、誰にも言わんといてな!!」

4月末、
7ヶ月間の在宅緩和ケアの後、姑は静かに息を引きとりました。

亡くなったことを知らない
遠方に住んでいる姑のお友達から、
高級そうなブドウが箱一杯に送られてきました。

今度こそは言わないといけません。
高齢のお体に触らなけれ

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終戦から76年、18歳で戦死した兄を想う義母の話

終戦から76年、18歳で戦死した兄を想う義母の話

過去帳に知らない姓の人が。。。私:「おばあちゃん、この人誰なん?」

義母:「腹違いの私のお兄さんや。。。」

家の仏壇の過去帳に見慣れない姓のご先祖様の名前がありました。
義父母と同居してからずっと気になっていましたので、7、8年前に聞いてみたところ、義母が涙ながらに答えました。

捨てられた奥さんと息子(このお話は義母の実の母が義母に話した内容です)

義母の父親には前の奥さんがいたようです。

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亡き父をしのんで三世代おうち映画鑑賞会

亡き父をしのんで三世代おうち映画鑑賞会

めずらしく息子から提案がありました。

「家でみんなで(本人&祖母&私)映画でも観いひん?」

同居の80代義母は糖尿病の持病を抱えています。
コロナの件がありますので、できるだけ外出を避けています。

そんな中、息子は良い提案をしてくれました。映画鑑賞会の始まりです。
リビングのカーテンを閉めて部屋を暗くし、
三世代が、テーブルの上のノートパソコンに向かいました。

鑑賞するのは、義母が生まれる

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父の心のあり方に感謝!私の心が救われた話

父の心のあり方に感謝!私の心が救われた話

1. 一人暮らしが心配になった実家の父もう25年も前の話になります。
母の死後、父(当時64歳)は糖尿病が悪化し合併症で腎臓や目を悪くしました。

一人暮らしが心配になってきた実家の父をどうするか…?

私には弟と妹がいます。全員が実家から遠く離れた別々の土地で家庭を築いています。
話し合いの時、まず弟嫁がこう言いました。

「○○さん(弟の名前)のお父さんであって、私はお父さんとは思っていません

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亡くなる前の接し方に答えはない?末期癌と知らずに逝った母

母が50代で亡くなってから、今年で丸25年私自身が母の年齢に近づいてきました。
会えるものなら幽霊の姿でもいいから会いたいです。そして、心からお礼が言いたい!

お嬢様育ちで、のんびりした性格の母だったそうです。
お見合いの席で父が一目惚れだったとか……
(「笑顔がかわいかった」と父が言っていました)そして結婚しました。

結婚後、母の生活が一変!
私の祖父が社長で、父の姉夫婦と一緒に商売をする家

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結婚4回!孫娘に打ち明けた昔話

結婚4回!孫娘に打ち明けた昔話

私の両親は共働きでした。
幼稚園児の頃から家で待ってくれているのは、同居していた父方の祖父でした。(私が通っていた幼稚園はお迎え不要で、集団で帰宅していました)

祖父は毎日玄関まで出てきてくれました。

「お~帰ってきたか。美味しい菓子があるよ。」

祖父の部屋に入ると、煎茶と和菓子を用意してくれていました。
当時私は、ほぼ毎日和菓子を食べていました。
今でもケーキよりも「あんこ」派です。

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