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my love poetry reading.   フレデリック・ロルフの『THE D…

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my love poetry reading.   フレデリック・ロルフの『THE DESIRE AND PURSUIT OF THE WHOLE』の翻訳を趣味で。 最も愛するのは稲垣足穂、マーロン・ブランド、ブレードランナー2049。

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    フレデリック・ロルフ、コルヴォー男爵の遺作『THE DESIRE AND PURSUIT OF THE WHOLE』の翻訳連載です。 意訳超訳お許しください。

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    私の理想とする文学への憧憬が込められた作品を集めています。

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記事一覧

きみーの名は 藤原義江

今書いているものの資料で購入した『藤原義江』の本。 残念がら、期待した資料は掲載されていなかったが……。 藤原義江、と、言われても、誰?という人が多いだろうが、…

雪雪
13時間前
8

アウトサイダー・アート建築『二笑亭』

アウトサイダー・アート、なる一群があるが、その中でも建築群、ワッツ・タワーであったり、シュバルの理想宮であったり、まぁ、常人では理解できない奇想天外の作品群。 …

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1日前
10

舞踏ファーザーの胡蝶の夢

ちょいと奮発して、大物を購入。 大野一雄・細江英公の『胡蝶の夢』、写真集である。 大野一雄、土方巽の言うところの、「一匙で震えさす劇薬のダンサー」であり、どこで…

雪雪
2日前
8

『極悪女王』全話見たけど良かったなぁ〜。
白石監督は『止められるか、俺たちを』をそうだけど、青春映画が巧いな。
『地面師たち』もとてもおもしろかったし、今年は映画よりもドラマが上だナ。

雪雪
2日前
2

久方ぶりにダッシュボードを見ると、
原田マハの『異邦人』をdisっている記事が一番読まれていた。それかしょうもない漫画の感想。私の渾身の記事は圏外だった笑 ま、どうせ私には10人くらいしか読者がいないからしょうがないか。いや、10人もいるのは凄いことだ。

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3日前
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書店パトロール62 手に入れちゃあおしまいだ

最近、落語の本が増えている気がする。 各都道府県の県民性、その県の特徴をテーマに落語にした作品をいくつか紹介している本のようだ。京都、愛知、奈良、山口、東京………

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3日前
11

肉体、滅びる藝術 金森穣『闘う舞踊団』

金森穣の『闘う舞踏団』を購入して読んでいる。 りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館の専属劇団であるNoismの誕生の軌跡が描かれている。 そもそも私は、ドキュメンタリー…

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4日前
10

書店パトロール61 言語大戦

書店パトロールは始めるとキリがない。 本は無限にあり、たくさんの魅力的な本がある。 まずは発売されたばかりのこの本を手に取る。 映画監督、ラナ・ゴゴベリゼ。ジョ…

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8日前
15

400年の受難劇、300年のおもちゃたち。

未だ嘗て、ヨーロッパに言ったことがない。 まずは遠いのと、それから高い、その2つが理由である。 ヨーロッパには行きたい国や街がたくさんあるけれども、なかなか行く機…

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10日前
7

書店パトロール60  藝術の暑い秋

映画本コーナーで、非常に刺激的な本を発見。 VHSのジャケ、それも、B級どころを集めて解説している本だ。 副題がかっこいい。『VHSジャケット野性の美』。私も、ご多分…

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12日前
15

『エイリアン・ロムルス』 全部てんこ盛りで大満足。

『エイリアン・ロムルス』を鑑賞する。Tジョイ京都にて。 以下、ネタバレで書く。 『エイリアン』シリーズは『エイリアンVSプレデター』シリーズ以外は全て鑑賞している。…

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13日前
9

『屋根裏のラジャー』に見る空想シェアリング

Netflixの配信で『屋根裏のラジャー』を鑑賞する。 昨年の12月に拡大公開され、興行的に大コケしてしまった作品だが、本当には映画館で観ようと思っていた。 私はそれなり…

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2週間前
9

書店パトロール59 美しき歌集たちよ、結婚してくれないか。

アウト・オブ・眼中はよく聞いたが、『アウト・オブ・民藝』は初見だった。民藝絡みの本である。 私は、民藝に関して明るくないのでよく識らないのだが、この本は、トーク…

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2週間前
11

みんな、箱男

『箱男-The Box Man』を鑑賞する。 客は10人くらいだった。以下、普通にネタバレをする。 みんな、『ラストマイル』を観に行っているのだろう。それが正解だ。 監督は石…

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2週間前
16

『プリディスティネーション』的パラドクス『ターミネーター0』

Netflixで『ターミネーター0』を鑑賞。 8月29日に配信されたばかりのホヤホヤで、全8話、1話30分弱である。 まず、アニメーションである。プロダクションIGが制作してい…

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3週間前
11

書店パトロール58 中村森、『太陽帆船』出航! 良い歌集との出会い

台風が迫っている。 然し、今回の台風はノロノロで、予定もオロオロである。 書店員さんは、そんな日でもお仕事を頑張っておられる。大変な仕事だ。 実は、私も昔、書店で…

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3週間前
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きみーの名は 藤原義江

きみーの名は 藤原義江

今書いているものの資料で購入した『藤原義江』の本。
残念がら、期待した資料は掲載されていなかったが……。

藤原義江、と、言われても、誰?という人が多いだろうが、まぁ、大正時代〜昭和時代の大人気だったオペラ歌手だ。
1976年に77歳で亡くなっている。

父親がスコットランド人で、母親が日本人の芸者で、庶子である。
幼い頃に、父親に会いに行くように母から汽車の切符を渡されて、貿易商をしている父の仕

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アウトサイダー・アート建築『二笑亭』

アウトサイダー・アート建築『二笑亭』

アウトサイダー・アート、なる一群があるが、その中でも建築群、ワッツ・タワーであったり、シュバルの理想宮であったり、まぁ、常人では理解できない奇想天外の作品群。
シュヴァルの理想宮は映画にもなっていた。今はAmazonプライムで鑑賞できる。

日本でも、そういう建築が昔あって、有名どころでは沢田マンションがあり、他には、二笑亭なる建築物、これは、藤田和日郎先生の『双亡亭壊すべし』の元ネタになっている

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舞踏ファーザーの胡蝶の夢

舞踏ファーザーの胡蝶の夢

ちょいと奮発して、大物を購入。

大野一雄・細江英公の『胡蝶の夢』、写真集である。

大野一雄、土方巽の言うところの、「一匙で震えさす劇薬のダンサー」であり、どこで仕入れてきたのか、「マルドロールの手」を持つモダンダンサー、であり、巨星中の巨星。

『胡蝶の夢』はすごく欲しかったので。

どうやら、土方巽の『鎌鼬』と対になる写真集とのこと。

私は『鎌鼬』は持っていない。
普及版は安い。復刻版はか

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『極悪女王』全話見たけど良かったなぁ〜。
白石監督は『止められるか、俺たちを』をそうだけど、青春映画が巧いな。
『地面師たち』もとてもおもしろかったし、今年は映画よりもドラマが上だナ。

久方ぶりにダッシュボードを見ると、
原田マハの『異邦人』をdisっている記事が一番読まれていた。それかしょうもない漫画の感想。私の渾身の記事は圏外だった笑 ま、どうせ私には10人くらいしか読者がいないからしょうがないか。いや、10人もいるのは凄いことだ。

書店パトロール62 手に入れちゃあおしまいだ

書店パトロール62 手に入れちゃあおしまいだ

最近、落語の本が増えている気がする。

各都道府県の県民性、その県の特徴をテーマに落語にした作品をいくつか紹介している本のようだ。京都、愛知、奈良、山口、東京……。これはもう、次第には、アジアに拡大し、世界、果ては宇宙まで……。何かと何かを連結し、組み上げていくのは藝術の基本である。

そういえば、『あかね噺』においても、落語ヴァース的な、そういう、よくわらかん能力が発動していたが、『あかね噺』も

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肉体、滅びる藝術 金森穣『闘う舞踊団』

肉体、滅びる藝術 金森穣『闘う舞踊団』

金森穣の『闘う舞踏団』を購入して読んでいる。

りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館の専属劇団であるNoismの誕生の軌跡が描かれている。

そもそも私は、ドキュメンタリー的な映画、本が好きだ。
映画でも、困難の末に出来上がる制作秘話などが好きであり、下手したら、本編よりも好きだ。って、それは、制作している人からしたらがっくし、かもしれないが、然し、素晴らしいものを作るのは、大抵、一朝一夕ではないも

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書店パトロール61 言語大戦

書店パトロール61 言語大戦

書店パトロールは始めるとキリがない。
本は無限にあり、たくさんの魅力的な本がある。

まずは発売されたばかりのこの本を手に取る。

映画監督、ラナ・ゴゴベリゼ。ジョージアの映画、などは、私は全然守備範囲ではない。
この本は高額だった。6,000円以上する!た、高い〜。
然し、重要な本である。
御年95歳!ラナ・ゴゴベリゼ。一昨年、新作『金の糸』が公開されているが、私は未見だ。

ジョージア、という

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400年の受難劇、300年のおもちゃたち。

400年の受難劇、300年のおもちゃたち。

未だ嘗て、ヨーロッパに言ったことがない。

まずは遠いのと、それから高い、その2つが理由である。
ヨーロッパには行きたい国や街がたくさんあるけれども、なかなか行く機会に恵まれない。

ドイツにももちろん行きたいが、ドイツ、の中で、一番気になるのは、オーバーアマガウ、と、いう街で行われる、キリスト受難劇である。

まぁ、私のにわか仕込のしょうもない解説よりも、この記事や公式ホームページを読んでいただ

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書店パトロール60  藝術の暑い秋

書店パトロール60  藝術の暑い秋

映画本コーナーで、非常に刺激的な本を発見。

VHSのジャケ、それも、B級どころを集めて解説している本だ。

副題がかっこいい。『VHSジャケット野性の美』。私も、ご多分に漏れず、VHSジャケットに魅了されていた世代だが、然し、まだコドモだったので、ホラーコーナーが怖かった。チャッキーやジェイソンが怖かったのだ。その頃は、まだ、レザーフェイスなど知る由もない。
今では大好きで、寧ろ、ホラーコーナー

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『エイリアン・ロムルス』 全部てんこ盛りで大満足。

『エイリアン・ロムルス』 全部てんこ盛りで大満足。

『エイリアン・ロムルス』を鑑賞する。Tジョイ京都にて。
以下、ネタバレで書く。

『エイリアン』シリーズは『エイリアンVSプレデター』シリーズ以外は全て鑑賞している。

私が好きなのは『エイリアン4』と『エイリアン・コヴェナント』である。
グログロが好きなのである。
今作はどうかというと、まぁ、結構なグログロである。エロはない。まぁ、性的なモティーフとしてエイリアンを映すシーンはある。

監督は、

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『屋根裏のラジャー』に見る空想シェアリング

『屋根裏のラジャー』に見る空想シェアリング

Netflixの配信で『屋根裏のラジャー』を鑑賞する。

昨年の12月に拡大公開され、興行的に大コケしてしまった作品だが、本当には映画館で観ようと思っていた。
私はそれなりに当たると思っていたのだが、然し、世間はそれほど興味がなかったようだろう。
それでもスタジオポノックの『メアリと魔女の花』など、興行収入で30億円を超えているのだから、夏休み興行と冬休み興行の差はあれど、20億円くらいは稼ぐと思

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書店パトロール59 美しき歌集たちよ、結婚してくれないか。

書店パトロール59 美しき歌集たちよ、結婚してくれないか。

アウト・オブ・眼中はよく聞いたが、『アウト・オブ・民藝』は初見だった。民藝絡みの本である。

私は、民藝に関して明るくないのでよく識らないのだが、この本は、トークをまとめた本であり、非常に読みやすく、また、紙質がざらついているのが非常に良い。
民藝、柳宗悦、つまりは、『美の壺』などを観ているとよく聞く名前でありワードであるが、これを気に読んでみようかな、と思ったが諦める。
何故ならば、お金がないか

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みんな、箱男

みんな、箱男

『箱男-The Box Man』を鑑賞する。
客は10人くらいだった。以下、普通にネタバレをする。

みんな、『ラストマイル』を観に行っているのだろう。それが正解だ。

監督は石井岳龍。『狂い咲きサンダーロード』の石井聰亙だ。
主演は永瀬正敏、共演に浅野忠信、佐藤浩市。原作は、安部公房。

この布陣、なんとも90年代後期〜00年代初期の匂いがするじゃあないか。
私は、まぁ、『狂い咲きサンダーロード

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『プリディスティネーション』的パラドクス『ターミネーター0』

『プリディスティネーション』的パラドクス『ターミネーター0』

Netflixで『ターミネーター0』を鑑賞。
8月29日に配信されたばかりのホヤホヤで、全8話、1話30分弱である。

まず、アニメーションである。プロダクションIGが制作している。
なぜ『ターミネーター』がアニメに……?

そういえば、今度、指輪物語、『ロード・オブ・ザ・リング』がアニメ化する。

監督は神山健治。然し、なんというか、若干、昔のアニメーション感が強く感じるが、私はローハンが好きだ

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書店パトロール58 中村森、『太陽帆船』出航! 良い歌集との出会い

書店パトロール58 中村森、『太陽帆船』出航! 良い歌集との出会い

台風が迫っている。
然し、今回の台風はノロノロで、予定もオロオロである。

書店員さんは、そんな日でもお仕事を頑張っておられる。大変な仕事だ。
実は、私も昔、書店でアルバイトをしていた。本は、薄利多売である。だから、万引きは許されないのだ。本の利益、10冊の単行本の利益を1発で帳消しにする万引き。これは許されない。

さて、店内をパトロールしていると、まず目についたのが、『レーエンデの歩き方』。

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