マガジンのカバー画像

共有帳【(。・ω・)フムフム..】

941
”スキ“を付けさせていただいたクリエイターさん達の投稿の中から是非とも多くの方々に読んで欲しい、共有したいと思った投稿のまとめ。 (ご迷惑な場合は連絡をいただければ出来るだけ早く…
運営しているクリエイター

2020年6月の記事一覧

差別はなんでなくならないのか

差別はなんでなくならないのか

大量失業は、個人化という条件の下では、個人的運命として人間に負わされる。人間は、もはや社会的に公然とした形でではなく、しかも集団的にでもなく、個々人のある人生の局面において、失業という運命に見舞われる。失業という運命に見舞われた者は、自分一人でそれに耐え忍ばなくてはならない。(「リスク社会」、ウルリヒ・ベック)

ウルリッヒ・ベック「リスク社会」によれば、個人化が進んだ社会ではあらゆるリスクが集団

もっとみる
「国家安全法」と香港のいま|周庭

「国家安全法」と香港のいま|周庭

香港の社会運動家・周庭(アグネス・チョウ)さんの連載『御宅女生的政治日常──香港で民主化運動をしている女子大生の日記』。香港の民主主義を大きく揺るがす「国家安全法」はなにが問題なのか。現地からアグネスさんが語ります。(翻訳:伯川星矢)

周庭 御宅女生的政治日常──香港で民主化運動をしている女子大生の日記
第35回「国家安全法」と香港のいま私はここ数年のメディアインタビューでいつもこう言っています

もっとみる
残像とポストカード

残像とポストカード

人との出会いを、簡単には言葉にしたくない。

「○○さんのどういうところが好き?」「あなたにとって○○さんは、どんな存在?」といった質問はあまりに一般的だが、問われる私はとても不自由で居心地の悪い思いをする。

その人と私がどういう関係にあるか、私がその人に対してどのような思いを抱いているかなど、簡潔に、そして完璧に語ることはできないと思っている。

語るときにみる「残像」そもそも「その人」と「私

もっとみる
アメリカの美大で学んだこと05:「絵がうまい」より大切なこと

アメリカの美大で学んだこと05:「絵がうまい」より大切なこと

突然ですが絵がうまい人ってたくさんいますよね。

SNSなんか見てると、もう全人類が自分より絵が上手いんじゃないかって思えてきて、凹むことさえあります。笑 

僕は23歳のド素人として美大に入学したので(うちの学校はポートフォリオ審査や美術スキルのテストは無いので本当に素人でした)、入学時点でのスキルは学校内ではすごく下の方でした。

さて、絵がうまいのはコンセプトアーティストとして働く上で当然大

もっとみる
デトロイト Detroit/キャスリン・ビグロー

デトロイト Detroit/キャスリン・ビグロー



タイトル:デトロイト Detroit 2017年
監督:キャスリン・ビグロー

アリ・アスター監督の「ミッドサマー」で北欧娘とセックスしたがっていた役を演じたウィル・ポールターのインタビューを観ると、いかに辛い役所だったのかが分かる。レイシズムを意識しながらも、その渦中の役を演じ切った彼の役所は凄いと思う。この映画で何を描きたかったのかがよく分かるインタビューである。
この映画で描かれる196

もっとみる
イヌイットの伝承と、叡智の消え去り方

イヌイットの伝承と、叡智の消え去り方

以前、カナダからグリーンランドまで一人で歩いた時、ゴールのグリーンランド最北の集落シオラパルクに定住する大島育雄さんから、一つの伝承を教えてもらった。

グリーンランド最北の村シオラパルクから、海岸線を伝ってさらに北上した場所には、かつて小さな集落が存在した。

その集落の海岸線には、婆さんが海を見つめたまま固まってしまったと伝えられる「石」があるという。

その伝説とはこうだ。

昔々、その村に

もっとみる
撮りがいのあるギャルに感銘をうけた日

撮りがいのあるギャルに感銘をうけた日

とかく変わったもの、突飛なものはネタにされやすい。

先日の話。成人式の前撮りにいった。前撮りとはいえ、この蒸し暑い時期に振袖とは珍しい。

聞けばおじいちゃんの体調がよろしくないそうだ。元気なうちに振袖姿を見せたいという御家族の心遣い。いい話だ。きっと黒髪で清楚でどこか古風な芳根京子みたいなお嬢さんが、はにかみながら待ってるはずだ。そう思い、ご自宅にうかがった。

芳根はいなかった。代わりと言っ

もっとみる
攻撃的な人は強い人ではない

攻撃的な人は強い人ではない

先日、ジャーナリストの伊藤詩織さんに対する名誉毀損で計3人が提訴されたのを受けて、うちの一人である漫画家のはすみとしこさんがSNS上で反応を示した。内容は伊藤さんに向けて、あなたの提訴の影響で私のところにも誹謗中傷が集まっているとか、自死した木村花さんを引き合いに出して「私がそうならないように注意すべきだ」というようなもので、端的に言えば自分を被害者の立場に置いて提訴してきている相手に甘えるような

もっとみる
小2男子の学校に呼び出された我々は仰天した。 <ゆたかな社会とは>

小2男子の学校に呼び出された我々は仰天した。 <ゆたかな社会とは>

我が息子、慶太朗が小学校2年生の時に、我々夫婦は学校に呼び出された。
目鼻立ちが整った、担任の優しそうな30代の女性の先生は「ニコニコ」しながら言うのだ。

「慶太朗さんは、可愛いんですよ。教室にある丸い小さな椅子がありますでしょ、授業中その椅子を押しながら教室中を廻って、「コーヒーいかがですか~、カフェオレいかがですか~」とするんですよね」

僕は目を見開いた。あまり物事に動じない妻も、返す言葉

もっとみる
今いる場所で呼吸、できていますか

今いる場所で呼吸、できていますか

 朝起きてすぐ、窓をあける。
それから大きく3秒ぐらいですう―っと息を吸ったあと、10秒ぐらいかけてゆっくりゆっくり息をふう―っと全部出し切る。
数回これを繰り返すと、だんだん周りがスローモーションのように、ゆっくり動いているのを感じる。それは寝そべって雲をじいーっと眺めると、ゆっくりゆっくり動いているのがわかるのと、何か似ている。

自分のなかに空気を送りこむと、新しい1日が始まった、と思う。そ

もっとみる
30日間ブックチャレンジ

30日間ブックチャレンジ

少し前までSNSでやっていた、30日間テーマにそった本を選んでいく「ブックチャレンジ」をまとめました。

1日目
トランジット44号

トランジットは本当に写真が綺麗です… 。一冊の中にテーマにそってあらゆる方向からリサーチしてあって、旅をしている様な気持ちにさせてくれます。

今、こんな時期だから余計に、同じ時の中にある見知らぬ景色の多様さに心が動かされるような。

砂漠特集は、ラクダや、砂の種

もっとみる
この割れ切った世界の片隅で

この割れ切った世界の片隅で

コロナウイルスが社会に与えた最も大きな影響は、見えづらかった社会の分断を可視化したことではないでしょうか。

ステイホームできない、明日を生きるのすら精一杯な人。パソコンを持っておらず、家では完全に社会から隔離されてしまう人。勉強ができるような家庭環境でない人。外で遊ぶ自分を自慢げにSNSに載せる人。「クラスターフェス」と称し、コロナに積極的にかかろうとする人。感染者を引っ越しにまで追い込む地方の

もっとみる