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宇野常寛が編集長をつとめる〈PLANETS〉の公式noteです。政治からサブカルチャー…

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宇野常寛が編集長をつとめる〈PLANETS〉の公式noteです。政治からサブカルチャーまで、独自の角度と既存メディアにはできない深度で、読むと世界の見え方が変わる記事を月に4本以上配信しています。メンバーシップでは、宇野が直接指導するオンライン講義や読書会を開催しています。

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  • PLANETS note

    宇野常寛が主宰するPLANETSがnoteでお届けするウェブマガジン。政治からサブカルチャーまで独自の角度と既存のメディアにはできない深度で情報発信しています。

  • 井上明人『中心をもたない、現象としてのゲームについて』

    〈ゲーム〉は私たちの認識を揺るがし、問いを与え、示唆をもたらす――人間の生み出した「遊び」の原理を追及する現代の遊戯論。

  • 現役官僚のニューヨーク駐在日記

    本連載では、現役官僚である橘宏樹さんが、ニューヨークへの赴任から1年を経たタイミングで、改めて感じたアメリカの政治風土を日本の読者向けに紹介していきます。

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    三宅香帆『娘が母を殺すには?』

    「母」の呪いに、小説・漫画・ドラマ・映画等のフィクションはどう向き合ってきたのか?『人生を狂わす名著50』『文芸オタクの私が教えるバズる文章教室』の三宅香帆が、「母」との関係に悩むすべての「娘」たちに贈る、渾身の本格文芸評論! 「毒母」「呪い」「母がしんどい」「母が重い」――いまや社会現象となっている「母と娘の葛藤」は、フィクション作品の中でも繰り返し描かれ、その解法が探られてきた。 本書では、注目の若手批評家・三宅香帆の視点をもとに、「母と娘の物語」を描いた作品を分析し、「母娘問題」のひとつの「解」――「母殺し」の具体的方法を提示する。 「あまりに物騒なタイトルに、いささか驚いた人もいるかもしれないが、もちろん「母殺し」とは、物理的な殺人を意味するものではない。そうではなく、本書で主張したいのは、古来多くのフィクションが、息子の成熟の物語として「父殺し」を描いてきたように、娘もまた精神的な位相において「母殺し」をおこなう必要があるのではないか、ということだ。」――まえがきより 【本書で取り上げる作品一覧】 『イグアナの娘』『ポーの一族』『残酷な神が支配する』萩尾望都/『砂時計』芦原妃名子/『日出処の天子』山岸凉子/『イマジン』槇村さとる/『なんて素敵にジャパネスク』氷室冴子/『乳と卵』川上未映子/『爪と目』藤野可織/『吹上奇譚』『キッチン』『大川端奇譚』吉本ばなな/『銀の夜』角田光代/『凪のお暇』コナリミサト/『SPY×FAMILY』遠藤達哉/『Mother』『カルテット』『大豆田とわ子と三人の元夫』坂元裕二/『くるまの娘』宇佐見りん/『愛すべき娘たち』よしながふみ/『私ときどきレッサーパンダ』ドミー・シー/『娘について』キム・ヘジン/『肥満体恐怖症』『最愛の子ども』松浦理英子/『母という呪縛 娘という牢獄』斎藤彩
    2,200円
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    2020年代のまちづくり 震災復興から地方創生へ、オリンピックからアフターコロナへ

    震災復興から地方創生へ、オリンピックからアフターコロナへ──本書『2020年代のまちづくり』は、2010年代以降のこの国のまちづくりや国土運営についての議論を総括して、次の10年、つまり2020年代のまちづくりをどうするかを考える論集です。まちづくりに関わるさまざまなプレイヤーや研究者が集結し、建築や都市開発から小商い、アートまで、多角的にこれからの都市や公共性について議論します。評論家・宇野常寛が編者をつとめ、三菱地所による有楽町エリア再構築に向けた先導プロジェクト「Micro STARs Dev.」の協力のもと制作されました。 ▼目次 【巻頭座談会】宇野常寛×齋藤精一×重松眞理子×馬場正尊×古田秘馬|震災復興から地方創生へ 、オリンピックからコロナへ──「まちづくり」のこれまでとこれから 【インタビュー】西田司 |街にはもっと「小さな公共空間」が必要だ──「ひらく建築」や「小商い建築」から考える「クリエイティブなパブリック」の可能性 【論考】門脇耕三|「大都市・都心の再開発/地方都市・郊外のリノベーション」を超えるには?「渋谷のハロウィン」から考える、2020年代のまちづくり 【論考】白井宏昌|「環状」から「セル(細胞)状」へ。都市構造の変遷史から考える、「TOKYO2020」以降の東京改造の可能性 【インタビュー】藤村龍至|都市と国土はいかにして開発されてきたか?ニューヨークとイタリア、そして80年代から考える、2010年代以降の都市開発 【インタビュー】田中浩也|ポスト・スマートシティのビジョンを考える──街には「広義のデジタルファブリケーション」が必要だ 【座談会】井上岳一×宮﨑雅人×柳瀬博一|「地方創生」のその次へ──2010年代以降の「地方のまちづくり」を総括し、2020年代への展望を描く 【対談】川田十夢×山縣良和|「そこにある植木鉢」のように、風景から東京を変革するための方法 【対談】岸本千佳×本瀬あゆみ|建築と不動産をかけ合わせたアプローチが「地方のまちづくり」を後押しする 【対談】加藤優一×平松佑介|銭湯から考える、「適度にひらき、閉じる」公共性のあり方 【対談】坂本崇博×若松悠夏|これからの街に必要な「働く」環境とは?オフィスからコワーキングスペース(そして自宅の作業部屋)まで 【おわりに】宇野常寛|アフターコロナの都市と地方に必要なこととは何か *** 【座談会】長谷川貴之×ブランスクム文葉×牧亮平|「次世代のスター」を生み出すためのまちづくり──東京の中心部・有楽町から考える 【SAAI会員インタビュー】岩田竜馬|会社の「外」を知った僕は『マトリックス』の「赤い薬」を飲んでしまったのかもしれない 【SAAI会員インタビュー】綿石早希|知らない人同士がフラットにつながる。自然な化学反応が引き起こされる空間設計 【SAAI会員インタビュー】脇奈津子|目的なき出会いこそが、成果につながるセレンディピティを生み出す 【座談会】青井茂×中森葉月×深井厚志×吉川稔|なぜビジネス街にアーティストが集うのか? 有楽町における「アートアーバニズム」の現在地 【座談会】井上成×鈴木規文×山本桂司|なぜ渋谷・六本木でも地方でもなく「大丸有」なのか?日本の中心から、街と働き方を変えるためのプロジェクト「Micro STARs Dev. 」の挑戦
    2,420円
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    三宅香帆『娘が母を殺すには?』

    「母」の呪いに、小説・漫画・ドラマ・映画等のフィクションはどう向き合ってきたのか?『人生を狂わす名著50』『文芸オタクの私が教えるバズる文章教室』の三宅香帆が、「母」との関係に悩むすべての「娘」たちに贈る、渾身の本格文芸評論! 「毒母」「呪い」「母がしんどい」「母が重い」――いまや社会現象となっている「母と娘の葛藤」は、フィクション作品の中でも繰り返し描かれ、その解法が探られてきた。 本書では、注目の若手批評家・三宅香帆の視点をもとに、「母と娘の物語」を描いた作品を分析し、「母娘問題」のひとつの「解」――「母殺し」の具体的方法を提示する。 「あまりに物騒なタイトルに、いささか驚いた人もいるかもしれないが、もちろん「母殺し」とは、物理的な殺人を意味するものではない。そうではなく、本書で主張したいのは、古来多くのフィクションが、息子の成熟の物語として「父殺し」を描いてきたように、娘もまた精神的な位相において「母殺し」をおこなう必要があるのではないか、ということだ。」――まえがきより 【本書で取り上げる作品一覧】 『イグアナの娘』『ポーの一族』『残酷な神が支配する』萩尾望都/『砂時計』芦原妃名子/『日出処の天子』山岸凉子/『イマジン』槇村さとる/『なんて素敵にジャパネスク』氷室冴子/『乳と卵』川上未映子/『爪と目』藤野可織/『吹上奇譚』『キッチン』『大川端奇譚』吉本ばなな/『銀の夜』角田光代/『凪のお暇』コナリミサト/『SPY×FAMILY』遠藤達哉/『Mother』『カルテット』『大豆田とわ子と三人の元夫』坂元裕二/『くるまの娘』宇佐見りん/『愛すべき娘たち』よしながふみ/『私ときどきレッサーパンダ』ドミー・シー/『娘について』キム・ヘジン/『肥満体恐怖症』『最愛の子ども』松浦理英子/『母という呪縛 娘という牢獄』斎藤彩
    2,200円
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    2020年代のまちづくり 震災復興から地方創生へ、オリンピックからアフターコロナへ

    震災復興から地方創生へ、オリンピックからアフターコロナへ──本書『2020年代のまちづくり』は、2010年代以降のこの国のまちづくりや国土運営についての議論を総括して、次の10年、つまり2020年代のまちづくりをどうするかを考える論集です。まちづくりに関わるさまざまなプレイヤーや研究者が集結し、建築や都市開発から小商い、アートまで、多角的にこれからの都市や公共性について議論します。評論家・宇野常寛が編者をつとめ、三菱地所による有楽町エリア再構築に向けた先導プロジェクト「Micro STARs Dev.」の協力のもと制作されました。 ▼目次 【巻頭座談会】宇野常寛×齋藤精一×重松眞理子×馬場正尊×古田秘馬|震災復興から地方創生へ 、オリンピックからコロナへ──「まちづくり」のこれまでとこれから 【インタビュー】西田司 |街にはもっと「小さな公共空間」が必要だ──「ひらく建築」や「小商い建築」から考える「クリエイティブなパブリック」の可能性 【論考】門脇耕三|「大都市・都心の再開発/地方都市・郊外のリノベーション」を超えるには?「渋谷のハロウィン」から考える、2020年代のまちづくり 【論考】白井宏昌|「環状」から「セル(細胞)状」へ。都市構造の変遷史から考える、「TOKYO2020」以降の東京改造の可能性 【インタビュー】藤村龍至|都市と国土はいかにして開発されてきたか?ニューヨークとイタリア、そして80年代から考える、2010年代以降の都市開発 【インタビュー】田中浩也|ポスト・スマートシティのビジョンを考える──街には「広義のデジタルファブリケーション」が必要だ 【座談会】井上岳一×宮﨑雅人×柳瀬博一|「地方創生」のその次へ──2010年代以降の「地方のまちづくり」を総括し、2020年代への展望を描く 【対談】川田十夢×山縣良和|「そこにある植木鉢」のように、風景から東京を変革するための方法 【対談】岸本千佳×本瀬あゆみ|建築と不動産をかけ合わせたアプローチが「地方のまちづくり」を後押しする 【対談】加藤優一×平松佑介|銭湯から考える、「適度にひらき、閉じる」公共性のあり方 【対談】坂本崇博×若松悠夏|これからの街に必要な「働く」環境とは?オフィスからコワーキングスペース(そして自宅の作業部屋)まで 【おわりに】宇野常寛|アフターコロナの都市と地方に必要なこととは何か *** 【座談会】長谷川貴之×ブランスクム文葉×牧亮平|「次世代のスター」を生み出すためのまちづくり──東京の中心部・有楽町から考える 【SAAI会員インタビュー】岩田竜馬|会社の「外」を知った僕は『マトリックス』の「赤い薬」を飲んでしまったのかもしれない 【SAAI会員インタビュー】綿石早希|知らない人同士がフラットにつながる。自然な化学反応が引き起こされる空間設計 【SAAI会員インタビュー】脇奈津子|目的なき出会いこそが、成果につながるセレンディピティを生み出す 【座談会】青井茂×中森葉月×深井厚志×吉川稔|なぜビジネス街にアーティストが集うのか? 有楽町における「アートアーバニズム」の現在地 【座談会】井上成×鈴木規文×山本桂司|なぜ渋谷・六本木でも地方でもなく「大丸有」なのか?日本の中心から、街と働き方を変えるためのプロジェクト「Micro STARs Dev. 」の挑戦
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    『PLANETS vol.9』

    PLANETS編集部に残されたわずかな在庫のお蔵出しです。早い者勝ちですのでぜひお買い求めください!  ※スレ・ヤケなどがある場合があります。お買い求めの際はご了承ください。 ・・・・・・・・・・・・・ 2020年の東京五輪計画と近未来の日本像について、気鋭の論客たちからなるプロジェクトチームを結成し、4つの視点から徹底的に考える一大提言特集です。リアリスティックでありながらワクワクする日本再生のシナリオを描き出します。 <プロジェクトメンバー(順不同)〉 宇野常寛(批評家・本誌編集長)/猪子寿之(チームラボ代表)/水口哲也(クリエイター・プロデューサー)/井上明人(ゲーム研究者)/門脇耕三(建築家)/南後由和(社会学者)/濱野智史(社会学者)/速水健朗(ライター・編集者)/吉田尚記(ニッポン放送アナウンサー)/中川大地(文筆家・編集者) ほか (目次) [巻頭鼎談] 猪子寿之×宇野常寛×乙武洋匡「オリンピックをHACKせよ」 [巻頭インタビュー]有森裕子/古田敦也/岡田武史 【Aパート】オルタナティブ・オリンピック/パラリンピック・プロジェクト [提言1] 猪子寿之&チームラボPresents「参加型オリンピック計画」 [座談会1] 猪子寿之×宇野常寛×落合陽一×水口哲也「テクノロジーが更新するオリンピックと社会契約」 [パラリンピアンインタビュー] 鈴木徹(走り高跳び)/藤田征樹(パラサイクリング) [提言2] 井上明人「多様な身体を包摂する拡張パラリンピック計画」 [座談会2] 稲見昌彦×井上明人×川越敏司×山中俊治「サイボーグオリンピックと新しい人間観」 【Bパート】東京ブループリント:都市開発から考える国土とライフスタイルの未来 [分析編] データで見る東京/東京イデオロギーマッピング [計画編] 東京5分割計画/オルタナティブ選手村2020 [座談会] 宇野常寛×門脇耕三×中川大地×南後由和「東京はなぜ解体されるべきか」 [特別対談] 鈴木英敬(三重県知事)×達増拓也(岩手県知事)「列島改造2020」 【Cパート】2020年の夏休み:世界を大いに盛り上げるための裏五輪=サブカル文化祭 [座談会] 安藝貴範×伊藤博之×井上伸一郎×夏野剛「2020年の挑戦」 [Attraction] 東京妖怪ウォッチング/アイドル都市TOKYO/怪獣合法地帯 [Event]開会式襲撃:ショッカー五輪破壊作戦(監修:井上敏樹)/Japan Expo Tokyo/拡大コミックマーケット/原宿2.0(増田セバスチャン) 【Dパート】「オリンピック破壊計画」 東京セキュリティ・ホール:象徴破壊/物流・インフラ/治安・軍事/経済・金融 [インタビュー] 田中秀臣「経済テロを妄想する」 [座談会] 宇野常寛×中川大地×速水健朗×吉田尚記「『オリンピック破壊計画』の想像力」 /2015年1月31日発行
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    遅いインターネット(NewsPicks Book)

    宇野 常寛

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中心をもたない、現象としてのゲームについて 第40回 第5章-5.4 遊び-ゲームにおけるルールを循環モデルとして再記述する|井上明人

井上明人 中心をもたない、現象としてのゲームについて 第40回 第5章-5.4 遊び-ゲームにおけるルールを循環モデルとして再記述する5.5.4 遊び-ゲームにおけるルールを循環モデルとして再記述する  一見すると構造が固定されているようなルールやゴールについても、循環モデルで記述しなおすことができる。  構造として固定されているものを、ルールやゴール、ソースコードといったゲームのメカニクス部分だと考えたとき、そこからその都度、算出されるのは一回ごとの試合などのゲームプレ

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    • 21世紀のジャポニズム 陰影「礼賛」から陰影「退散」へ(ニューヨークのイノベーションシーンについて 後編#2)|橘宏樹

      橘宏樹 現役官僚のニューヨーク駐在日記 第13回 21世紀のジャポニズム 陰影「礼賛」から陰影「退散」へ(ニューヨークのイノベーションシーンについて 後編#2)こんにちは。橘宏樹です。本稿では、前々回に引き続き、ニューヨークにイノベーションをもたらしている日本人をご紹介したいと思います。 ▲フォーブス誌やフォックスニュースにも掲載。  1人目は、PLANETSでもおなじみのアーティスト、増田セバスチャン氏です。

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      • 【6/ 18 (火)】信田さよ子×三宅香帆 「母娘問題」の「解」を探す対話——『娘が母を殺すには?』出版記念トークショー@青山ブックセンター

        PLANETSよりトークイベント開催のお知らせです。三宅香帆さんの『娘が母を殺すには?』出版を記念して、信田さよ子さんのトークショーを青山ブックセンターにて開催します! 臨床心理士として「アダルトチルドレン」「母娘問題」といった問題提起を通じて社会に大きな影響を与えた信田さよ子さんと、ベストセラー『なぜ働いていると本が読めなくなるのか 』が話題の若手批評家・三宅香帆さんのトークショーを開催します。テーマは「母と娘」。三宅さんの新著『娘が母を殺すには?』を素材に現代の「母娘問

        • 中心をもたない、現象としてのゲームについて 第39回 第5章-5 ゲームを循環として再記述する|井上明人

          井上明人 中心をもたない、現象としてのゲームについて 第39回 第5章-5 ゲームを循環として再記述する5.5 ゲームを循環として再記述する  さて、「循環」の概念を捉えるための道具立てとして四つの観察モデルが整ったところで、ようやく「循環」の概念がなぜゲーム全体を統合的に捉えるキー概念なのかを示したい。  一言で言えば、ゲームを遊ぶというプロセスは、多様な循環プロセスであると言えるからだ。それゆえ、これまでの各章で議論してきた内容の多くを、循環プロセスとして再記述するこ

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        • 井上明人『中心をもたない、現象としてのゲームについて』
          47本
        • 現役官僚のニューヨーク駐在日記
          16本
        • 世界文学のアーキテクチャ
          26本
        • “kakkoii”の誕生 -世紀末ボーイズトイ列伝-
          33本
        • 遅いインターネット会議(配信書き起こし)
          67本

        記事

          第十三章 人間――悪・可塑性・人種|福嶋亮大(後編)

          福嶋亮大 世界文学のアーキテクチャ 6、可塑性を利用する芸術家――オーウェルの『一九八四年』 架空の全体主義国家オセアニアを舞台とする『一九八四年』では、戦時下の党を率いるビッグ・ブラザーが、テレスクリーンを用いて社会の全体をくまなく監視している。真理省記録局に勤務するウィンストン・スミスは、過去の文書の改竄に従事しているが、やがて魅力的な女性ジュリアと出会ったことをきっかけに党の禁を破る。彼女との性的関係だけが、この息苦しい社会での唯一の避難所となるのだ。しかし、それは本

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          第十三章 人間――悪・可塑性・人種|福嶋亮大(後編)

          第十三章 人間――悪・可塑性・人種|福嶋亮大(前編)

          福嶋亮大 世界文学のアーキテクチャ 1、悪の発明――ラス・カサス的問題 文学にとって世界とは何か。私は歴史的な見地から、その問いを初期グローバリゼーションと紐づけた。世界とはたんに空間的な広さを指す概念ではなく、異質なものとの接近遭遇がたえず起こる場である。異なる歴史、異なる習俗、異なる人間との関係の集合体としての〈世界〉――その成立に欠かせなかったのが、アメリカ大陸へのヨーロッパ人の進出であり、「万物の商品化」を加速させる資本主義のプログラムであった。「世界文学とは新世界

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          第十三章 人間――悪・可塑性・人種|福嶋亮大(前編)

          6/26(水)開催! 日本人はもう「田舎」には住めないのか? 「地方創生」の理想と現実を身も蓋もなく議論する|家入一真×宇野常寛×占部まり×たかまつなな×牧野圭太(渋谷セカンドステージ vol.28)

          PLANETSよりトークイベント開催のお知らせです! 渋谷ヒカリエ 8/COURTを舞台に、PLANETSと東急株式会社が共同で、渋谷から新しい文化を発信することをテーマに実施している「渋谷セカンドステージ」、次回の開催が決まりました。 今回のテーマは「地方創生とまちづくり」です。 2010年代以降「地方創生」が叫ばれてきた一方、 都心部と地方との分断が加速しつづけた現代に必要な再建計画はど のようなものか。「ワークアズライフ」としての地方移住、 都市部の広告戦略を応用

          6/26(水)開催! 日本人はもう「田舎」には住めないのか? 「地方創生」の理想と現実を身も蓋もなく議論する|家入一真×宇野常寛×占部まり×たかまつなな×牧野圭太(渋谷セカンドステージ vol.28)

          勇者シリーズ(7)「勇者警察ジェイデッカー」|池田明季哉(中編)

          「人間」になっていくロボットたち ダ・ガーンは地球の意志ともいえるような超存在にその人格の根拠を置いていた。しかしジェイデッカーのブレイブポリスは、あくまで超AIという人間が生み出したテクノロジーである。これ自体はマイトガインの勇者特急隊にも存在した設定だったが、それはあくまで旋風寺舞人が所有する旋風寺コンツェルンのテクノロジーのひとつにすぎず、超存在「ではない」意志の根拠として設定されただけで、掘り下げられることはなかった。 しかしジェイデッカーは超AIによって生まれた

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          勇者シリーズ(7)「勇者警察ジェイデッカー」|池田明季…

          第十二章 制作――ハードウェアの探究|福嶋亮大(後編)

          福嶋亮大 世界文学のアーキテクチャ 6、制作の哲学――他者性のオン/オフ 制作者は、素材=ハードウェアとしての他者を象る。これは他者性の創設である。しかし、この被造物が制作者と合一するとき、他者性はむしろ打ち消される。制作者にとって、素材の他者性はときにオンになり、ときにオフになる。さらに、制作者自身も自らの制作物の魅力や恐怖に屈するとき、自己がオンの状態とオフの状態が重なりあう。『フランケンシュタイン』と「ピュグマリオン」が示すのは、まさにこの量子状態である。 ここで議

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          第十二章 制作――ハードウェアの探究|福嶋亮大(後編)

          第十二章 制作――ハードウェアの探究|福嶋亮大(前編)

          福嶋亮大 世界文学のアーキテクチャ 1、読むこと、見ること、作ること 私は前章で、近代小説の主体性の源泉が「読むこと」の累積にあることを示した。一八世紀の書簡体小説では、登場人物たちが大量の手紙を送受信し、相手のテクストにエントリーし続ける。手紙はいわば瞑想用のアプリケーションであり、心(主観)の状態をその揺らぎも含めて、きわめて詳細に書き込むことができた。さらに、近況を報告しながら、知識や感情を親しい相手とシェアする手紙は、速報性と共同性を兼ね備えた媒体でもある。書簡体小

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          第十二章 制作――ハードウェアの探究|福嶋亮大(前編)

          老骨に自ら入れる鞭の驚くべき強さ~バイデン大統領一般教書演説~|橘宏樹

          橘宏樹 現役官僚のニューヨーク駐在日記 第12回 老骨に自ら入れる鞭の驚くべき強さ~バイデン大統領一般教書演説~ お久しぶりです。橘宏樹です。だいぶ間が開いてしまって申し訳ありませんでした。仕事が忙しいことに加えて、1歳数ヶ月となる子供の世話で毎日ドタバタです。子育てあるあるですが、お風呂に入れて、添い寝しながら寝かしつけると、日中の疲れもあいまって、いつの間にか自分も寝入ってしまいます。すんでのところで睡魔に打ち勝ち、ようやく自分の時間ができたとしても、そこから何か文章を書

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          老骨に自ら入れる鞭の驚くべき強さ~バイデン大統領一般教…

          【新刊のお知らせ】三宅香帆『娘が母を殺すには?』 5/15(水)発売!

          本メールマガジンで連載していた、三宅香帆さんによる「母と娘の物語」がついに書籍化します! 店頭発売日は5/15(水)、AmazonほかECサイトでは、ご予約受付を開始しております! ご予約はこちら→ 「母」の呪いに、小説・漫画・ドラマ・映画等のフィクションはどう向き合ってきたのか? 『人生を狂わす名著50』『文芸オタクの私が教えるバズる文章教室』の三宅香帆が、「母」との関係に悩むすべての「娘」たちに贈る、渾身の本格文芸評論! 「毒母」「呪い」「母がしんどい」「母が重い」

          【新刊のお知らせ】三宅香帆『娘が母を殺すには?』 5/15(水)発売!

          第十一章 主体――読み取りのシステム|福嶋亮大(後編)

          福嶋亮大 世界文学のアーキテクチャ 6、教師あり学習――ゲーテのビルドゥングスロマン もっとも、セルバンテス以降もピカレスクロマンの影響力は持続し、一八世紀のヨーロッパではときに女性のピカロも登場した。デフォーの『モル・フランダース』にせよ、サドの『ジュリエット物語あるいは悪徳の栄え』にせよ、その主人公はいわば不良の女性である。特に、悪の快楽に染まったジュリエットは、美徳を象徴する妹ジュスティーヌとは対照的に、ヨーロッパの各地を旅して破壊の限りを尽くす。ジュリエット一行が道

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          第十一章 主体――読み取りのシステム|福嶋亮大(後編)

          第十一章 主体――読み取りのシステム|福嶋亮大(前編)

          福嶋亮大 世界文学のアーキテクチャ 1、一か二か ルソーが自伝文学『告白』の冒頭で「わたしひとり。わたしは自分の心を感じている。そして人々を知っている。わたしは自分の見た人々の誰とも同じようには作られていない」と大胆不敵に宣言したことを典型として、近代ヨーロッパの文学は唯一無二の創造物である「私」の探究に駆り立てられてきたように思える。故郷喪失に続く冒険を小説の基本的なテーマと見なしたジェルジ・ルカーチも、結局は「一」なる主体をその核に据えていた。 柄谷行人が指摘したよう

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          第十一章 主体――読み取りのシステム|福嶋亮大(前編)

          勇者シリーズ(7)「勇者警察ジェイデッカー」|池田明季哉(前編)

          反動としての『勇者警察ジェイデッカー』 「高松勇者」の一作目となった『勇者特急マイトガイン』は、「谷田部勇者」が確立した少年とロボットの関係性を大幅に再解釈し、少年のナルシシズムを強化した。結果としてマイトガインはむしろ搭乗型ロボットの美学へと傾くことになった。 こうした美学の変化に、制作側はおそらく自覚的であったと思われる。なぜならそれに続く『勇者特急ジェイデッカー』は、少年とロボットの関係に明確に立ち返っているからだ。 『勇者警察ジェイデッカー』(1994年)は、そ

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          勇者シリーズ(7)「勇者警察ジェイデッカー」|池田明季…

          京都アニメーション 2ストロークのリズム(後編)|石岡良治

          バンドアニメとしての『けいおん!』から考える時代性  『けいおん!』についてもう少しコメントすると、これも『CLANNAD』と同じく「2ストローク」のリズムで2シーズンの物語を描いた作品です。個人的にはテンポの良さからして1期のほうが好みではありますが。  正直当時は『けいおん!』を「バンドアニメ」としては見ていませんでした。いま聞くとサントラのクオリティがとても高いと思うんですが、当時は「いや、これはロックバンドのアニメではないのでは?」と難癖を付けていたタイプですね

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          京都アニメーション 2ストロークのリズム(後編)|石…