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わたしの本棚

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3度の飯より本を読みたい、本はわたしをどこまでも連れて行ってくれる魔法。わたしの本棚のきろくです
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やっぱり紙の本が読みたい!| わたしの本棚(2024/06)

やっぱり紙の本が読みたい!| わたしの本棚(2024/06)

旅中の読書の利便性を考えて、なんとかKindleで本を読もうと試みた約半年。あぁ、まったくもって頭に入ってこない。結局6月の半ばにKindleで読むことを諦めて、紙の本を爆買いした。読んだ本はどれも言葉ひとつひとつがふわりと紙から浮き上がって、口から、耳から、毛穴から、様々なところからわたしの身体に入ってくるようだった。わたしはやっぱり、紙で読む本が好きなのだ。旅中、できるだけ紙の本を持ち歩こうと

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自分から遠く、遠くへ | わたしの本棚(2024/5)

自分から遠く、遠くへ | わたしの本棚(2024/5)

本なぜ働いていると本が読めなくなるのか/三宅香帆

5月に読んだ本で一番面白かった。読書の歴史も興味深かったし、「花束みたいな恋をした」を引き合いに出しながらの紐解いていくのも知っている映画だからこそ読みやすかった。「仕事と趣味」の両立の難しさ、これは永遠の人々の悩み。わたしは、割と趣味も大事にできているかなと自分では思ってるけれど、自分の中で「仕事と生活」の境目が少ないからかな〜とか考えていた。

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好きなコトバは「おみやげ」 | わたしの本棚(2024/4)

好きなコトバは「おみやげ」 | わたしの本棚(2024/4)

4月に読んだ本と映画を。〇月の読書が1周してしまったので、タイトルを変えてみました~。そして本だけではなく、心に触れたコンテンツもメモメモしておこうと思います✨

本僕の姉ちゃん/益田ミリ

先行してドラマを観ていたので、内容は承知だったけれど、何度触れても姉ちゃんの感性にぐっとくる。ミリさんの本ってどうしてこうもお守りのようになるのだろう。

今日の人生3/益田ミリ

大好きなシリーズの3巻目。

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シングルガールでありたい27歳

シングルガールでありたい27歳

永遠に、シングルガールでありたい、そう願っています。シングルガールとは、世の中的に定義があるのかどうかは分かりません。が、最近読んだ山内マリコさんの本で出てきた言葉で、なんだかいいな、と思ったのです。

シングルガール、つまり独身でいたい、というわけではなくて。そもそも結婚しておりますし。(このnoteを書いている横で、PCをのぞきこんだ夫が「え?」とタイトルに驚いてました。笑 )

わたしは、妻

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3月の読書 | すべての生を肯定する

読書記録マガジンもなんと1年が経ちました〜〜(ぱちぱち)
毎月「○月の読書」というタイトルで書いてきたので、ぐるっと1年が回ったため、タイトルが被ってしまうので、どうしようか迷っています。ひとまず今回は、いつも通りのパターンで記事を書いています。

3月はいつもと方向をちょっと変えて、お勉強本も読んでいました。仕事に必要な知識をあらためてもう少し学びたいなぁと思い、何冊かの本を。

星野リゾートの

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2月の読書 | 本という娯楽へ逃げ続ける

2月の読書 | 本という娯楽へ逃げ続ける

下書きしたままでいつの間にか3月も終わりかけ。最近はいろいろと考えることが多い。そんな日々には小説を読みます。違う世界へ連れて行ってくれるから、最高の気分転換になる。2月はたっぷり時間をかけて、単行本全601ページの川上未映子さんの長編を読みました📚

黄色い家/川上未映子

歪んだ生活。善と悪の狭間で幼い彼女たちに何を判断することができたのだろう。いや、あれは悪だったのだろうか。さまざまな問い

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1月の読書 | 「今」で繋がることの大切さ

1月の読書 | 「今」で繋がることの大切さ

断片的なものの社会学/岸政彦

「誰にも隠されていないが、誰の目にも触れない」読み始めてすぐにやってきたこのワードにハっと心が動いた。あぁこれはわたしが日々の中で大事にしていることのひとつ。この景色も、この気持ちも、この匂いも、色も、肌触りも、今、わたしや一緒に味わったひとだけの秘密なのだと感じるとき、贅沢な時間が流れる。誰にも自慢しなくても、知られなくても、生きてるって感じる。ときに「私を見て」

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12月の読書 | 本を読めなかった日々も

12月の読書 | 本を読めなかった日々も

何だ疲れが取れない日が続いたのと、ちょっと心の中の小さな石ころが引っかかることがあって、なかなか本が読めなかった。何を読んでも頭に全然入ってこなかったのです。

小説が大好きなあの子がいつか「最近、本が読めないんだよね。」とこぼしたSOSを受け取れなかったことに今更の後悔が押し寄せてきます。

12月はその代わりにラジオ、ドラマ、映画、音楽のコンテンツにたくさん触れた。目を閉じても聞こえてくる音、

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11月の読書 | 自由と夢を永遠に守る

11月の読書 | 自由と夢を永遠に守る

東欧旅行に出かけ帰ってきてドタバタの毎日。読書記録更新が滞っていたのですがやっと今週末時間が取れたので、ゆったり振り返ります📚

ヨーロッパのお供に選んだのはこの2冊。千早茜さんのガーデンと、原田マハさんの<あの絵>のまえで。千早茜さんの本は初めてでした。先日会社の先輩が勧めてくれて2冊ほど購入。「2冊のうち『ガーデン』を先に読むといいと思う。」とアドバイスをもらったのでドイツに行くちょっと前に

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10月の読書 | 人はなぜ移動するのか

10月の読書 | 人はなぜ移動するのか

本を読んでいない時間も、続きが気になって仕方ない、そんな気持ちに久しぶりになる本に出会った。旅を愛する人には、旅に興味がない人にも、是非是非、是非とも読んでいただきたい1冊を、一番最初に今日は紹介したいと思います。

ひとつでも心に響く言葉があったなら、手に取ってみてください。うずうずして、いますぐ放浪したくなってしまうかも知れませんが。

旅の効能-人はなぜ移動するのか/ペール・アンデション

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ぼんやりと考えていた信じることについて

ぼんやりと考えていた信じることについて

あんまりこういうこと書きたくないなーって思う内容になるかもしれないけど書きます。頭の中をぐるぐるしていることを。

わたしの実家のお風呂の湯の温度は45度でした。それがとんでもなく恐ろしく高かったことを知ったのはつい最近のこと。あつーい湯が好きなじじ(祖父)の影響だったのではないかと思っている。いや、お風呂にいつも一番にはいるのはばば(祖母)だったから、ばばのせいかな。そして誰も文句を言わず、お風

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小さな声をかき消さない、社会からも、自分の心からも

小さな声をかき消さない、社会からも、自分の心からも

これはコロナ禍、家から出られず、今までにはない悲しいニュースをたくさんたくさん見届けるなかで考えたこと。わたしたちは悲しみや、喜びの感情を他人と比べてはいけない。それは自分を守るために大切なことだということ。

辛いことがあると、もっと辛い人がいるはずだ、と思ったり、恵まれてきた出来事を並べて、今の状況を埋もれさせようとしてきた。そうすることで、自分を安心させてきた。こんなのへっちゃら、って。ブレ

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9月の読書 | 私が持っているのは「今」という時間だけなんだから。

9月の読書 | 私が持っているのは「今」という時間だけなんだから。

やっと、朝晩には涼しさを感じられるようになった。ここ最近は気づいたら寒くなってしまうし、気づいたら暑くなっているし、季節の変わり目を見逃さないように必死である。目の前にある変化だけを、今だけを心から愛している。愛している、を続けること。そうやってずっと、人生を守っていくのだと、思う日々です。あぁ、秋ってなんて気持ちがいいんだろう。

下北沢について/吉本ばなな

引っ越しの多い人生だった。そしてき

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8月の読書 | それはつまり世界を愛したいということ

8月の読書 | それはつまり世界を愛したいということ

コロナぶりにうーんと高い熱が出たり、忙しかったりして、ちょっとだけ自分のペースがくずれてしまった8月。夏はもうその暑さを楽しめないくらいの猛烈な暑さで、わたしの大好きな夏はもう戻ってこないのかもしれないと思って落胆した。いつだったか、みいじじとみいばば(祖父と祖母)と浴衣を着て、土手を歩いたあの日のような夕暮れどきをもう一度、味わいたい。わたしはずっと夏を愛したいです。

スマホを置いて旅したら/

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