こう_せい@Nature&Professional&Science

1965年生まれ。長年関わってきたテクノロジー(サイエンス)とネイチャーについて、お伴…

こう_せい@Nature&Professional&Science

1965年生まれ。長年関わってきたテクノロジー(サイエンス)とネイチャーについて、お伴である本を取り上げて書くことにしました。これまで書いてきたのはレポート、論文、特許、ガイドの類なので文章はかたいです。自己紹介のつもりで、不定期に写真日記もアップします。

マガジン

  • 半導体、電子回路設計など

    プロフェッショナルなお仕事の紹介の内、専門だった半導体と電子回路設計などをまとめます。

  • 蝶・鳥・茸

    山登り、自然観察などの記事から、生き物(蝶と鳥と茸など)に関する記事をまとめてあります。

  • マンスリー写真日記

    月一度のペースで公開する写真日記です。私としては、読書に関する記事と違い、息抜き感覚で書いています。

  • 多摩川

    多摩川(とその周辺)に関係する記事をここにまとめます。自宅から歩いて30分ほど、一年中、歩いてます。源流域で沢登りもしています。

記事一覧

読書 「ピュリツァー賞受賞写真 全記録 写真が語る現代史」ナショナルジオグラフィック 報道写真史である上に支えた技術史

1 この本について フォトジャーナリズム70年の歴史、受賞写真を全年にわたり収録した書籍は他になく、資料としてきわめて有用であると、宣伝されています。 2011年版なの…

読書「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」 加藤陽子(著) 新潮文庫 毎年八月に読む本

普段は紹介しない本です。 毎年八月、この本を読み返します。東京大学文学部の加藤先生の著で、神奈川県の私立中学の学生さんに向けて行われた五日間の講座からできた本で…

読書 「森のきのこ」小林路子 (著) 岩崎書店 不思議を知るきっかけ

1 この本について きのこの絵の第一人者、小林さんの絵本です。子供だけでなく、私のようなキノコのマニアも楽しめます。 小林さんはエッセイも書かれていて、手に入るも…

びっくり! 東京の高尾山でイシガケチョウ #写真日記(2024年8月)

東京の高尾山、有名になりすぎて、普段は近づかない山です。20年ぶりぐらいで、鳥と蝶の観察に出かけら、イシガケチョウを見つけてしまいました。直ぐに気づいて写真を撮る…

読書 「第三の波 」 アルビン・トフラー著 日本放送出版協会 昭和/平成/令和の3時代を生きぬく未来予測

1 この本について 情報が世界を変えることを予測した昭和時代の名著です。昭和/平成/令和の3時代、その予測は生き続けています。ネット上でたくさん紹介されているので…

読書 「タマゾン川 多摩川でいのちを考える 」 山崎充哲 (著) 旬報社 タマゾン川はないけどペット問題は深刻

1 この本について 自然環境調査コンサルタントであった、山崎さん(故人)が、捨てられる熱帯魚、カメなどを預る「お魚ポスト」を運営していた話しを中心に、環境問題を…

読書 「RFワールド No.55」 CQ出版社 遊びから始まる世界

1 この本について RFワールドは、駅前書店でも購入できた電子回路設計のハイレベル専門雑誌でした。今は、デジタル版のみです。この号、特集記事が、RFに限らず、電子工…

フクロウ騒動 #写真日記(2024年7月)

先月、近くの大きなお寺(東京都調布市)にフクロウの子供が現れました。半信半疑で、見に行って撮った写真がこれで、本殿横の木に止まってます。この子と私の距離は3mぐら…

読書 「父と子の多摩川探検隊」 遠藤甲太(著) 平凡社 親子源流巡礼

多摩川関連の本の紹介を続けているので、手元にある残る本をさらに紹介します。 1 この本について 登山家でもある遠藤さんが、息子さんと二人で多摩川を河口から源流ま…

読書 「トランジスタ技術2023年3月号付録、”トランジスタ技術の圧縮”」 CQ出版 書棚を占拠する憎いやつ!

1 この本について トランジスタ技術(ここでは愛称、トラ技)の2023年3月号、ラズパイ関連の記事にくわえて、創刊700号記念なので買いました。その付録、特に気にせずお…

読書 「全・東京湾」 中村 征夫 (著)  新潮文庫 近くの自然を見直すきっかけをくれる名著

2024年6月14日~7月4日に、ミッドタウンのフジフィルム・スクウェアで中村征夫さんの写真展「海中顔面大博覧会」が行われています。これを書いたのは、何かの縁?見てきま…

雑木林で輝くゼフィルス #写真日記(2024年6月)

コロナで生活に制約のあった3年間のうち、特に最初の1年、遊び(私の場合は旅と登山)をかなり我慢しました。 我慢は世界中のだれもがだったので、さほど抵抗なく受け入れ…

読書 「統計学×データ分析」 浜松ウエジマ (著) SBクリエイティブ 学び直し~データサイエンスに触れる良書

1 本書 データサイエンスの時代を意識しつつも、基本的なデータ(統計)とその分析について学ぶ本です。エクセルを使った実習が入っていて、関連のHPにアクセスすれば、…

読書 「アユ百万匹がかえってきた: いま多摩川でおきている奇跡」 田辺 陽一 (著) 小学館 多摩川で泳ぐことを夢見る人の作

1 本書 NHKのドキュメンタリーから生まれた本です。文末に、番組制作を終えた田辺さんが、文章としてもまとめようとして、自ら出版社を探した経緯が書かれています。 元…

カルガモ一家 #写真日記(2024年5月)

マガモ、コガモ、オナガガモなどが北に帰って寂しくなる野川(多摩川の支流)を明るくしてくれるのが、カルガモの子供達です。 「可愛い!!!」と思えるタイミングで見る…

読書 「武蔵野・江戸を潤した多摩川」 安富六郎(著)  農文協 科学の視点で歴史検証

1 本書 学術書とも言える多摩川に関する本です。著者の安富さんは、農学博士で、自ら河口から源流まで見て歩いて、撮った写真、新旧の地図、古い資料を交えて、分かりや…

読書 「ピュリツァー賞受賞写真 全記録 写真が語る現代史」ナショナルジオグラフィック 報道写真史である上に支えた技術史

読書 「ピュリツァー賞受賞写真 全記録 写真が語る現代史」ナショナルジオグラフィック 報道写真史である上に支えた技術史

1 この本について
フォトジャーナリズム70年の歴史、受賞写真を全年にわたり収録した書籍は他になく、資料としてきわめて有用であると、宣伝されています。
2011年版なので、最近10年の受賞作は含まれませんが、これだけ見れば、報道写真が、世界中の人々に見られ、時に社会を変える力をもっていることが十分理解できます。

ピュリツァー賞:1917年に米国の「新聞王」ジョゼフ・ピュリツァーが創設。42年に写

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読書「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」 加藤陽子(著) 新潮文庫 毎年八月に読む本

読書「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」 加藤陽子(著) 新潮文庫 毎年八月に読む本

普段は紹介しない本です。

毎年八月、この本を読み返します。東京大学文学部の加藤先生の著で、神奈川県の私立中学の学生さんに向けて行われた五日間の講座からできた本です。

普段はまったく意識しないのですが、毎年八月だけは、第二次世界大戦の終戦直前に戦死した祖父のことを思うようにしています。母親(故人)ですら、祖父の記憶がほとんどなかったので、何も聞かされず、写真もみたことがないです。
そんな祖父の生

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読書 「森のきのこ」小林路子 (著) 岩崎書店 不思議を知るきっかけ

読書 「森のきのこ」小林路子 (著) 岩崎書店 不思議を知るきっかけ

1 この本について
きのこの絵の第一人者、小林さんの絵本です。子供だけでなく、私のようなキノコのマニアも楽しめます。
小林さんはエッセイも書かれていて、手に入るものは、だいたい、見ました(読みました)。アングル、光、被写深度などにより、写真は見た目と同じように記録できないのに対して、小林さんは、茸と周辺の環境をじっくり観察し、そこにある姿を捉えて描くことで、写真以上に生きている感のある茸を紙面に生

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びっくり! 東京の高尾山でイシガケチョウ #写真日記(2024年8月)

びっくり! 東京の高尾山でイシガケチョウ #写真日記(2024年8月)

東京の高尾山、有名になりすぎて、普段は近づかない山です。20年ぶりぐらいで、鳥と蝶の観察に出かけら、イシガケチョウを見つけてしまいました。直ぐに気づいて写真を撮るも、「ちょっと待て、ここは東京」、「紀伊半島から南(西)にしかいないチョウがなんでここに?」・・・・ずっと釈然としません。
帰宅してネットをみたら、生息域が北へ広がっているニュースがありました。なるほど、そういう事だったのですね。幼虫の食

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読書 「第三の波 」 アルビン・トフラー著 日本放送出版協会 昭和/平成/令和の3時代を生きぬく未来予測

読書 「第三の波 」 アルビン・トフラー著 日本放送出版協会 昭和/平成/令和の3時代を生きぬく未来予測

1 この本について
情報が世界を変えることを予測した昭和時代の名著です。昭和/平成/令和の3時代、その予測は生き続けています。ネット上でたくさん紹介されているので、興味のある方はそちらを見て下さい。
我が家には父親(故人)が昭和57年に購入したハードカバー版と、私が平成時代に購入した文庫版があります。写真を見て頂ければ、わかりますが、すごい厚みで、読むのに覚悟が必要です。

2 本書との出会い

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読書 「タマゾン川 多摩川でいのちを考える 」 山崎充哲 (著) 旬報社 タマゾン川はないけどペット問題は深刻

読書 「タマゾン川 多摩川でいのちを考える 」 山崎充哲 (著) 旬報社 タマゾン川はないけどペット問題は深刻

1 この本について
自然環境調査コンサルタントであった、山崎さん(故人)が、捨てられる熱帯魚、カメなどを預る「お魚ポスト」を運営していた話しを中心に、環境問題を語った本です。
タイトルからすると、多摩川には、とんでもない魚が、うようよいるイメージを受けますが、そんなことはないです。間違った認識でしょうか?ご存じの方がいれば教えて下さい。
写真は多摩川(川崎)で手長エビ釣りに出かけた時のものです。沢

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読書 「RFワールド No.55」 CQ出版社 遊びから始まる世界

読書 「RFワールド No.55」 CQ出版社 遊びから始まる世界

1 この本について
RFワールドは、駅前書店でも購入できた電子回路設計のハイレベル専門雑誌でした。今は、デジタル版のみです。この号、特集記事が、RFに限らず、電子工作に広く通じるので購入しました。特集記事の著者、原口さんは大昔のアマチュア無線仲間です。

2 本書との関係
私がアマチュア無線を始めたのは中学3年生です。高校で無線のクラブに所属、モールス通信にはまりました。隣の高校出身で無線をしてい

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フクロウ騒動 #写真日記(2024年7月)

フクロウ騒動 #写真日記(2024年7月)

先月、近くの大きなお寺(東京都調布市)にフクロウの子供が現れました。半信半疑で、見に行って撮った写真がこれで、本殿横の木に止まってます。この子と私の距離は3mぐらい?、もっと近くで見れた日もあったみたい。SNSで情報が拡散、私が見に行った後には、テレビ局まで動いてしまい、心配でしたが、無事に育ったようです。

これからは、子供が現れたぐらいで騒がないほど、毎年、子育てに成功することを願っています。

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読書 「父と子の多摩川探検隊」 遠藤甲太(著) 平凡社 親子源流巡礼

読書 「父と子の多摩川探検隊」 遠藤甲太(著) 平凡社 親子源流巡礼

多摩川関連の本の紹介を続けているので、手元にある残る本をさらに紹介します。

1 この本について
登山家でもある遠藤さんが、息子さんと二人で多摩川を河口から源流まで歩いた話しです。歩きながら交わした、遊び、教育、自然環境、人生・・と多岐にわたる会話と、字体で区別されているそれぞれの内面が、入れ子になって書かれています。読み慣れるまで、ちょっと、分かりにくかったです。

2 本書との出会い
書店、図

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読書 「トランジスタ技術2023年3月号付録、”トランジスタ技術の圧縮”」 CQ出版 書棚を占拠する憎いやつ!

読書 「トランジスタ技術2023年3月号付録、”トランジスタ技術の圧縮”」 CQ出版 書棚を占拠する憎いやつ!

1 この本について
トランジスタ技術(ここでは愛称、トラ技)の2023年3月号、ラズパイ関連の記事にくわえて、創刊700号記念なので買いました。その付録、特に気にせずおいてあったのですが、ふと見て、懐かしいことを思い出しました。

2 トラ技との出会いと43年後
私が最初にトラ技を読んだのは、アマチュア無線と電子工作に夢中だった16歳。いまから43年前です。
企業で働いていた間は、職場で読めたので

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読書 「全・東京湾」 中村 征夫 (著)  新潮文庫 近くの自然を見直すきっかけをくれる名著

読書 「全・東京湾」 中村 征夫 (著)  新潮文庫 近くの自然を見直すきっかけをくれる名著

2024年6月14日~7月4日に、ミッドタウンのフジフィルム・スクウェアで中村征夫さんの写真展「海中顔面大博覧会」が行われています。これを書いたのは、何かの縁?見てきました。

1 この本について
これまで、多摩川に関する本を三冊紹介しました。源流の奥多摩に関する本も紹介しました。ここまでできたので、河口の東京湾に関する本も紹介します。水中写真の第一人者の中村さんが、日本の経済成長期(正確にはバブ

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雑木林で輝くゼフィルス #写真日記(2024年6月)

雑木林で輝くゼフィルス #写真日記(2024年6月)

コロナで生活に制約のあった3年間のうち、特に最初の1年、遊び(私の場合は旅と登山)をかなり我慢しました。
我慢は世界中のだれもがだったので、さほど抵抗なく受け入れられたし、悪いことばかりではなかったです。十数年ぶりに再会したアカシジミが、チョウを探すモチベーションを覚ましてくれました。遠出をあきらめて、近所の自然観察散歩を続けた結果です。
近所の散歩は、どんどん面白くなり、やめられなくなりました。

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読書 「統計学×データ分析」 浜松ウエジマ (著) SBクリエイティブ 学び直し~データサイエンスに触れる良書

読書 「統計学×データ分析」 浜松ウエジマ (著) SBクリエイティブ 学び直し~データサイエンスに触れる良書

1 本書
データサイエンスの時代を意識しつつも、基本的なデータ(統計)とその分析について学ぶ本です。エクセルを使った実習が入っていて、関連のHPにアクセスすれば、効率的に学べるようになっています。
前半は学び直しになり、後半でデータサイエンスに触れられました。
あまりにも基本的だからか、各説明に対する参考文献(引用資料)が書かれていないのが、唯一残念です。

2 本書との出会い
駅前の書店の技術書

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読書 「アユ百万匹がかえってきた: いま多摩川でおきている奇跡」 田辺 陽一 (著)  小学館 多摩川で泳ぐことを夢見る人の作

読書 「アユ百万匹がかえってきた: いま多摩川でおきている奇跡」 田辺 陽一 (著) 小学館 多摩川で泳ぐことを夢見る人の作

1 本書
NHKのドキュメンタリーから生まれた本です。文末に、番組制作を終えた田辺さんが、文章としてもまとめようとして、自ら出版社を探した経緯が書かれています。
元になったNHKの番組「ダーウィンが来た」を見ていないのが、残念でなりません。NHKアーカイブスなら、見れるのでしょうか?

2 本書との出会い
noteで以前紹介した中本賢さんの「多摩川ノート」とのつながりで購入しました。田辺さんは、中

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カルガモ一家 #写真日記(2024年5月)

カルガモ一家 #写真日記(2024年5月)

マガモ、コガモ、オナガガモなどが北に帰って寂しくなる野川(多摩川の支流)を明るくしてくれるのが、カルガモの子供達です。
「可愛い!!!」と思えるタイミングで見るためには、頻繁に通って観察しなければ、なりません。子供建の成長はあっと言う間なので。

観察していると、猛禽、ネコなどにやられて、子供が少しずつ減るのがわかります。他の動物に食べられるのは自然の摂理で、問題は、人間が住めない環境にしてしまう

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読書 「武蔵野・江戸を潤した多摩川」 安富六郎(著)  農文協 科学の視点で歴史検証

読書 「武蔵野・江戸を潤した多摩川」 安富六郎(著)  農文協 科学の視点で歴史検証

1 本書
学術書とも言える多摩川に関する本です。著者の安富さんは、農学博士で、自ら河口から源流まで見て歩いて、撮った写真、新旧の地図、古い資料を交えて、分かりやすく説明されています。

2 本書に関して
多摩川の歴史、特に、玉川上水に代表される河川工事について知りたくて買い求めました。羽村から四谷まで標高差126m、水平距離距離43㎞。江戸時代に、そこに造成された一本の水路は、局所的な数メータ程度

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