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クラウドファンディングを成功させるために必要な4つの能力【目標達成術】【魔法使いの哲学#3】

ゲストハウスにする家のDIYセルフリノベーションが半分ほど進んだところで、自己資金が尽きた。そこで人生初のクラウドファンディングに挑戦したところ、およそ3週間で目標額40万円を達成し、募集終了後に手渡しで直接ご支援くださったぶんも含めると最終的に54万円ほど集まった。その支援金により日向神話ゲストハウスVIVIDは完成し、正式なオープンへと漕ぎ着けることができた(本当にありがとうございます!)。今日はそんなクラウドファンディングを僕がどうやって成功させたのか、まだ誰にも語っていない秘密を公開しようと思う。

クラウドファンディングの方法論については、これまでも手垢がつくほど論じられてきた。このようなデータがあるとか、過去にこのような事例があるとか。おそらく今回の記事の内容は、今まで語られてきたどの記事とも毛色が異なると思う。なぜならこれを書いているのは魔法使いだからだ。

クラファンに興味がある人、これからクラファンに挑戦しようと思っている人にとって、今回の記事は大変興味深い内容となっているはずだ。また、クラファン以外のあらゆる目標達成術としても応用の効く、極めて普遍性の高い話であることをここに約束しよう。すべての達成したい目標を持つ人に向けて、魔法使いの智慧を贈ろう。

魔法は一瞬では発動しない

クラウドファンディングというものは、決して特設ページを公開して募集を開始するところから始まるのではない。それまでに築き上げてきた人間関係や信頼、プロジェクトの周知度・話題性の高さによって残酷なほど結果が分かれる。個人的な所感としては、少なくとも半年以上前からはクラファンをすることを意識していた方がいいと踏んでいる。

僕自身は1年前からクラファンを想定した動きをとっていた(いろいろあって1年経ってしまった、の方が正確かもしれない)。空き家を手に入れて外の蔦を刈っている段階で「これはクラファンをやらないと完成しないな」と思い覚悟を決めていた。しかしその段階で募集を開始したとしてもほとんど集まらないことも知っていた。他力というのは自力を示して初めて得ることができる。まずは自分の力でどこまでできるのか、誰が見てもわかるように"ビジュアル的に示す"必要があると直感した。

目標というのはそれなりの規模になってくると、想いや勢いだけでは決して実現しない。智慧と継続が必要だ。「まるで魔法のように一瞬で~」という言い回しがあるが、本物の魔法は一瞬では発動しない。むしろこの魔法は、「極めて地道な智慧の継続」によって発動する。

4つの能力

クラウドファンディングを成功させるために必要な能力は4つある。その4つとは、

1、エネルギーを発する力
2、正確に段取りをする力
3、一人ひとりと接する力
4、毎日の習慣を続ける力

である。ひとつひとつみていこう。

1、エネルギーを発する力

エネルギーの三原則は熱と光と力である。人間というのは、熱と光のあるところに自然と集まってくる習性がある。活気のある街はさらに活気づき、閑散とした町からはさらに人が離れていく。クラウドファンディングは資金を集める方法ではあるが、本質的には「人を集める」ということをやっている。誰かが何かに熱中している姿、熱い想いのある人のところに、人は自然と集まってくる。自らが熱と光を発することで、魅力的なコンテンツとして面白がってもらい、向こうから興味を持ってもらうことが大切だ。

SNSでは、自分の中の熱と光が写り込んでしまっているような投稿を心掛けるといい。そんなあなたの姿を面白がって、次々と人が集まってくるはずだ。

≪個人的にやったアクション≫

・何かに集中して取り組んでいる写真を積極的にSNSに上げる。「いいね!」と口に出して言いたくなる画像。

・画像は「明るさ」と「温かさ」と「コントラスト」を上げたフィルタリングをする。熱と光を感じさせるためだ。

・2人以上来たら可能な限り記念写真を撮ってアップさせてもらう。人は人の集まる場所にさらに集まるようになる。

2、正確に段取りをする力

クラウドファンディングは決して無謀なチャレンジをする場所ではない。たとえプロジェクトがそのようなコンセプトだったとしても、資金を集める計画が無謀では何も始まらない。

重要なのは目標設定だ。人気のクラファンの中には数百万円、数千万円以上のプロジェクトもあるため、僕の目標額が40万円と聞いて「少ないな」と思った方もおそらく多いだろう。しかし僕は、この目標設定を絶妙だったと思っている。なぜなら僕は「無名の個人」だ。有名人や有名企業、もしくは飛び抜けて営業能力の高いビジネスマン等ではない。自分自身のポテンシャルとプロジェクトの社会共感性とを客観視し、必要経費と照合した上で最適な目標額を割り出したのである(実際には予測していたよりも多く集まった)。

クラウドファンディングでは、「たくさんのお金を集めること」を目標にしてはいけない。そのプロジェクトがきちんと成功することを目標としよう。

目標額は現実的にイメージできる額に設定するといい。例えば40万円という額であれば、単純計算で40人に頭を下げて1万円のリターン(お返しの品)を買って頂ければ集まる。これは個人的な感覚だが、40人であれば意外と回る気がする。ちょっと頑張ればやれる気がする。しかしこれが100人となると一気に難易度が上がる。もう少し高い営業スキル的な器量が求められる。「せっかくだから夢はデッカく…」みたいな発想は論外だ。

この世界では偶然とか奇跡と呼ばれることも確かに起こる。だが、偶然や奇跡をこちら側から期待してはいけない。奇跡は想定外だから奇跡なのである。まずは目標達成までの正確な段取りを組み立てることが大切だ。

≪具体的にやったアクション≫

・客観的に自己分析し、必要資金と相談しながら無理なくイメージできる目標設定を計算する。

・何人からいくら集めれば達成できるかを逆算し、それをもとにリターン金額を設定する。

3、一人ひとりと接する力

クラウドファンディングというと、ネット上で見知らぬ他人が支援してくれる、というイメージがぼんやりとある方も多いかもしれない。しかし実際には、一度でも直接顔を合わせたことのある方がご支援くださる率のほうが圧倒的に高い。ちなみに今回ご支援くださった方の半数以上は以前から僕と面識のある方である。

SNSのいいね数やフォロワー数は、実際に支援してくれる人を募る上では実はあまり関係がない。SNSで何度も宣伝するより、以前からお世話になっている人のところに直接伺って「ご支援お願いします!」と頭を下げる方がずっと効果が高い。無名の個人がクラファンに挑戦する場合、普段からの一人ひとりとの生の信頼関係が鍵を握っている。日頃から言動に気を付けて、礼節と優しさを持って周囲と関係を築いていこう。

≪具体的にやったアクション≫

・普段から言動に気を付けて、いつも朗らかであるよう心掛ける。

・一度だけお会いしたことがある方には、その後なるべくもう一度お会いする機会を作るように心掛ける(関係性を深める)。

・以前より仲良くさせてもらっている一人ひとりのところに可能な限り直接足を運び、チラシを渡してご支援をお願いする(絶対に強要するような言い方になってはいけないし、ご支援がなくても気にしないこと。カラッと気持ちよく)。

・メッセージの一斉送信はしない。一人ひとりに心のこもったメッセージを送る。

4、毎日の習慣を続ける力

内容は何でも構わない。毎日トイレ掃除をするとか、毎朝神棚に手を合わせるとか、どんなに小さなことでも構わない。1日も休まず、同じことをひたすら毎日継続する習慣を持つこと。やってみるとわかると思うが、どんなに些細な習慣であろうと、1日も休まずに継続するのは並々ならないくらい大変だ。そのぶん効果は凄まじい。人間は、ひとつのことを毎日やっている人を信頼する。毎日欠かさずに同じことをやっている人を見ると、「この人は大丈夫だな」と安心感を得る。

クラファンがお金を集める行為である以上、それはイコール「信頼を集めること」を意味する。「この人はちゃんとやることをやる人だ」。毎日の習慣を継続することは、そうした印象を高める効果がある。

習慣の内容は何でも良いと書いたが、クラファンをするならば周りから見えやすい習慣の方がいい。SNSの毎日更新はとても効果的だ。さらにここに能力その1「エネルギーを発する力」との合わせ技で、「熱と光を感じさせる投稿を毎日欠かさずにする」というアクションが継続できれば、それはもはや世界へのギフトである。

≪具体的にやったアクション≫

・インスタグラムに毎日投稿。どんなに疲れていたとしても、元気いっぱいエネルギッシュに。

・僕は毎回ご飯を食べる時、まず心の中で神様に捧げてから頂くという習慣を持っている。これは人に見せなくていい。習慣を行為することそのものが、あなたの周りに気配として漂う。

エネルギーを発する力。正確に段取りをする力。一人ひとりと接する力。毎日の習慣を続ける力。ここまで読んで頂ければおわかりになると思うが、以上の4つはそもそもクラファン関係なく人生を生きる上で役に立つ智慧である。クラウドファンディングとは、これらの基礎的な能力が今自分にはどれくらい備わっているのかを試される総合実技試験みたいなものであると僕は捉えている。

これらの行いは別にクラファンをやるためだけにやるのではない。ただ、「自分はクラファンをやる」ということを先に決めておくと、自ずとこの4つを日頃から意識して生活できるはずだ。勇気のある人はぜひ、魂の基礎能力を試すという意味でもクラウドファンディングに挑戦してみてほしい。

最後に

クラウドファンディングは想いだけでは達成できない。夢や想いはじゅうぶんすぎるほど溢れているのに、自己分析や実現性に欠けたまま挑戦して涙を飲んだ先輩たちを僕はたくさん見てきている。だからこそ甘くみなかったし、じっくりと準備することができた。

誤解のないように言っておくと、僕は彼らのことを心から尊敬している。自分がやる番になって、いざ募集開始予約のボタンを押そうとした瞬間ものすごい恐怖に襲われた。ここまでやって全然集まらなかったらどうしよう。もしも僕の想定が全くの的外れだったら。ああ、クラウドファンディングってこんなに怖いものなのか。あの人もあの人もあの人も、挑戦した人は全員こんな恐怖を感じながらこのボタンを押してきたんだな。それだけで本当に頭が下がる思いだった。「恐怖を克服する」のではない。「怖いままやる」しかない。涙が出るほど怖いまま、震えながらそのボタンを押すことを選んだ人だけが、ようやくスタートラインに立てる。

何かを成し遂げるには自力だけでは限界がある。これはクラファンに限った話ではない。必ず誰かの助けが必要な時が来る。そして人の協力というものは、逆説的だが、自分一人でどこまでできるかを示してこそ得られるものだ。最後の最後は怖いままやれ。あなたの魔法が成功することを、僕は心から応援している。

いっぱい協力してくれたみんな。ありがとう!

次回、10/2(日)更新。
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