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2020年12月の記事一覧

ぼくと『せかいいち うつくしい ぼくの村』——小林豊さんインタビュー

ぼくと『せかいいち うつくしい ぼくの村』——小林豊さんインタビュー

アフガニスタンのパグマンという小さな村で暮らす少年・ヤモの1日を描いた絵本『せかいいちうつくしいぼくの村』。
小学校の教科書にも掲載され、刊行以来多くのこどもと大人に愛されてきました。
出版から25年。この間にアフガニスタンを取り巻く情勢は大きく変わりました。
だからこそいま、この絵本が伝える「変わらないメッセージ」にあらためて耳を傾けたい——
そこで、作者の小林豊さんのアトリエにおじゃまして、こ

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【こぼれ話】テーマで読む「三田の文人たちは先生だった」を語る(後編)

【こぼれ話】テーマで読む「三田の文人たちは先生だった」を語る(後編)

当社では、より書籍に関心を持っていただけたらという思いで、書籍の一部をまとめて立ち読みできる「KUP立ち読みのススメ」を公開しています。この度、そのサイト内に「【テーマで読む】三田の文人たちは先生だった」を新設いたしました!

↓ページはこちら(以下、バナーから本の立ち読みページに飛ぶことができます)

この特集を作った担当が集まり、裏話トークを展開してもらいました!

前編では、先生である文人と

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増え続ける「実話もの」映画。2020年ならではの『シカゴ7裁判』と『ヒルビリー・エレジー』の対比を、宇野維正が分析

増え続ける「実話もの」映画。2020年ならではの『シカゴ7裁判』と『ヒルビリー・エレジー』の対比を、宇野維正が分析

話題になっているNetflixオリジナルの新作ラインナップを眺めていると、あることに気がつきます。それは実話をもとにした作品が目立つということ。ドキュメンタリーはもちろんですが、映画作品にもその傾向があるように感じられます。

そこで今回は、「実話もの」であるNetflixオリジナル映画最新作『シカゴ7裁判』と『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』を題材に、映画・音楽ジャーナリストである宇野維正さん

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杏レラト(黒人映画研究家)が紹介するBLM(ブラック・ライヴズ・マター)を理解するための5本

杏レラト(黒人映画研究家)が紹介するBLM(ブラック・ライヴズ・マター)を理解するための5本

 「ブラックカルチャーを探して」の7回目は、アメリカ南部に在住するライターの杏レラトさん。雑誌やウェブなどで主にブラックムービーについて執筆、その豊富な知識と在米20年以上の経験をふまえたテキストは日本の読者にとっても貴重な情報源となっています。ブラック・ライヴズ・マター運動が世界へ広がり、アメリカ映画界でもひと際存在感を放っていた黒人俳優、チャドウィック・ボーズマンが早世するなどシンボリックな出

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作家・麻生幾「闇の中で生きる矜持を伝えたい」 小説『観月 KANGETSU』が描き出す日本社会の“光と闇”

作家・麻生幾「闇の中で生きる矜持を伝えたい」 小説『観月 KANGETSU』が描き出す日本社会の“光と闇”

『外事警察』などで知られる作家の麻生幾さんが〝日本警察史上最大の作戦〟に取材した社会の「光と闇」を問うた圧巻の警察小説『観月 KANGETSU』が誕生した。

大分県杵築市で毎年行われる幻想的な光に包まれる「観月祭」。今年も無事に迎えられるはずだった。しかし、祭りの一週間前、突如として七海を怪しい影が襲う。その翌日には七海が幼いころからお世話になっているパン屋の奥さんが絞殺体で発見された。さらには

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【作家・綾辻行人氏推薦!】エラリイ・クイーン『フォックス家の殺人〔新訳版〕』12月17日発売!

【作家・綾辻行人氏推薦!】エラリイ・クイーン『フォックス家の殺人〔新訳版〕』12月17日発売!

◎エラリイ・クイーンの本格ミステリが新訳版で登場! 今月17日、早川書房ではミステリ界の巨匠エラリイ・クイーンの『フォックス家の殺人〔新訳版〕』(訳=越前敏弥)をハヤカワ・ミステリ文庫より刊行いたします。

 傷ついた戦争の英雄が故郷に帰ってきたとき、過去の毒殺事件の扉が開く。はたして名探偵エラリイは12年前の事件の謎を解き明かすことが出来るのか!?

◎作家・綾辻行人氏の推薦コメント紹介! この

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【動画】指揮者・伊藤玲阿奈が選んだクラシックの7つの名曲

【動画】指揮者・伊藤玲阿奈が選んだクラシックの7つの名曲

ニューヨーク在住の指揮者・伊藤玲阿奈さんの話題のデビュー作『「宇宙の音楽」を聴く ~指揮者の思考法』には、各章の後にコラムがはさまれています。このコラムでは、その章にかかわる内容をクラシックの楽曲からも理解できるように紹介しているのですが、その楽曲を実際に視聴できるYouTubeの再生リストが用意されています。

今回、そのコラムで取り上げられた、伊藤さんが選んだクラシックの楽曲を、再生リストから

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デンマークの子ども番組が、本気で子どもに向けて作られているという話

デンマークの子ども番組が、本気で子どもに向けて作られているという話

今から10年ほど前。デンマークで乳幼児2人を育てていたわたしは、子どもたちとよく日本の子ども番組を見ていた。とはいえ直接見ることはできなかったため、DVDを買いためて、番組を見ながら娘と歌ったり踊ったりしていた。娘が特に好きだったのは「おかあさんといっしょ」。季節や日常の何気ないできごとから、トイレトレーニングや歯磨きに至るまで、様々なことを歌や遊びを通して学んだり楽しく練習させてくれて、ほんとに

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12/16(水)オンラインイベント開催「あげる支援」から「つくる支援」へ〜アフリカの子どもたちに今できること〜

12/16(水)オンラインイベント開催「あげる支援」から「つくる支援」へ〜アフリカの子どもたちに今できること〜

PLASチャンネルでは、先行きの見えないコロナ禍であっても、国際協力やアフリカにチャレンジする魅力的なスピーカーを迎えて「いま取り組んでいること」や「これからつくりたい未来」をお伝えしています。

12月16日(水)は、「地域と共につくる支援」がテーマ。

「アフリカで国際協力」と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?

もしかしたら「大変な状況に置かれた人たちを助ける」というイメージを抱く人もい

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緊縮財政は地方を滅ぼす

緊縮財政は地方を滅ぼす

本日はこちらのニュース。

コロナ財政難の自治体、国が支援へ…地方消費税の減収分を補填

総務省は、新型コロナウイルスの影響で財政難に苦しむ自治体向けに、今年度の地方消費税などの減収分を地方交付税で支援する構えだ。実現すれば、初めての対応となる。武田総務相が近く正式表明する。

政府が地方自治体に向けて支援を行うそうです。やっとかよという感じですが、何もしないよりはマシです。

緊縮財政が地方自治

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[ボドゲ×福祉]自分と対話し心を整えるツール ZENタイル

[ボドゲ×福祉]自分と対話し心を整えるツール ZENタイル

どうも、今年のボードゲーム購入額がおそらく20万円を超えているnoteです。
その内のほとんどは知らない人にゲームをプレゼントするために使われています。

さて、本日はボドゲ×福祉をテーマにZENタイルというボードゲームのことを紹介していきたいと思います。
まずはZENタイルというボードゲームについて簡単に説明していきます。

ZENタイルの紹介ZENタイルは1人から遊ぶことのできるボードゲームな

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人の尊厳をかけたギャンブルを楽しんでいるおじさんについて思うこと

人の尊厳をかけたギャンブルを楽しんでいるおじさんについて思うこと

男性実業家が飲みの席で若い女性にテキーラを一気飲みさせ、彼女が亡くなった事件を知りました。まずは被害にあった方のご冥福をお祈りします。そして特定の件についてではなく、権力を持つ男性から女性への加害(意図的ではないにしても)という一般的な現象に関して、ちょっと言わせてほしいことがあります。ここからはタメ語で失礼します。

高学歴で高収入で人望がある、社会的に成功しているちょっとやんちゃな「おじさん」

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『レッド・デッド・リデンプション 2』をクリアしたあと、僕はシチューを作り始めた

『レッド・デッド・リデンプション 2』をクリアしたあと、僕はシチューを作り始めた

ぶつ切りの巨大な牛スネ肉に焦げ目をつけて、みじん切りしたタマネギを飴色に炒めて、大きめに切ったニンジンとジャガイモ、それから赤ワインとビールに缶のトマトソースを鍋にぶち込んで塩と砂糖とコンソメを合わせて5時間煮込むとどうなるか?

『レッド・デッド・リデンプション 2』をプレイした記憶が蘇る。

僕が操るアーサーは、キャンプで目を覚ますと焚き火に近づき、火に煽られる深底の鍋を覗き込む。毎朝欠かさず

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