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過去記事の中から、写真や文章の気に入っているものを紹介します。取っ掛かりとしてココを見て頂けるといいかもしれません。
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#現代アート

無題の街、無題の時間、無題の人。

無題の街、無題の時間、無題の人。



金曜の夜でした、
いそがしそな街でした、
溢れるヒトの往来、
あゞ 「誰かと誰かが共にいる」
(そこに僕は居ない)
ちょっとだけ うらやまし、
ちょっとだけ あほうらし。

雨が降っていた、傘を開いたら破けていた、
たまには濡れるのもよろし、
たまには打たれるのもよろし、
しかし、ま、そのよな気分でいても、
不快は不快である。

目眩のするような写真の多いこと
なぜこうなるか
それは撮る際、

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ダンゴムシの夜

ダンゴムシの夜

得体の知れないプレッシャーに苛まれる。ただ目の前のことに夢中になって、或いは地に足を着けて生活をすればいいだけなのに、遠くにいる誰かのことが羨ましかったり、憎たらしかったり、まだ会ったことのない人や知りもしない人にいつか出会うべき日があるのではないかとか、考えても仕方のないことを考える。もしそれを望むのなら、それ相応の正しい努力がきっとあって、そのことについて考えるべきなのだろうけれど、体が宙に浮

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そうまでして守りたい“自分”とはなんなのか。

そうまでして守りたい“自分”とはなんなのか。

意味を求めてしまう。否、無意味を忘れてしまう。

人に会うと、つい、何か意味のある人間でいようとしてしまう。
“取り繕う”と言うのかもしれない。隙間を埋めるような会話だとか、「何もない時間があってもいい」ことを忘れてしまうことだとか、どうにかして記憶に残りたいと潜在的に思ってしまうことだとか、選ぶ言葉だとか、声色だとか。

僕はそれを「武装」と呼んでいて、例えば髪の色を地毛と変えておくことなんかが

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静かな世界

静かな世界



何から書こうかな。
順を追うのが苦手だから、思い付くままに書こう。

Facebookを辞めた。厳密に言えば「利用停止」なので、ログインすればこれまで通りに使える。
辞めた理由は一つで、「疲れたから」だ。

元々、Facebookは登録すらしていなかった。一昨年の12月に、“レターポット”というサービスを利用するために登録をした。

これを読んでくれている人のどれだけが知っているかわからないけ

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夭折願望

夭折願望

物心がついた頃から「長く生きたくない」と漠然と考えていた。

今でも毎日のように思う。毎日のように思いながら、一日一日を重ねている。

上手く忘れられる日はいい。どうしたって思い出す日がある。

年末年始は心が慌ててしまうから、あまり“年末年始感”を感じたくないのだが、引っ張られやすい心がいつも通り引っ張られて、慌てて焦っている。

明けて2019年、今年に入って初めての人物撮影をした。

年末年

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水槽の金魚の見えない壁

水槽の金魚の見えない壁

ぼくが喘息で通っている内科の病院には、水槽があって、魚が泳いでいる。

きれいだなぁ、といつも思う。ぼくにもまだ、きれいなものを素直にきれいだと思う心がある。

・以前、“水槽に入っている金魚”についての話を聞いた。
金魚たちが自由に泳いでいる水槽の真ん中に、透明の仕切りをつけて、向こう側に行けないようにしてしまう。
金魚たちは、透明の壁に気付かずに、何度も何度も壁にぶつかるそうだ。

その環境で

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『死への憧れ、生への執着』

『死への憧れ、生への執着』

(過去記事で最も読まれているものをトップに固定しました2020.05.02追記)
___________

※今、ぼくの大切な友達が、ガンと闘っています。ずっと生きていてほしい。
もしかしたら、このタイトルや、これからぼくが書くことは、その気持ちと矛盾するかもしれない。そして、不快にさせてしまうかもしれない。けれど、ぼくの、あくまでもぼくのこととして、ほんとうのことを書くね。

・死にたいと、

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いぬとぼくと幼稚園

いぬとぼくと幼稚園

小さい頃から犬と過ごしていた。
好きとか苦手とか思う暇もなく、犬のいる生活が普通だった。

僕は幼稚園が苦手で行きたくなかった。
今でもそうなんだけど、無秩序に大人数がワーッとなってる場所が当時から苦手で、特に誰かから嫌がらせをされたとか、意地悪をされているとかじゃなかったのに、行きたくなかった。

・幼稚園に行かない間、僕は何をしていたかというと、ウルトラマンのビデオを見ながら怪獣図鑑を眺めたり

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埃のかぶった思い出と

埃のかぶった思い出と

「そういえばアイツ、どうしてるのかなぁ」と、古い友達の顔を思い浮かべることがあります。

僕が思い出せる彼ら彼女らはまだ中学生や高校生で、アラサーになった姿を知りません。

・「そういえばアイツ、どうしてるのかなぁ」と、僕も思い出されたりしているのだろうか。

そんなことを考えてしまいます。

8月の後半から9月にかけて、人と会う機会がグンと増えました。

それはイベントだったり、撮影だったり、た

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影ふみ

影ふみ

いくら追いかけても自分の影には追い付けない。
或いは、常に追い越している。
四方八方から光が当たらなければ、ちょうど良いところに居られない。

きっと僕と出会う多くの人が「こいつのこと、よく分からない」と思っていると思う。

「簡単にわかられてたまるか」と思う。

でも、ちょっとだけさみしい。

『結局 雨が降る』

『結局 雨が降る』

・日が明けると、台風は僕の住む町から逸れた。

けれど、今回の台風は少し様子が違っていたみたいで、すぐにいつものような台風一過の晴天とはならず、しばらく不安定な天気が続いて、晴れたと思ったらまた強い雨が降ったりした。

・僕の地元、山梨県は山が多い。甲府盆地が有名だけれど、僕の住んでいる町も、見渡す限り四方に山がある。

こうして山に囲まれた町で生活をしていると、時々出会す「広い空」に惹かれる。

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『犬がいなくなってから』

『犬がいなくなってから』

・犬がいなくなったら、働こうと決めていた。

心身のバランスを崩して途方に暮れていた頃、愛犬の老いが目立つようになった。

もう、いつどうなるかわからない時期に入ったことを理解したら、僕は離れるのが寂しくなってしまって、一度全てを休んで、犬と過ごすことにした。

その生活をしているうちに、心に決めたことが一つだけあった。

お別れをしたら、外に出て働くこと。

犬はしあわせになるために我が家に来て

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