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『盗む』から『買う』に。老舗の工具箱屋がカゴを作ったら、年間30万個売れるようになった話

『盗む』から『買う』に。老舗の工具箱屋がカゴを作ったら、年間30万個売れるようになった話

こんにちは、株式会社リングスター(以下、リングスター)の唐金祐太(カラカネ ユウタ)と申します。大阪本社、明治20年創業の工具箱、いわゆる職人さんの使うツールボックスを奈良県生駒市にて製造しており、現在私の父が5代目になり、私はアトツギとして日々東奔西走しております。

私達リングスターは、100年以上一貫して工具箱を作り続け〈木製・鉄製・樹脂製〉と時代に沿った最適な素材を選び、今日まで「現場でも

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パンを焼くということ

パンを焼くということ

パンはかわいい。 
なんでもすぐかわいいで済ませる系ではないわたしが断言する。
そう、パンはかわいいのだ。
生地の手触りもよいし、発酵で膨らんでくる様もよい。
焼きたての匂いだって最高だ。
全てがかわいい。

パンには色々な思い出がある。
幼い頃おつかいで姉とパン屋に行き、「6枚切りにしてください」とお願いし、機械でカットしてもらうのを見るのが楽しみだったこととか。
クリームパンをトンビに奪われて

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苺のショートケーキに驚くイタリア人

苺のショートケーキに驚くイタリア人

「苺」という、見るだけで幸せになる不思議な存在。

子供の頃から大好きで、もし自分の前にあったら我慢せず、パクって食べた後にしばらく笑顔になる。ホイップクリームをトッピングしたら更に美味しくなる。チョコレートもアイスクリームも、苺は皆と仲良くしてくれる。

考えてみよう、世界中に同じようなことがあるだろうか。イタリアにいた頃もよく食べていて、いい思い出しかない。母親は切った苺に砂糖とレモンをかけて

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面談でメンバーと話したいこと

面談でメンバーと話したいこと

昨日と今日でデザインスタジオ・エル47期の面談を実施。7人と計6時間話しました。あっという間でした。

面談の内容前期の振り返り・達成度チェック

今期の目標

コンピテンシー共有

キャリアシート共有(現在地の確認・未来の計画)

要望・困りごと・相談ごと

工数振り返り(作業時間と売上の相関関係チェック)

雑談

こんな内容です。

「前期の振り返り」と「今期の目標」はセット。前者だけだと新

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秋を切り取る。カサカサと足音が聞こえる。

秋を切り取る。カサカサと足音が聞こえる。

お題は「#みんなでつくる秋アルバム」。カバー画像の紅葉は、去年の11月に撮った、地元・臥龍山での一コマ。ひらりおちるモミジの葉、奇跡的に切り取れました。はじめて「みんなのフォトギャラリー」に登録。

さて、10月26日は愛犬ももんの命日。それに合わせて、毎年この時期になると臥龍山に行って彼が好きだった散歩コースを巡回するのが、お決まりの供養イベント。今週末行けたらなと思っています。

在りし日のも

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「技は見て盗め」に4要件をプラス

(技は見て盗め、というタイプの指導者を根絶させたい、マニュアルも作って丁寧に教えたいという書き込みに対し)
ここ、難しいところで。教えるのがうまい、あるいは親切に教える人のところだと人がかえって育たないという不思議な現象があって。
ろくに教えず、教えるのがヘタだと自覚もあって、頼むから勝手に育ってくれという人のところのほうが人が育つという矛盾めいた現象もあって、単純ではない。

なぜ教えると人が育

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能動性は後天的に奪われる

能動的な人間は生まれつき能動的、そうでない人間を能動的に育てることはできない、というご意見を頂いた。しかし私は全くそれに同意できない。赤ちゃんは恐ろしく能動的だからだ。言葉を話せとも言わないのに言葉を話し、立てとも言わないのに立とうとする。恐るべき能動性。

能動性は、むしろ後天的に奪われるのだと思う。子どもが言葉を話せるようになると、大人は先回りして教えたくなる。よかれと思って。子どもにたくさん

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ダメな自分でも実践できる心構えのデザイン

「心構え」考。
軽いと思って一気に持ち上げようとしたらものすごく重く、腰を痛めるということがある。逆に重いと思って持ち上げたらすっぽ抜けて転んでしまうということも。
甘いと思ったらしょっぱかったり、塩味だと思ったら甘くてとっさに吐き出したり。思ってたのと違うと私達は混乱する。

子どもが正解にたどり着けないと、イライラする。これは、心構えが「早く正解にたどり着きなさい」という期待になっているから。

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「生き延びたぞ」という実感

「生き延びたぞ」という実感

40代だけど分かるわあ…と思いました。
ぼくは正にそういう大学生だったので。

周りの人はそう見えなかったかもしれないけれど、自分としては「騙し騙しでなんとか生き延びた大学時代」という気持ちが強いです。 前述にあった「周囲の楽しそうな声」で足がすくむんですよね。教室に入れないでUターンして家に帰ることも何度もあった。その挫折感がより自分を傷つけるんですけど。

「誰もお前のことなんか気にしていない

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リュウジさんのレシピに思うこと。

リュウジさんのレシピに思うこと。

この夏、バズレシピでおなじみのリュウジさんがnoteのイベントに登壇されていました。

そんなイベントがあることは知らず、たまたまスマホを手にした時にnoteのポップアップのお知らせで偶然それを目にして「あ、あのちょっとふざけた感じで簡単な料理のレシピで話題になってる人ね(今思えば本当にごめんなさい…という思いでいっぱいですが)」といつものように流そうとしていた私。

ところがその日はなぜか気にな

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インターネットの登場で救われたこと。

インターネットの登場で救われたこと。

「インターネットの登場で救われたこと」
今日、そんな話になった。

ぼくはスポーツができる方でもないし、クラスの花形というわけでもない。バンドで音楽に夢中というタイプでもない。

普通、そういう人間はクラスの真ん中にいないのだけど、なんとなく人間関係で小中高とクラスでも目立つ場所にいた。

楽しかったけど、「何ができるわけでもない」という感覚がずっとあって、自分の居心地がちょっと悪かった。

腰が

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長野在住のミュージシャンThe Endさんと高2の息子。

長野在住のミュージシャンThe Endさんと高2の息子。

高2になった息子が「お父さんさ、♬チャーリーブラウンは力持ち…みたいな歌のCDってまだ持ってる?」と先日聞いてきました。そんな魅力的な歌はThe Endさんに決まっています。

「え、持ってるけど。何で」と訊ねたら、「なんかずっと耳から離れなくて。雪だるまの曲も良くてさ。聴きたいから貸して」と言われてびっくりしました。

The EndさんThe Endさんは長野在住のミュージシャンです。

Th

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「おにぎり研究家」(4546字)

「おにぎり研究家」(4546字)

 神童、非凡、天才、鬼才、私。
 幼い頃から人並み以上に料理が得意だった私は、本気で自分のことをそんな風に思っていた。
 物心つく頃には、料理上手な母の背中越しに調理のイロハを習得していたし、小学校も半ばを過ぎる頃には、自分のスパイス瓶のスペースを台所に持つほどに成長していた。当然手際も良かったけれど、何よりも味の足し算引き算に関しては、我ながら天性のものを感じていたほどだ。
 圧倒的な全能感。何

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生きているからこそ、落ち込むことも必要

生きているからこそ、落ち込むことも必要

こんにちは、いつものマッシ(@massi3112)です。

人間は、なんて不思議な存在だ。生きているうちに、周りにあることが当たり前になったり、健康であることの大切さを忘れたり、支え合いの中に生きていることに気がつかない。真っ直ぐな道のように、自分の日常生活を繰り返す中で、たった一つの方向が少しだけ変われば、手と足が止まる。

実は僕も好きなことをしている中で、ある日、止まることがある。
知らない

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