マッシ|エッセイスト・ライター

文筆家。書籍「イタリア人マッシがぶっとんだ、日本の神グルメ」|OCEANSやweb L…

マッシ|エッセイスト・ライター

文筆家。書籍「イタリア人マッシがぶっとんだ、日本の神グルメ」|OCEANSやweb LEON等連載中|新潮社「ヤマザキマリ『貧乏ピッツァ』書評」|日本食文化の面白さと魅力から日常エッセイまで執筆と取材受付中|お仕事はmassirenraku@gmail.comまで

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サイゼリヤの完全攻略マニュアル

こんにちは、フードライター マッシ(@massi3112) はじめに サイゼリヤが大好きで行くといつもイタリアに帰った気分になる。イタリア流の食べ方を知ると更に美味しくなるだけではなく、カスタマイズして自分にピッタリの味を簡単に作れる。毎日サイゼリヤに行っても飽きない理由は調整できること。ツイッターで紹介したところ、たくさんの人に喜んで頂けて嬉しかった。そこで、この記事では僕が考えるイタリア流美味しいサイゼリヤの食べ方マニュアルをご紹介する。ツイッターを確認しなくてもこの

    • 「分からない」と言える環境が成長の証拠

      「ごめんなさい、もう一度教えてもらえますか」と言った経験は数えきれないほどある。 人は、「いつでも、どこでも、正直に話すのが成長と成功の近道である」ことを忘れがちだ。 失敗は成長の種になり、経験を重なると成功のゴールになるのではなく、成功のスタートになる。自分の環境を意識するだけで、ここまで辿り着ける意外なパワーが現れる。 理解できないことを理解しているように見せかけることは、大人になってからもありがちな行動だ。これを「分かったフリ」と言う。その場で「わからない!」とはっ

      • ナンはインドで日常食じゃない?!

        「インド料理と言えばナン!」というイメージが強いよね?でも実は、インドではナンが日常的に食べられているわけではないことを知っていた?今回は、そんなナンの意外な一面と、日本とインドのナンの違いについて深掘りしていきたい。ナンを巡る考察の旅、もし時間があればガイドの僕と一緒に行かない? さて、僕が日本に来て1番驚いたのは、イタリア料理店の多さではなく、ナンの人気ぶり。インド料理店で食べられるのは当たり前なんだけど、スーパーやコンビニ、無印良品にまでナンが売っている。インドの名物

        • 2024年8月の「マッシ月報」より

          8月も終わったというより、2024年は残りわずか。 日本全国を回ったり執筆したりして毎日が忙しいと言いながら、コンビニのパトロールやスイーツ巡りもしっかり続けていて、8月の蒸し暑さの中何とか生き残れた。夏の暑さがまだまだ続きそうだけど、すでに秋のスイーツがたくさん出ている。不思議なことに、汗をかきながら秋を口にして同時に夏と秋の季節を楽しめるのだ。 今月はどんな活動をしたのか、何を書いて何が公開されたかを、自分のためにもまとめようと考えた。今月分から日記のように毎月、「マ

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        • 【連載】インドの新しい食文化を発見できる旅
          7本
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          言葉の限界は人の行動にある

          角を曲がらずに進み続ければ、壁にぶつかる。道の限界が出てくる。どうしても真っ直ぐ行きたいと思っていても、無理な結果に再びぶつかる。曲がってぐるっとしなければいけないという選択肢しかない。裏を返せば、自分の行動で目的地まで辿り着ける。 言葉や学びも全く同じ話になるはずなのに、数メートルの壁はエベレストより高いハードルのように感じて、止まってしまう。ここで知られているようで知られていない現実がある。簡単に見えるから誰も何もせず、できると思って実際にやってみると知識不足で理由を付

          言葉の限界は人の行動にある

          日本語の関係性における一人称の多さ

          イタリア語では「io」さえ覚えれば、どんな関係でもどんな現場でも一人称は変わらない。 多くの言語でも一人称は一つだけで、深く考える必要がない。 日本語を勉強し始めた頃に一人称の豊富さに驚いた。こんなに使うのか。イタリア語のように一つだけあれば問題ないはずなのに、なぜここまで細かく分けたのか理解できなかった。日本語の勉強を深く進めば進むほど、その不思議な感覚がわかってきた。日本人は相手との関係によって話し方が変わり、相手によって自分にまで影響を与える。 イタリア語でも丁寧語

          日本語の関係性における一人称の多さ

          文章を想像通りに書けなくて悩んでいる人へ

          「書けない」なんてない。 ライティング力がないからいい文章をうまく書けないと考えがちだけど、実は自分らしく「自分の目で見えること」に「感じていること」を加えるだけで、書いた文章は成長していく。まずは自分用のメモのように文章を並べて、そこから気が付かなかったことが現れるのだ。 一番大切なことは、他人と比べない。相手の書き方などを真似しない。構成や人としての生き方だけを見るなら参考になる。文章には今までの経験と心が出てくるから、自分らしさをシンプルに出してそこからライターの活動

          文章を想像通りに書けなくて悩んでいる人へ

          新しい貝殻を探すヤドカリのようになりたい

          ヤドカリと人間は意外と同じ生き方である。 ヤドカリは体の成長と共に新しい貝殻を探して、自分にピッタリのものを見つけるまでずっと動いている。人間も成長しながら、新しいステータスに上がれるようにずっと動いている。どっちも常に動いているけれども、中身は違う。 今日はボーッとしながら海の波を見てずっと砂の上に存在していた僕は、ヤドカリと出会った。出会ったと言えるかを考えると、おそらく僕の存在はヤドカリの邪魔をしてしまったかもしれない。今更だけど、生きている最中に怖がらせて申し訳な

          新しい貝殻を探すヤドカリのようになりたい

          好きだからこそ、離れる

          好きな食べ物は好きだから食べたくなる。当たり前のことだ。いい気持ちになるものだから、手に入れば入るほど、さらに欲しくなる。そう考えると、人間は簡単な生き物だとつくづく思う。 自分を甘やかして好きなことが増えると、最高の気分になるわけだ。苦しむことも問題なく、嬉しい環境を守りたいという考え方がある。わかる。 昔と比べると、現代社会は「健康であることの幸せ」という感覚が薄くなっていると感じている。美味しいものを食べたいと思う時にすぐ食べられる。新しい靴が欲しい時もお店に行くかネ

          食事と言葉に隠れている「愛」

          食事と言葉は似ているような、似ていないような。 「共通点がある?」と聞かれると「ない」と答えがちだ。手で持てる食事と、形のない重たい言葉。実は影に隠れた共通点がある。忘れがちで深く考えないけど、それは確かに存在している。食事と言葉には「愛」がある。 生まれてからずっと手を繋いで最後の日まで支えてくれるものは? 考え出したら何の支えがあるのかすぐわからなかったけど、やっとわかった!分かった途端そのシンプルさに驚いて、シンプルなことから難しい動きが始まると改めて思った。 わ

          食事と言葉に隠れている「愛」

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          金沢で出会った恐竜と30㌔の氷の真夏日

          金沢で恐竜と出会った。意外なところに隠れていた。 近江町市場の夏といえば、長さ60センチ、重さ約30キロの氷の柱だ。この氷のおかげで、遠くから冷えた空気を感じられるだけではなく、季節を超えて冬の恋しさまで現れる。このデカい氷は「冷たい」と分かっていても試しに触りたくなる。不思議な魔法をかけられたように離れられなくなる。 ある夜、近江町を歩いていると、突如現れたのは、氷の柱だと思いきや、 え?えぇーー?なんだこれ? もしかしたら、夢の中? え? なんと、現れたのは、恐竜

          金沢で出会った恐竜と30㌔の氷の真夏日

          変わりゆく世界で、変わらないもの

          世界中の問題を解決できない理由はなんだろう?将来は今よりずっと先にあるから自分に関係ないと思ってしまう現代社会。 その答えは人間同士に挟まれている言葉。全ての解決は現実の言葉にあるものの、その言葉を掴んでいるか探しているかは自分次第。見つかったとしても、出すのが難しい原因がたくさんある。個人経験だと、出さなかった理由は ・恥ずかしくて外へオープンするのが不安 ・現実から生まれる言葉から逃げていた ・読んだ言葉を深くまで考えなかった 力になる言葉を探すのも出すのも受け取る

          変わりゆく世界で、変わらないもの

          東京都に隠れている地中海への冒険。新島村とシチリア島の奇跡の出会い!

          シチリア島。地中海の青い空の下、古代ローマの遺跡が点在して、豊かな自然と歴史が織りなすイタリア南部の島。そして、新島村。伊豆諸島に属する島で、東京からわずか1時間半の距離にある、どこか懐かしい日本の風景が広がる島。 白い砂浜をしばらく歩くと、空と海の地平線がわからなくなる新島村。目を閉じて爽やかな風を受けて自然の一部になる。飴のような可愛い形とサイズの船が見えて、乗組員はどこに向かっているのだろうと、ふと思ってしまう。どこを見ても冒険が始まりそうだ。 何の共通点もないよう

          東京都に隠れている地中海への冒険。新島村とシチリア島の奇跡の出会い!

          バズりがすべてだった頃の僕に言いたい大切なこと

          あの頃の僕は、バカだった! ずっとバズっていた時期があった。通知が止まらなくて投稿の数字を見るたびにテンションが爆上げしていたと同時に、ドーパミンも分泌された結果、もっと欲しくなる。要するに、万バズに自分の脳が完全にやられたと、冷静に考えている今日の頃。 バズればバズるほど、なぜ数字以外の存在を考えなくなるのか不思議でたまらない。自分のことより、数字。ここから、人生で何を優先すればいいのか、力を入れるところも分からなくなった。とにかく、バズれば気持ちいい。大満足。 分か

          バズりがすべてだった頃の僕に言いたい大切なこと

          イタリア人が日本料理以外に目を向けた結果、インド料理に魅せられた話

          イタリア人は、食事に対して非常に強いこだわりを持っていて、味や質、調理法に対して厳しい基準がある。そんなイタリア人が慣れない日本を旅行すれば、必ず一度は日本料理に疲れてしまう。イタリア人の頭の中には、「食べたことがない=苦手」の方程式が存在する。だから、多くの苦手な食べ物の中から食事を選ぶのは大変で、日本語が分からないだけでなく、英語も苦手な人となれば、勘違いして全く食べられないものを注文してしまうこともある。 実際、僕もそんな経験をしたことがあるのだ。 最初は苦手な食べ

          イタリア人が日本料理以外に目を向けた結果、インド料理に魅せられた話

          シンガポール料理を楽しんでいた僕は、食べ残しとシェフの悲しみに挟まれた

          気になっていたシンガポール料理店に、この前の夜やっと行くことができた。シンプルだけど十分に悩まされるという、非常に魅力的な料理の数々。僕はこのように、注文のハードルの高いお店が好きで、食べたことない料理の自信が伝わってくる。 狭い入り口から入店し、レジの前に立ってメニューを何度も読み返していたら、丸見えの小さな厨房が目に入った。止まらずにずっと作り続けているオーナーさんの動きと美味しそうな音に、夢中になってしまった。料理中のさまざまな音と香り、そして書かれているメニュー。こ

          シンガポール料理を楽しんでいた僕は、食べ残しとシェフの悲しみに挟まれた

          きのことたけのこの国民的な論争に巻き込まれた元イタリア人

          きのこが嫌いなわけではないけど、どうしても食べたい気持ちにもならない。子どもの頃は食卓にきのこが出てくると、一気に食卓は戦場へと変わっていた。 いつ食べられるようになったのかは本人もはっきりと覚えていないけど、今では苦手意識なく、苦労せず、文句なしで普通に口に運んで、体へのエネルギーにするために食べている。 味は何だろう。グミのような食感で、未だにうまく説明できないほど不思議な味だ。子どもの頃、戦場になっていた食事の時間は、今では冷たい風が吹いている砂漠のような感じだ。大人

          きのことたけのこの国民的な論争に巻き込まれた元イタリア人

          エスプレッソの文句が多すぎるイタリア人に疲れてきた

          僕は本当にイタリア人なのか、疑問に思う。イタリアでの生活ができなくなった気がする。 日本に来てからどんなことがあってもチャレンジして、失敗しても勉強の気持ちを忘れず、成長していく毎日。文句を言う暇なんてなくて、元気に生きているだけでいいことだらけだと思っている僕は、間違っているのか。この考え方は僕だけなのか。 今日は晴れている日に雷が落ちたような出来事あった。 朝は金沢市内にある大好きなカフェに行った。キャロットケーキとアメリカンを頼んでカフェの空間を楽しみながら執筆の

          エスプレッソの文句が多すぎるイタリア人に疲れてきた

          ミシュランガイドに掲載された大人気店に密着

          個性あるスパイスから生まれる、一期一会の一皿から物語が始まる。 金沢の食と食文化の魅力は、寿司や海鮮丼などの魚料理にしかない、わけではない。実はカレーの文化も盛んなのをご存じだろうか。有名なのは濃厚なルーが特徴の金沢カレーだが、今回は僕が金沢カレーと同じくらい好きなとあるインドカレー店の話をしようと思う。取材をしに行った内容を初公開だ。 ミシュランガイド北陸2021に掲載された、金沢の大人気インド料理店「アシルワード」に密着して、普段は見えない裏話をオーナーの千葉さんから

          ミシュランガイドに掲載された大人気店に密着

          日本の生パスタと意外な組み合わせのアレンジが美味すぎた

          食材の旨みをまっすぐに伝える極上のパスタ。 僕の発信や記事を読んでくれていた、まるごと野菜の生パスタ「畑の贈り物」担当者が、声をかけてくれた。お互いの熱量が重なり、一緒に取り組みをさせてもらえることになった。 パスタの国であるイタリアを超える、日本発祥のパスタを味わえる日が来るなんて。しかも、日本人ならではの思いやりから始まる食事の喜びが詰まっている。この喜びはまさに、種のような存在だ。 「パスタと野菜が結合して地球を救う」というハリウッド映画のように聞こえてしまうよう

          日本の生パスタと意外な組み合わせのアレンジが美味すぎた

          僕が自分をプロの通訳者と言えない理由

          通訳者は言葉を訳す仕事ではないというのは、現実。 日伊逐次通訳者として15年間以上この業界で生きてきた中で、僕は自分のことを「プロの通訳者だ」と思ったことが一度もない。通訳者の僕は、いつからプロとして活動が始まったか、現在も答えられないかもしれない。 日本で活動している外国人の僕は、日本語を少し話しただけで「日本語がお上手ですね」という決まり文句を言われることが少なくはない。この通訳業界に関係ない人は「外国語を話せる=現場で喋るだけの楽で簡単な作業」というイメージが、残念

          僕が自分をプロの通訳者と言えない理由

          庭師だった父に謝りたい僕

          生まれて40回目の夏が来ようとしているが、最高に楽しめたのは22回だけだ。父ともっと2人の時間を楽しめばよかった。人生における最強のサポーターは父だった。 未だに父が支えてくれている理由は、2人での会話が数秒前にあったように鮮明に思い出せるから。毎日のエネルギーになっている。 やりたいことがあれば、行動する。失敗したとしても自分で選んだ道だから、どんな失敗だとしても苦しんだとしても、成功の元になる。そう父から教わった。 僕の悩みや夢を大切に受け止めながら、優しく丁寧に道の進

          庭師だった父に謝りたい僕