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すてきなことを描く人たち

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noteで遭遇した、すてきなことを描く人たちを集めてみました。 同じようにすてきだなぁ、と感じて貰えたらとても気持ちがいいです。
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2020年9月の記事一覧

偶然の先にある未来

偶然の先にある未来

大学時代、気の合う男友達がいた。出会った当初の私たちはちっとも仲よくなりそうな気配なんかなかったのに、いつからか距離が縮まり、何かのきっかけで夜の暇な時間に電話でもしゃべるようになり、そのうち2人でごはんに行くようにもなった。女と男ではあるけれど色っぽい空気など一切なくて、ただ2人で話しているのがやけに楽しい、という感覚を共有していることはお互いに分かっていた。

彼は私より先に二十歳になり、酔う

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基本の養蜂作業|とれたて生蜂蜜の誘惑

基本の養蜂作業|とれたて生蜂蜜の誘惑

我が家で養蜂が始まったのは10年くらい前。確か、私が大学生の頃でした。

実家に帰ると、庭で可愛いたくさんの蜜蜂たちが花にとまって一生懸命蜜を集めていて、何事かと思ったら両親が念願の養蜂を始めたということらしい。

それ以来、私のお手伝い項目にも「養蜂」が加わり、父亡き後は弟が養蜂管理者の位を継いで弟主導で家族みんなで大切に蜜蜂たちを育てています。

さて、養蜂作業から蜂蜜収穫までの様子を動画にし

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一杯のソーキそばに、もう二度と会えない

一杯のソーキそばに、もう二度と会えない

人生のある時期、埼玉の某所に住んでいたことがあった。

そしてその時期、ウッカリと失恋をした。

当時、学生に毛が生えた程度の年齡だった。

今となっては、お相手のことは「世界一どうでも良いオブどうでも良い」。

今日も世界のどこかで、幸せに暮らしていてほしいくらいだ。

しかし、「どうでも良いオブどうでも良い」というのは結果論であり、本気で愛していなかったけれど、若い私は結構その恋に執着していた

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憧れたブロガーさんがニセモノだった話

憧れたブロガーさんがニセモノだった話

高校生の頃に、よく見ていたブログがあった。

彼女は20代後半くらいでロンドンに住み、私が好きなバンドの写真を撮ったりしているフォトグラファーということだった。

美しい写真と共に日々更新される、日記のような記事。

仕事の話や、友人と訪れた新しいレストランの様子、彼と過ごす休日のこと。
ロンドンを舞台に繰り広げられる、憧れが詰まった映画のような世界に、私は夢中だった。

その当時はSNSなんても

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1分で読める短編:祈りの時間

1分で読める短編:祈りの時間

 毎晩の日課である祈りの時間もそろそろ終わりにしようと閉じていた眼を開けると、彼はそこに神を見た。神は彼に向かってこう言った。「お前はちょうど三日後の0時に死ぬことになっている。しかし、お前は私の存在を信じ、よく祈り、誠実に生きた。その褒美として、死の際にお前が心から知りたいと思う問いに対する答えを教えてやる。」

 彼がクリスチャンになったのは、晩年、末期の癌が発覚して余命宣告を受けてからだった

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もっと手軽に本格シェリーを!『カバラン オロロソシェリーオーク』

もっと手軽に本格シェリーを!『カバラン オロロソシェリーオーク』

こんばんは~
ピクニックんです☺

前回、前々回とカバランを取り上げて来たので、
更にカバランを特集していこうと思います!!
(完全に私得)

カバランカバランやかましいわ!!
という声もあるでしょう...

お許し下さい。
素晴らしいウイスキーです。前回ご紹介した、
ソリストシリーズのオロロソシェリー、
値段が高いのが何よりのネック・・・

そこで!

もう少し手軽に本気シェリーは味わえないのか

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これは恋のおはなし

これは恋のおはなし

人間 思い出は美化しがちなものですが、

わたしが今でも「あれは間違いなく恋だった」と信じたい相手が1人だけいます。

小3のクラス替えで、同じクラスになった男の子がいました。

席替えで隣になり、たくさん話すようになりました。すごく気が合いました。

縁とは不思議なもので、何度席替えをしてもなぜかその子と隣になりました。

わたしたちは誰が見ても本当に仲良くて

でも、

わたしたちはまだ未成熟

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