マガジンのカバー画像

あしたの小窓から。

723
小窓のむこうに、ちいさな「あした」が見える。 ここでは音楽、教育、投資、霊性などについて、考えたり感じたりしたことをつれづれに綴っています。
運営しているクリエイター

2019年4月の記事一覧

平成最後の日。

平成最後の日。

あまのじゃくは、みんなが言うようなことを言わないようにする。

たとえば「平成最後」という言葉が連呼されていると、そっとそれを避けたりする。僕もその一人だった。

そんなふうに「平成最後」がそこらじゅうに氾濫するのも、今日でおしまいだ。

だって今日は、本当に平成最後の日なのだから。

平成元年、1989年に僕は12歳だった。
ちょっと小利口な小学生だったと思う。

それから中学生になって受験にの

もっとみる
ホームページ作成ツールを比較してみた。

ホームページ作成ツールを比較してみた。

今日は家から一歩も出ずに、半日かけて新しいワークショップの案内ページをつくっていた。

振り返ると、僕はかなりの数の案内ページをつくってきている。
だいたいはフェイスブックのイベント機能を使っているけれど、ホームページ作成ツールを使うときもあった。

そこで、いままで使ったこれらのツールを比較してみることにした。

リザーブストック最初に使っていたのは、リザーブストックだ。

ここはホームページ作

もっとみる
座の文芸。

座の文芸。

「ほぼ日の学校長だより」というメールマガジンで「歌仙を巻く」という遊びが紹介されていた。

一人が、5・7・5の俳句(発句)を詠み、次の人が、7・7を詠む。
以下、5・7・5、そして、7・7と次々に詠んで、みんなで一つの歌をつくっていくというものだ。

松尾芭蕉は、俳句よりもこの歌仙を重んじたそうだ。
おくのほそ道も、仲間と歌仙を巻きながら旅をしたらしい。

記事には、こんなくだりがあった。

もっとみる
もろ手を挙げては。

もろ手を挙げては。

幼稚園か小学校の、だいぶ小さかった頃に、わきの下をくすぐって、ふざけあったことがある。

だれかが腕を挙げたスキをついて、こちょこちょっとやる。
あれは本当にくすぐったくて、身をよじって逃げまわったものだ。

ひょんなことから、そのことを思い出した。

僕が手がけている「あなたのうた」の第一期が満席になったのだ。

昨日、曲をお渡しした土屋友理さんがフェイスブックで紹介してくれて、今朝起きたら「お

もっとみる
歌とともにシーラカンスの棲む場所へ。

歌とともにシーラカンスの棲む場所へ。

今日は「あなたのうた」第一期の、お一人目の歌をお届けに行った。

「あなたのうた」は、十五分お話を聞かせていただいて、そこからあなただけの、世界に二つとない歌をつくる、という仕事だ。

歌の披露は基本的にオンラインで行っているけれど、近くに住んでいたり、旅費を負担いただけたりしたときには、直接ギターを抱えてお伺いしている。

今日は、午前中に一回目のお披露目をした。
小学校の遠足にぶつかって、子ど

もっとみる
むなしくなりませんか。

むなしくなりませんか。

「木村さんは全国に『みんなの学校』のことを伝えて回っているけど、それで日本社会は変わったと思いますか?

 僕は全然変わっていないと思います。
 木村先生は一生懸命伝えてくれていて、僕は今日の授業が大学に入っていちばん考えさせられた時間だったけど、でも社会は変わっていないと思う。
 先生はここまで一生懸命にやっているのに、むなしくなりませんか?」

この対談を読んでいて一番印象に残ったのは、龍谷大

もっとみる
まだあわてるような時間じゃない。

まだあわてるような時間じゃない。

去年、ほぼ日の「今日のダーリン」というコラムで「ある時代の『社会の時間感覚』は、その時代の大きな産業の商品が、生産されて消費されるサイクルを基本にしている」という吉本隆明さんの見解が紹介されていた。

僕らが「忙しい」とか「ヒマだ」と感じる感覚は、かつては、自動車がつくられて買われて運転されるまで、それより昔は、米が種もみとして蒔かれて、稲が刈り入れられ、米になって人の食卓にのぼるまでの時間が基準

もっとみる
「長い関係」は、途絶えつつあるのか。

「長い関係」は、途絶えつつあるのか。

最近こんな記事を書いたら、

真逆のこんなニュースが目に入ってきた。

そして、樹木希林さんと内田裕也さんの添い遂げ方に関心した一方で、

結婚する人は減っているらしい。

そして、出生率も過去最少だ。

ひとつの会社に入って定年まで勤めるとか、ひとりの人と結婚して添い遂げるとか、そういった「長い関係」がじわじわと減っている。会社(組織)と従業員、夫と妻、親と子の関係がより短期に解消されたり、そも

もっとみる
ゴールデンウィークからの予告です。

ゴールデンウィークからの予告です。

ゴールデンウィークからの仕事で、会場としてお世話になる西念寺さんから

「行事のフライヤーがあるとご案内しやすいんですけど」

とリクエストをもらった。

「行事って言い方いいな」と思いつつ、市販のソフトでつくってみたら、あらびっくり、ずいぶんたくさんできてしまった。

お寺の中で配る用だけどもったいないので、それぞれのイベントの予告をしがてら、ここでもご紹介。

まずは、来週4月28日(日曜日)

もっとみる
未熟を恥じる。

未熟を恥じる。

先日、大人になることについて、こんな記事を書いた。

アドラー心理学の『幸せになる勇気』を読んで「大人になるには勇気がいるんだ」と気づかされた経験を書いた記事。

これをまとめている途中で、内田樹さんのこのブログを見つけた。

アドラーが「教育の目標は自立」と語るように、樹さんも「教育の目的は、子どもを成熟させること」と語る。

アドラーが教育は仕事ではなく、信頼に基づく交友関係を学ぶ場だというよ

もっとみる
9割と1割。

9割と1割。

友人がシェアしていたこの記事が、とても印象に残った。

誕生学がどんなものなのかは、よく知らない。
けれど、ここに書かれた態度は、身におぼえがあった。

考えてみれば、学校の教壇に立ち、あるいは講演会の講師として登壇する大人の多くは「9割側」の子どもだった人たちです。そういった人たちのメッセージは、「生きづらさ」を抱える子どもを無視した「幸せな大人の自己満足」になってしまう危険性があるのかもしれま

もっとみる
勇気をもって大人になること。

勇気をもって大人になること。

岸見一郎さんと古賀史健さんによる『幸せになる勇気』を再読した。

アドラー心理学を世に広めたベストセラー『嫌われる勇気』の続編。
青年と哲人の対話形式で、読んでいてぐいぐい引き込まれる。

中でも、哲人が青年に突きつけるこの一言は、僕にも刺さった。

あなたはまだ、ほんとうの意味での自立を成しえていない。
あなたはまだ、「誰かの子ども」としてのライフスタイルにとどまっている。

子どもとしてのライ

もっとみる
亡くなった後まで大事にされる。

亡くなった後まで大事にされる。

かつて勤めていたディズニーランドには「スポンサー制度」というのがあって、施設ごとに企業のスポンサーがついていた。

カリブの海賊はキリン、モンスターズ・インクはパナソニック、センターストリート・コーヒーハウスはUCCといった具合に。そして、施設の壁面にはそれぞれの企業ロゴが掲示されていた。

それと似た光景を、思わぬところで見た。

高野山奥の院。
弘法大師空海が56億7千万年後に弥勒菩薩とともに

もっとみる
異界と交わす言葉。

異界と交わす言葉。

昨日、高野山にはじめて行った。

素晴らしかった。

弘法大師、空海さんに土地を貸したとされる丹生都比売(にうつひめ)神社はとても美しかったし、比売の子孫とされる神主さんがこの神社にまつわるお話を聞かせてくださった。

宿坊、恵光院でいただいた精進料理は「舌鼓を打つ」と紹介されるとおり、とんでもなく美味だった。(中でもすいかの左隣にあるゼラチンのようなもので固められたおそうめんが絶品。今年はそうめ

もっとみる