「不快な解釈」を選択する権利

このやり取りで、Aは馬鹿にされていると感じ、Bに見下されていると解釈した。また、知人がこのように話していたのを聞いたことがある。 Dは割と強めに怒ってたらしい。 少しくらいの皮肉が含まれていればまだしも、Bにも、Cにも悪気は微塵もない。ゼロである。しかしながら、受け手はそれを自身への攻撃であると感じ、極端に不快な方向へ解釈する。 コンプレックスが強いのか、想像力に欠くのか、触るものみな傷つけてララバイしたいのか、はたまた、そういう自身にとって不快な解釈をすることを無意識

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潔く。

お昼で仕事を上がり、とりあえず名古屋へ。今日は名古屋で燐光群の舞台を観る。 パソコンを持って来ようか少し迷ったけど、止めた。2日間、(ほとんど)仕事はしない(できない)。 大学の教育学部を志望する若者が、「何かオススメの一冊を」と言うので、(「家」の本棚にはあるはずなのだが)内田樹氏の『先生はえらい』を再購入する。で、彼に貸さなきゃなんだけど、ぱらぱらと頁を繰り始めると面白くって、「今日は忘れちゃったから明後日ね」とウソを吐く。若者よ、済まぬ。m(_ _)m で、是非に

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脱学校的人間(新編集版)〈59〉

 そもそも個人が仕事=労働を通じてその社会的な有用性が認められ、同時に社会=共同体の成員としてその存在が承認されるのは、「子ども時代に家の仕事に加わることから始まっている」と内田樹は言う。 「…昔の子どもたち、つまり、労働主体として出発した子どもたちにとって、学校における『勉強』と、家事『労働』は(いずれも英語で言えばworkということになりますが)同一のものとして観念されていました。一生懸命『ワーク』すれば、家族や地域の人々から『有用な社会的存在として承認される』という直接

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〈叱ってくれる人の恩〉を知るべし

書評:佐藤学、上野千鶴子、内田樹 編『学問の自由が危ない 日本学術会議問題の深層』(晶文社) 知的劣等感を抱えた人というのは、たいがいは「知識人」に対して反感を持っており、「俺には学問はないが、おまえら象牙の塔に引きこもった学者などより、よほど世間のことを知っているから、何が本当で何が嘘かも、すぐに判断がつく」などと、手前味噌に思いこみがちだし、そういう人たちだからこそ、勉強しようという気もない。いろんな知見に触れて、見聞をひろめようなどという気がないのだ。 劣等感にとら

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【読書メモ】戦後民主主義に僕から一票(内田樹)【#7】

いつもの内田さんの語り口で、昔に書いたブログや寄稿などを再編集した本です。内容もいつも通りで、非常に分かりやすいです。 あとがきに 僕から読者のみなさんへのお願いは、この本で読んで「それについては納得」という部分がありましたら、そのトピックが話題になった機会に遭遇したとき、ぜひ「自分の意見」として周りの方に話してほしいということです。 と書かれていました。自分の意見として話すことで、同じ意見の人を増やすという効果を狙っているのかもしれませんが、やはり本で読んだものをあた

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呪いの時代

内田樹さんの本。 私たちが一度は考えた、もしくは感じた経験があることを内田さんが言語化してくれている。 特に印象に残った文。 「僕たちは誰でも自分の知っていることの価値を過大評価し、自分の知らないことの価値を過小評価する傾向にあります」 「ネット上では相手を傷つける能力、相手を沈黙に追い込む能力が、ほとんどそれだけが競われています」 「教育の場では、『君には無限の可能性がある』という言明と、『君には有限の資源しか与えられていない』という言明は同時に告げられなければな

自分に相応しい仕事とは?

終身雇用制度の崩壊が叫ばれている今日。さらにコロナ禍よって、働き方を見直す機会も増えました。 とはいえ、サラリーマン稼業を続けている人もまだまだ多く、私もそのうちの一人に該当しています。 先日、勤続年数が15年を突破したことで、会社から記念品を頂きました。今の仕事を何気なく始めてみた。ふと気付いてみると10年以上も月日が経っていた、そんな印象を感じています。  仕事を選ぶ理由は 人それぞれ 現在の仕事を選んだ理由は、家から近くて残業も少なめだからという半ば安易な気持ちか

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脱学校的人間(新編集版)〈58〉

 実際問題として、職業の選択が社会的な自己実現の要諦であるとするならば、内田樹が言うところの「少数の人がやっている、青い鳥を追いかけるようなロマンティックでクリエイティヴな仕事」と、一方の「多くの人たちがやっている、雪かきのような日常的で目立たないけれど誰かがやらなければならない仕事」(※1)の、そのどちらかに決めろと社会から現に求められているのは、たしかにその社会の中で現に生きている者であるならば、もはや誰もが身に沁みて重々わかっていることでもあろう。その人自身が日常から現

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社会科の産声、『民主主義』の選びかた

突然ですが質問です! 社会科は何を目的とした教科だと思いますか? 「暗記教科だし、劣化版Wikipediaを育成することかな」と思うじゃないですか。実は違うんですよ。民主的で平和な国家・社会の形成者を育成することなんです。(意外でしょ!) 実は社会科、戦後日本の民主化を推進するという重要な役割を担って誕生しました。そんな生まれたてほやほやの頃の教科書が、今日ご紹介する『民主主義』。昭和20年代の本って、戦争への反省と「ここから立派な国つくっていこうぜ!」って思いが溢れがち

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脱学校的人間(新編集版)〈57〉

 「個性的で稀少な仕事に従事することで自己実現を達成したい」と夢見る若者たちにとって、内田樹が形容するところの「青い鳥仕事」(※1)なるものは、まさしくそういった若者たちの欲求する夢にもマッチするような、いかにも「クリエイティヴでイノベーティブ」なものであるかのように一般的には思われているものなのであろう。しかしそのような判断というものは、むしろ一方でこれまた内田の名づけているところの「雪かき仕事」なるものが、いかにも「地味で退屈で目立つところの全くないような冴えない仕事であ

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