三太

中学校教員。国語科。好きな作家は吉田修一さんです。このnoteでは「吉田修一作品による…

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中学校教員。国語科。好きな作家は吉田修一さんです。このnoteでは「吉田修一作品による映画ガイド」を作っていきたいと思います。

マガジン

  • 吉田修一作品 登場映画

    吉田修一作品に出てきた映画について、あらすじや感想、そして作品とのつながりなどをまとめています。

  • 閑話休題

    ちょっと息抜きができるような文章を書いていこうと思います。全く関係ないことではなく、ちょいずらしぐらいを目指します!

  • 教育

    教育に関する本を読んだり、考えたりしたことをまとめていきます。

  • 吉田修一 作品

    吉田修一作品を読んで、あらすじ・感想、そしてそこに出てくる映画をまとめています。

  • 作家論

    ◯◯論という作家に関する本・論考をまとめていきたいと思います。

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はじめまして

はじめまして、三太(さんた)です。 普段は中学校で教員をしております。国語科です。 これからnoteを始めるにあたって、このnoteの概要・ゴールについて書いていきたいと思います。 noteを始めた動機 まずはnoteを始めた動機をいくつか書いていきます。  一つ目は、インプットとアウトプットのバランスを取りたかったということです。  これまで本を読んだり、漫画を読んだりインプットは多かったのですが、なかなかそれをアウトプットする機会がありませんでした。  自分なりに要

    • 【映画#123】「夜をぶっとばせ」『おかえり横道世之介』より

      こんにちは、三太です。 1学期の終業式が終わり、夏休みに入りました。 毎回、学期の最初と最後には生徒達に「この学期はこう過ごしてほしい」「夏休みはこれを頑張ってほしい」というような話をします。 毎度のことなのですが、夏休みに向けては「チャレンジをしよう」という話をしました。 もちろん生徒に言うからには、自分も何かにチャレンジする夏休みにしたいなと考えています。 ただ、まずはやるべきことが山積みなのでそちらを片付けながら、ぼちぼちチャレンジを始めていこうと思っている今日この頃

      • 【閑話休題#51】乃南アサ『美麗島紀行』

        こんにちは、三太です。 今回はこちらの作品を読みます。 美麗島とは「麗しき島」を意味する、台湾の別称です。 本書によると、1544年にはじめて台湾を発見したポルトガルの船員が上げた感嘆の声がもととなっているようです。 本書は「台湾とは何か」という問題意識を持ち、乃南さんが台湾をめぐる紀行文です。 台湾について知りたいと思い、この本を手に取りました。 実は吉田修一さんは台湾好きを公言されています。 エッセイで何度も取り上げられています。(例えば『作家と一日』の「豆乳、揚

        • 【映画#122】「ベティ・ブルー」『おかえり横道世之介』より

          こんにちは、三太です。 7月の第二週となりました。 雨の日はまだ続きそうですが、晴れた日の雰囲気がいよいよ夏モードといった感じですね。 もうすでに熱中症警戒アラートが発令され始めました。 熱中症への対策は十分に、けれどもエネルギーに満ちた夏は存分に味わっていきたいと考えている今日この頃です。 では、今日は『おかえり横道世之介』に出てきた「ベティ・ブルー」を見ていきます。 『おかえり横道世之介』に出てきた映画9作のうちの5作目です。 基本情報監督:ジャン=ジャック・ベネッ

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        はじめまして

        • 【映画#123】「夜をぶっとばせ」『おかえり横道世之介』より

        • 【閑話休題#51】乃南アサ『美麗島紀行』

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        • 吉田修一作品 登場映画
          123本
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          49本
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          3本
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          42本
        • 作家論
          2本
        • 柳町光男シリーズ
          5本

        記事

          【閑話休題#50】佐藤友美『本を出したい』

          こんにちは、三太です。 今回はこちらの作品を読みます。 ずばりタイトルに惹かれました。 「本を出したい」という思いは本をよく読む方なら一度は考えたことがあるのではないでしょうか。 でも、そのためにどうすればいいかというのは分かりそうで、よく分からないです。 この本にはそのことが事細かに書かれています。 先に結論というか読んだ後の思いを書くと、本を出すのは「不可能ではないけれど、思っていた以上に厳しいし、それ相応の覚悟がいるんだな」ということです。 では具体的にどのようなこ

          【閑話休題#50】佐藤友美『本を出したい』

          【映画#121】「ポンヌフの恋人」『おかえり横道世之介』より

          こんにちは、三太です。 先日、安部公房の『砂の女』を読みました。 再読だったのですが、やはり作品に込められた意味を読み取るのは難しかったです。 けれども、録画していた「100de名著「砂の女」」の力も借りて、(ヤマザキマリさんも伊集院光さんも解釈力が素晴らしかった・・・)少し理解できたように感じました。 今年、2024年は安倍公房生誕100年の節目の年らしいです。 他の作品も読んでいけたらと思っていますが、ひとまずこちらはこちらで進めていきましょう。 では、今日は『おかえ

          【映画#121】「ポンヌフの恋人」『おかえり横道世之介』より

          【閑話休題#49】春日太一『鬼才 五社英雄の生涯』

          こんにちは、三太です。 今回はこちらの作品を読みます。 『おかえり横道世之介』に登場した映画をこれまで3作見てきました。 「吉原炎上」「鬼龍院花子の生涯」「陽喗楼」の3作です。 いずれも五社英雄が監督をしています。 私自身は今回映画を見るまでは五社英雄については何も知りませんでした。 ただ、今回吉田修一作品を通じて知ったこともあり、その人自身に興味が湧き、本書を手にとることにしました。 また本書を読むことで映画への理解もより深まるかなとも思いました。 では、早速読んでいき

          【閑話休題#49】春日太一『鬼才 五社英雄の生涯』

          【映画#120】「陽喗楼」『おかえり横道世之介』より

          こんにちは、三太です。 6月に入っています。 比較的穏やかな天気が続いていますが、もう間もなく梅雨入りかなという感じです。 その梅雨が過ぎれば、一気に気温も上がり、夏に入っていきます。 今年の夏は暑くなるというニュースも出ていました。 学校現場では熱中症などへの対応もより丁寧に行っていく必要がありそうです。 では、今日は『おかえり横道世之介』に出てきた「陽喗楼」を見ていきます。 『おかえり横道世之介』に出てきた映画9作のうちの3作目です。 基本情報監督:五社英雄 出演者

          【映画#120】「陽喗楼」『おかえり横道世之介』より

          【閑話休題#48】映画「ダメージ」

          こんにちは、三太です。 先日、久しぶりに映画館で映画を鑑賞しました。 吉田修一さん原作の「湖の女たち」を見に行きました。 普段映画はDVDを使い、家で見ることが多く、それはそれで悪くはないのですが、やはり映画館は迫力があっていいですね。 これから吉田修一さんの作品の映画化がもう少し続くので、また見に行きたいです。 それ以外にも気になる映画もまた見に行こうと思いました。 さて、以前、作家論のマガジンで、酒井信さんの『吉田修一論』を取り上げました。 『吉田修一論』を読んだと

          【閑話休題#48】映画「ダメージ」

          【映画#119】「鬼龍院花子の生涯」『おかえり横道世之介』より

          こんにちは、三太です。 5月最終週となりました。 今週のはじめは大きく天気が崩れるようなので、気をつけていきたいと思います。 実は今週から勤務校に教育実習生が来ます。 自分が三年間担任をした元生徒で、その点かなり楽しみにしています。 良い実習になるように精一杯サポートしていきたいと思っている今日この頃です。 では、今日は『おかえり横道世之介』に出てきた「鬼龍院花子の生涯」を見ていきます。 当初は『おかえり横道世之介』に出てくる映画は7作としていたのですが、前回紹介した「吉

          【映画#119】「鬼龍院花子の生涯」『おかえり横道世之介』より

          【教育 本#3】成田奈緒子『「発達障害」と間違われる子どもたち』

          こんにちは、三太です。 このnoteでは「吉田修一さんの作品をもとにした映画ガイド」を作っています。 もちろんこれからもそこが軸になるのですが、中学校教員ということもあり、仕事のベースは当然「教育」にあります。 そのため「教育」関係の本を読んだり、「教育」について考えたりすることは普段からたくさんあります。 せっかくならそれもアウトプットしてみたいなと考えました。 月に1本ペースぐらいで「教育」に関する記事(主に本のまとめになると思いますが)をあげていこうと思います。 今

          【教育 本#3】成田奈緒子『「発達障害」と間違われる子どもたち』

          【映画#118】「吉原炎上」『おかえり横道世之介』より

          こんにちは、三太です。 GWが終わりました。 次の祝日は7月15日(月)の海の日までないようです。 これから定期考査を二回はさみ、怒涛の1学期後半が控えています。 GWでリフレッシュした分、また頑張っていこうと思っている今日この頃です。 では、今日は『おかえり横道世之介』に出てきた「吉原炎上」を見ていきます。 『おかえり横道世之介』に出てくる映画7作のうちの1作目です。 基本情報監督:五社英雄 出演者:久乃〈若汐・紫〉(名取裕子)     九重(二宮さよ子)     吉

          【映画#118】「吉原炎上」『おかえり横道世之介』より

          【閑話休題#47】宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』

          こんにちは、三太です。 今回はこちらの作品を読みます。 2024年の本屋大賞受賞作です。 以前から購入して積んでいて、本屋大賞を受賞されたのをいい機会だと考え、読もうと思いました。 また、それ以上に成瀬あかりというキャラがとても気になったというのもあります。 吉田修一さんの作品にも「横道世之介」というとても良いキャラがいます。 作品としても『横道世之介』『おかえり横道世之介』『永遠と横道世之介』とシリーズ化しています。 また、吉田修一さんの好きな映画「男はつらいよ」にも

          【閑話休題#47】宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』

          【作品#41】『おかえり横道世之介(続 横道世之介)』

          こんにちは、三太です。 GWに入りましたね。 毎年4月はなんだかんだ忙しいのですが、今年は特にその忙しさにやられています。 仕事もプライベートも色々と重なってしまいました。 なかなか大変ですが、noteの投稿、そして毎日の1時間読書は継続していきたいと思っている今日この頃です。 では、今回は『おかえり横道世之介(続 横道世之介)』を読んでいきます。 単行本の名前は『続 横道世之介』でしたが、文庫化する際に改題されました。 初出年は2019年(2月)です。 中公文庫

          【作品#41】『おかえり横道世之介(続 横道世之介)』

          【作家論#2】酒井信『吉田修一論』

          こんにちは、三太です。 4月も下旬に入ってきました。 少しずつ自分が受け持つ授業も始まってきています。 今年度は読書に関わる授業があります。 授業を通して、生徒たちと本の話ができるのが楽しみだなと思っている今日この頃です。 さて、今回は「作家論」の本ということで、酒井信さんの『吉田修一論』を読んでいきます。 あらすじ本書は「長崎出身の吉田修一にとって、長崎という場所はどのような意味を持ち、その作風にどのような影響を与えているのか」という問いで論が展開されます。 このよう

          【作家論#2】酒井信『吉田修一論』

          【柳町光男シリーズ#5】「非情の罠」『さよなら渓谷(文庫解説)』より

          こんにちは、三太です。 新学期が始まり、怒濤の一週間が過ぎ去りました。 本当に「怒濤」と書いてしまうぐらい、公私ともに多忙でした。 けっこう自分は日々のルーティーンが多いのですが、そのルーティーンも崩れるほど、追われまくっていましたが、少し落ち着きつつあります。 この落ち着きを保ちつつ、生活していければと思っている今日この頃です。 では、今回は以前、『さよなら渓谷』の作品紹介をしたときに取り上げた「映画監督、柳町光男さんの解説」に出てきた映画「非情の罠」を紹介します。

          【柳町光男シリーズ#5】「非情の罠」『さよなら渓谷(文庫解説)』より